海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『BONES』シーズン9第14話から、秘密を共有する場面でよく使われる「on the down low」の意味と使い方を解説します。
ドラマのシーンと一緒に、楽しく英語表現をマスターしていきましょう。
実際にそのシーンを見てみよう!
アルバート殺害事件の捜査でチェスクラブを訪れたスイーツが、被害者の関係者であるティムに出くわすシーンです。
ティムは母スザンヌとともにクラブに来ていたのですが、帰り際にスイーツに気づき、周囲の目を気にしながらこっそりと声をかけます。
Tim: Y-You’re investigating Albert’s murder, aren’t you?
(あ、あの…アルバートの殺害について捜査しているんですよね?)Tim: Do me a favor, keep it on the down low.
(お願いです、内緒にしておいてください。)Sweets: Sure.
(分かりました。)Bones Season9 Episode14(The Master in the Slop)
シーン解説と心理考察
ティムは、FBIの捜査対象になっている被害者・アルバートの婚約者スザンヌの息子です。
チェスクラブは名誉とプライドを重んじる閉鎖的なコミュニティで、FBIと関わっていることをライバルたちに知られたくないという心理が強く働いています。
「体裁を保ちたい、だから他の人には絶対に聞かれないように」という焦りと警戒心が、周囲をキョロキョロと気にしながらこのフレーズを口にする姿に表れています。
スイーツはあっさりと承諾することで、相手を安心させて情報を引き出そうとしています。
「on the down low」の意味とニュアンス
on the down low
意味:内緒で、こっそりと、秘密裏に
「down low」は「低い位置」を意味しますが、そこから派生して「声のトーンを落として目立たないように」「人目につかないように」というニュアンスを持ちます。
「on the down low」の形で「内緒で」「こっそりと」を表すイディオムとして、日常会話で頻繁に使われます。
「秘密」というと「secret」という単語がすぐに思い浮かびますが、「on the down low」はよりカジュアルで口語的な表現です。
SNSや友人同士のテキストメッセージでは、頭文字をとって「DL」や「on the DL」と省略されることもよくあります。
【ここがポイント!】
このフレーズは、単に「秘密にする」という事実を伝えるだけでなく、相手がどこまで信頼できる「共犯者」かを見極めながら使う表現です。
「ここだけの話にしてほしい」と相手に頼む時、話し手は相手を信頼しているからこそこのフレーズを使います。
秘密を共有することで二人の間に生まれる独特の親密感と緊張感を、このフレーズは自然に表現しています。
実際に使ってみよう!
Keep this on the down low, but we’re throwing a surprise party for Sarah.
(ここだけの話にしてほしいんだけど、サラのためにサプライズパーティを計画してるの。)
相手に秘密を守ってほしい時に、文頭に置いて使う定番の形です。「絶対に言わないでね」と念を押すワクワク感が自然に伝わります。
Can we keep this mistake on the down low? I’ll fix it immediately.
(このミス、内緒にしておいてもらえないかな?すぐに直すから。)
職場の同僚などに、ちょっとした失敗をかばってもらいたい時に使うリアルな表現です。「ここだけの話」にすることで、相手との距離が自然に縮まります。
I heard they’re dating on the down low.
(あの二人、こっそり付き合っているらしいよ。)
職場恋愛など、周囲にバレないように関係を続けている状況を表すのにもよく使われます。ゴシップ話の定番フレーズです。
『BONES』流・覚え方のコツ
閉鎖的なチェスクラブの中で、周囲の目を盗みながらスイーツに「keep it on the down low」と小声で頼み込むティムの様子を思い浮かべてみてください。
声を低くして(down low)コソコソと内緒話をする姿とフレーズの文字面をリンクさせると、感覚的にすんなりと記憶に定着しますよ。
似た表現・関連表現
secretly
(秘密に、こっそりと)
「on the down low」と同じく「秘密に」という意味ですが、よりフォーマルで一般的な単語です。文章でも会話でも幅広く使われます。
behind closed doors
(密室で、秘密裏に)
直訳は「閉ざされたドアの後ろで」。会議や交渉などが公の場ではなく、関係者だけの密室で行われている状態を指します。
under the table
(内密に、不正に)
テーブルの下でこっそりやり取りをするイメージから、「内密に」という意味のほかに、賄賂などの「不正な取引」というネガティブなニュアンスを含む表現です。
深掘り知識:「secret」と「on the down low」の決定的な違い
「秘密」を表す言葉として最も有名なのは「secret」ですが、ネイティブはこの二つを明確に使い分けています。
その違いは「状態」か「行動・合意」か、という点にあります。
「Secret」は、誰も知らない事実や隠された情報そのもの(=状態)を指します。
一方で「on the down low」は、情報を隠しておこうとする「行動や合意」に焦点が当たります。
そのため、「on the down low」を使う時は、話し手と聞き手の間に「二人だけの秘密にしようね」という一種の共犯関係が生まれるのが特徴です。
ただ事実を隠すだけでなく、人間関係の距離をグッと縮める効果がある、コミュニケーション豊かなフレーズです。
まとめ|「秘密の共有」で会話の幅を広げよう
今回は『BONES』のワンシーンから、秘密を共有する際によく使われる「on the down low」をご紹介しました。
このフレーズが使えるようになると、「ここだけの話にしてね」という日本語のニュアンスを英語でも自然に伝えられるようになります。
「ここだけの話を打ち明けられる相手がいる」という場面は日常のいたる所にあるもので、覚えておくと会話の質がぐっと上がりますよ。

