海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『BONES』シーズン8第1話から、法廷・警察ドラマで頻繁に登場する「press charges」の意味と使い方を解説します。
海外ドラマを観ていれば必ず耳にするこの表現、「告訴する」と知っていても、どんなニュアンスで使われるかまで説明できますか?
実際にそのシーンを見てみよう!
ペラントがエジプト政府の人間として連行されることが決まり、法的にはどうにもできないとブースが告げた直後。
ブレナンが怒りのあまり思わず相手に掴みかかってしまいます。
その瞬間を逆手に取ろうとするペラントに対し、ブースが機転を利かせた一言を放つ場面です。
Booth: Bones!
(ボーンズ!)Pelant: That’s assault. She assaulted me!
(暴行だ。彼女は私に暴行を働いた!)Booth: I’m a witness, if you want to stay here and press charges.
(俺は目撃者だぞ、もしお前がここに残って告訴したいならな。)Pelant: Get him out of here.
(こいつをつまみ出せ。)BONES Season8 Episode1(The Future in the Past)
シーン解説と心理考察
ペラントがエジプト政府の人物として連行されることになり、法律では何もできないという現実を突きつけられた直後のブレナン。
怒りが爆発するのは当然とも言える状況です。
しかしブースは、相手がこの場に長く留まれない事情を正確に把握していました。
「俺が目撃者になってやるから、予定をキャンセルしてでも残って告訴すればいい」という、強気の牽制。
絶体絶命の状況でも相棒を全力で守り抜く機転と、相手の弱点を的確に突く冷静さが光る、ブースらしい痛快な一場面です。
「press charges」の意味とニュアンス
press charges
意味:告訴する、被害届を出す、法的措置を取る
「press」には「押す」以外に「強く主張する、要求する」という意味があります。
「charge」は法的な文脈で「告発、容疑、罪」を指します。
これらを組み合わせた「press charges」は、警察や検察に対して「正式に処罰を求める」という法的な手続きに踏み切ることを表します。
被害者側が泣き寝入りせずに法的な制裁を求める、強い意志を示す際に使われる表現です。
【ここがポイント!】
単に警察を呼ぶ(call the police)のではなく、「法的な手続きに則って徹底的に罪を問う」という強い意志と公的なアクションが核心にあります。
被害者が処罰を求めるかどうかを確認するやり取りの中で特によく登場するフレーズで、ニュースや法廷ドラマでは定番の表現です。
実際に使ってみよう!
The store owner decided not to press charges against the shoplifter.
(その店主は、万引き犯を告訴しないことに決めた。)
警察沙汰にはしても最終的な処罰までは求めないという、温情や示談の場面でよく使われます。ニュースでも頻繁に見かける表現です。
If you don’t stop harassing me, I will press charges.
(これ以上嫌がらせをやめないなら、被害届を出しますよ。)
相手の不当な行為に対して、法的措置を辞さないという毅然とした警告として使えます。
He was arrested, but the victim refused to press charges.
(彼は逮捕されましたが、被害者は告訴を拒否しました。)
逮捕に至っても被害者の協力が得られず、事件化が難しい状況を表しています。警察ドラマでよく登場する文脈です。
『BONES』流・覚え方のコツ
ブースが相手の目を見据えて「俺が証人だぞ、告訴(press charges)したいならやってみろ」と凄むシーンを思い浮かべてみてください。
相手の脅しに対して、法的な専門用語で真正面からプレッシャーをかけ返す構図をイメージすることで、「法的な圧(press)」というニュアンスが直感的に頭に入ってきます。
似た表現・関連表現
file a complaint
(被害届を出す、苦情を申し立てる)
警察に対して被害の事実を書類で申告するという、事務的な手続きに焦点が当たった表現です。「press charges」が処罰を強く求める意志を持つのに対し、こちらは事実関係の報告というニュアンスが強めです。
file a lawsuit
(訴訟を起こす、提訴する)
「press charges」が主に刑事事件の文脈で使われるのに対し、こちらは民事事件でお金を請求したり法的な争いを起こしたりする際に使われます。
sue
(訴える、告訴する)
口語的な響きがあり、個人や企業に対して損害賠償を求めるイメージが強い単語です。「press charges」より日常会話で出てくる頻度が高いです。
深掘り知識:「charge」が持つ多面的な意味の広がり
法廷ドラマで頻出する「charge」ですが、日常生活でも全く異なる意味で登場します。
スマートフォンの「充電(charge)」、クレジットカードでの「請求(charge)」、スポーツでの「突撃(charge)」など、一見バラバラに見えますね。
しかしこれらには共通のコアイメージがあります。
語源はラテン語の「荷車(carricare)」で、「重い荷物を積む・負担をかける」というイメージです。
電気というエネルギーを積むから「充電」、金銭的な負担を負わせるから「請求」、相手に物理的な圧力をかけるから「突撃」。
そして法的な責任という重荷を負わせるから「告発・容疑」になるのです。
ひとつの語源から単語の広がりをたどる視点を持つと、英語の感覚が自然と養われていきます。
まとめ|コアイメージから専門用語の感覚をつかむ
『BONES』シーズン8第1話から、法的措置を求める強い意志を表す「press charges」を紹介しました。
「press(圧をかける)」と「charge(罪・告発)」のコアイメージを組み合わせるだけで、この表現が持つ「徹底的に罪を問う」という力強さが自然と感じ取れます。
このフレーズを知っていると、海外ドラマの法廷シーンや警察官のセリフが一気にクリアに聞こえてくるだけでなく、日常会話でトラブルについて話す場面でも自信を持って使えるようになります。
「press」と「charge」それぞれのコアイメージを覚えておくと、他の法律用語も芋づる式に理解しやすくなりますよ。


コメント