海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は人気ドラマ『BONES』シーズン7第2話から、「have a knack for」をご紹介します。
「生まれつきの才能がある」「コツをつかんでいる」というニュアンスを自然に伝えられる、知っておくと便利なフレーズです。
「be good at」とはどう違うの?と感じたことはありませんか?
実際にそのシーンを見てみよう!
新たな実習生としてジェファソニアンにやってきたフィン・エイブラナシー。
ニシキヘビに怯えるカムを冷静に助けるという一幕の後、カム(サローヤン博士)がフィンに少年院にいた過去がありながら2年で大学を修了した理由を尋ねる場面です。
飾らない言葉の中に、フィンならではの揺るぎない自信がにじみ出るシーンです。
Saroyan: How did you complete your undergraduate degree in two years while confined to a juvenile detention facility?
(少年院に収容されながら、どうやって2年で大学の学士課程を修了したの?)Finn: Well, some people are born with a knack for shooting, some singing. Me– I got a knack for thinking. Simple as that.
(そうですね、射撃の才能を持って生まれる人もいれば、歌の才能がある人もいます。僕の場合は――考える才能があったんです。ただそれだけのことですよ。)Saroyan: You graduated top of your university class when you were 16, you’ll have a doctorate by the time you’re 20. There is nothing simple about that.
(あなたは16歳で大学を首席で卒業して、20歳になる頃には博士号を取るのよ。全然「ただそれだけ」じゃないわ。)BONES Season7 Episode2(The Hot Dog in the Competition)
シーン解説と心理考察
少年院上がりという経歴と、16歳で大学を首席卒業するという天才的な頭脳。
この極端な二面性を持つフィンに対して、カムは純粋な驚きを隠せずに問いかけます。
それに対するフィンの答えは、非常にシンプルで飾らないものでした。
「射撃が上手い人がいるように、自分はたまたま考えることが得意だっただけ」と、まるで息をするかのように自然なこととして語っています。
このセリフには、彼の素朴な謙虚さと同時に、自身の能力への揺るぎない自信が表れていますね。
カムの「全然そんな単純な話じゃないわ」というツッコミも、フィンのキャラクターを際立てていて好きなシーンです。
「have a knack for」の意味とニュアンス
have a knack for
意味:〜のコツをつかんでいる、〜の才能がある、〜が得意である
「knack」という単語自体には、「生まれつきの、または経験によって得た技巧・要領」という意味があります。
「have a knack for + 名詞 / 動名詞(〜ing)」の形で、「〜するコツを知っている」「〜の天性の才能がある」といった意味合いになります。
血のにじむような特訓をして身につけたスキルというよりも、「なぜか昔からうまくできる」「他の人が苦労するようなことでも、スッと要領よくこなせてしまう」という、少し軽やかで自然体なニュアンスを持つのが特徴です。
【ここがポイント!】
この表現のコアイメージは、「カチッとパズルがはまるような感覚」です。
ネイティブがこのフレーズを使う時、対象となるスキルに対して「無理なく自然にできている」というポジティブな響きが伴います。
「勘が良い」「ツボを押さえている」という日本語の感覚にとても近いですね。
日常のちょっとした特技から仕事での隠れた才能まで、相手を褒めたり自分を謙遜して語ったりする際に重宝します。
実際に使ってみよう!
日常会話からビジネスシーンまで、実際に使える例文を3つご紹介します。
He has a knack for remembering people’s names.
(彼は人の名前を覚える才能があります。)
ビジネスシーンなどで、人付き合いの要領が良い人や記憶力が優れている人を褒める際によく使われる定番の表現です。
My father has a knack for making delicious meals out of leftovers.
(父は残り物から美味しい料理を作るのが得意です。)
料理のプロというわけではなくても、「ありあわせのものでサッと手際よく作る要領の良さ」を表現するのにぴったりのフレーズです。
She has a knack for saying the wrong thing at the wrong time.
(彼女は間の悪い時に不適切なことを言ってしまう妙な才能がある。)
基本的にはポジティブな意味で使いますが、このようにユーモアや皮肉を交えて「悪いことに対する妙な癖」を表す際にも使えます。
『BONES』流・覚え方のコツ
フィンの「I got a knack for thinking.(考える才能がある)」というセリフと、彼の少し垢抜けない素朴な笑顔をセットで頭に焼き付けましょう。
天才であることを自慢するのではなく、「たまたまそういう星のもとに生まれただけさ」と肩をすくめる映像をイメージすると、このフレーズが持つ「自然体な才能」というニュアンスがスッと入ってくるはずです。
似た表現・関連表現
have a talent for
(〜の才能がある)
「knack」よりも本格的で、芸術的・専門的な「天賦の才」や圧倒的な実力を指すことが多い表現です。
be good at
(〜が得意である)
最も一般的で幅広い表現です。生まれつきの才能だけでなく、後天的な努力で身につけたスキルに対してもフラットに使えます。
have a flair for
(〜のセンスがある)
ファッションやデザイン、自己表現など、スタイルや感覚の良さが際立つ才能に対してよく使われます。
深掘り知識:語源から見る「knack」の意外なルーツ
「knack」という単語、発音も綴りも少し個性的ですよね。
実はこの言葉、中世英語では「鋭い音、パキッという音」を意味する擬音語として使われていました。
そこから「手品師がパッとトリックを成功させる時の鮮やかな手口」という意味に変わり、最終的に現代のような「ちょっとした要領の良さ、コツ」という意味に落ち着いたと言われています。
「手品のように見事にやってのける」という背景を知ると、なぜこの言葉が「努力を超越した自然な才能」を表すのかがより深く理解できますね。
語源のイメージも一緒にインプットすると、記憶にさらに定着しやすくなりますよ。
まとめ|「自然な才能」をスマートに表現しよう
今回は「have a knack for」という表現について紹介しました。
「be good at」から一歩踏み込んで、相手の「要領の良さ」や「天性の勘」をスマートに伝えたい時に、ぜひこのフレーズを使ってみてください。
単純な「得意」という事実だけでなく、「なぜかナチュラルにできてしまう」という軽やかさを乗せられるのが、このフレーズの醍醐味です。
言葉の引き出しが増えると、英語を話すのがもっと楽しくなります!
これからも一緒に、ドラマを通じて生きた英語を学んでいきましょう。


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