海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『BONES』シーズン9第16話から、シビアな決断や割り切った態度を示すときに使われる「Business is business」の意味と使い方をご紹介します。
仕事と感情の間で葛藤するとき、この表現がどんな力を持つのか——ドラマのリアルなシーンから学んでいきましょう。
実際にそのシーンを見てみよう!
このエピソードでは、実は「Business is business」が2回登場します。
最初はCIAエージェントのダニーが、捜査を妨げたことを詫びながらも「しょうがないだろう、仕事だから」という意味で口にします。
そして、そのフレーズがクライマックスで別の形で返ってくるのです。
ブースがヨハネッセン(テロ組織と繋がった元軍人)に、国家反逆罪と殺人の告発を突きつける場面です。
Booth: Because you violated Code section 104 to 118, which means you’ll be charged with treason and murder.
(刑法第104条から118条に違反したことになる。つまりお前は国家反逆罪と殺人で告発されるってことだ。)Danny: Those carry the death penalty, don’t they, Seeley?
(それ、死刑になる罪だよな、シーリー?)Booth: Business is business, right?
(仕事は仕事だ、だろ?)Bones Season9 Episode16(The Source in the Sludge)
シーン解説と心理考察
ヨハネッセンはテロリストに協力した元軍人で、ブースにとっては同じ軍の出身者でもあります。
そして彼は、ブースをファーストネームの「シーリー」と呼んで、仲間への情に訴えかけます。
しかしブースは表情を崩しません。
「Business is business(仕事は仕事だ)」という言葉で、個人的な感情を切り離し、法の執行者としての立場を明確にします。
さらにこのフレーズは、冒頭でダニーが使っていた言葉をそのままブースが引き取る形になっており、「お前が言ったことだろ」という静かな皮肉にもなっているのが、このシーンの見事なところです。
「Business is business」の意味とニュアンス
Business is business
意味:仕事は仕事、ビジネスと割り切る、私情を挟まない
「Business is business」は直訳の「ビジネスはビジネスである」から転じて、「仕事とプライベートは別」「感情や私情は挟むべきではない」というドライで現実的な態度を表す決まり文句です。
友人や親しい相手に対して、あえて厳しい決断を下さなければならないときや、相手にとって耳の痛い条件を提示する際によく使われます。
「個人的にあなたを嫌っているわけではないが、ルール(あるいは職務・利益)だから仕方がない」という客観的な正当性を主張するニュアンスが含まれています。
【ここがポイント!】
このフレーズの核心は、「感情の切り離しと公平性」です。
情に流されそうになる自分を律したり、相手の不満を「プロとしての判断だから」と論理的に説得したりするときに機能します。
一見冷たく響くこともありますが、お互いをフェアな関係に保つための大人のコミュニケーションツールでもあります。
実際に使ってみよう!
I’d love to give you a discount since we’re friends, but business is business.
(友人だから割引してあげたいのは山々だけど、商売は商売だからね。)
友人からの値引き交渉を、やんわりと、しかし毅然と断る際に非常に便利な表現です。
I insist on paying full price for the meal. Business is business.
(食事代はきっちり全額払わせてよ。仕事は仕事だからね。)
友人が経営するお店で「お金はいいよ」と言われても正規料金を払う、という粋な使い方もできます。プロとしてのリスペクトを示す言葉になります。
Don’t take it personally. Business is business.
(個人的に受け取らないでくれ。仕事と割り切ってのことなんだ。)
相手が感情的になっているときに、冷静になるよう促す言葉として “Don’t take it personally” とセットでよく使われます。
『BONES』流・覚え方のコツ
ブースがヨハネッセンの「シーリー」という呼びかけをはねのけるように「Business is business」と言い放つシーンを、ぜひ頭に焼き付けてみてください。
辛くても私情を挟んではいけない——そんな局面で自分に言い聞かせるように使う言葉だと覚えると、ニュアンスが体に染みます。
友人との仕事の話で割り切りが必要になったとき、心の中でこのシーンを思い出してみてください。
似た表現・関連表現
It’s nothing personal
(個人的な恨みはない、悪気はない)
「Business is business」と非常に近い状況で使われます。相手に不利益なことをする際に、「あなた自身を攻撃しているわけではない」と釈明する表現です。
Work is work
(仕事は仕事)
文字通り「仕事は仕事」という意味ですが、「Business is business」が持つ「シビアな決断」のニュアンスよりも、「仕事だからやらなきゃいけない」という義務感を含んで使われることが多いです。
Keep strictly to business
(仕事に専念する、私情を挟まない)
会議中などに無駄話を切り上げて「ビジネスの話だけにしましょう」と提案するときなどに使われる、少しフォーマルな表現です。
深掘り知識:「Business」が持つ言葉の核心
英語の “business” という単語は、日本語の「ビジネス(会社・商売)」よりもはるかに広い意味を持っています。
その核心にあるのは「人が関与すべき事柄」「果たすべき任務や責任」という感覚です。
この感覚がわかると、日常の超頻出フレーズがスッと理解できます。
“Mind your own business.”(大きなお世話だ)や “It’s none of your business.”(あなたには関係ない)という表現での “business” は、商売ではなく「個人の領域・個人的な事柄」を指しています。
つまり「Business is business」という言葉の根底には、「感情(Personal)」の対極にある「果たすべき客観的な事柄(Business)」という明確な線引きがあります。
英語圏の人々が大切にする「個人の境界線」と「フェアな精神」が、この短いフレーズにギュッと詰まっているんですね。
まとめ|プロフェッショナルな姿勢を一言で表現しよう
今回は、仕事とプライベートを明確に分ける「Business is business」を解説しました。
冷たく聞こえることもありますが、根底にはプロとしての責任感と公平性が隠れています。
友人との仕事、値段交渉、厳しい決断——日常のさまざまな場面で使えるフレーズです。
ドラマの中でブースがこの言葉を使った重みを思い出しながら、ぜひ自分の言葉として使いこなしてみてください。

