「in the interest of full disclosure」の意味と使い方|『BONES』S01E04で学ぶ英会話

in the interest of full disclosure

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

黙っていても悪いことにはならない。けれど、後から知られたら気まずい。そういう情報を自分から先に出しておくかどうかで迷った経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。

そんなときに使える「in the interest of full disclosure」を、『BONES』シーズン1第4話の後半、廊下での聞き取りの最中に保安官が口を挟むシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「in the interest of full disclosure」の意味とニュアンス

in the interest of full disclosure
意味:包み隠さず言うと、公正を期すために申し上げると

自分に不利になりうる情報を、聞かれる前に自分から明かすときの前置きです。文の頭に置いて、これから出す話の性格をあらかじめ宣言します。

full disclosure は完全な情報開示、in the interest of は〜の利益のために。直訳すれば、すべてを明らかにすることの利益のために、となります。もとは契約や法廷、報道倫理で使われてきた硬い言い回しです。

日常会話に持ち込まれると、この硬さが独特の効果を生みます。単に正直に言うと切り出すより一段大げさで、その大げささが軽い自嘲を含む。だから深刻な告白よりも、言いにくいけれど致命的ではない情報に向いています。

もうひとつの働きが、予防線です。先に自分から言っておけば、後で発覚しても隠していたことにはなりません。誠実さのアピールであると同時に、身を守る手でもある。この二面性が、この表現をよく使われるものにしています。

【ここがポイント!】

  • 契約や報道倫理で使われる硬い言い回しを、日常会話に持ち込んだ形です
  • 大げささが自嘲になるので、深刻すぎない情報にちょうど収まります
  • 誠実さの表明であると同時に、後で責められないための予防線でもあります

『BONES』S01E04のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

被害者の身元が判明し、生前の交友関係が調べられていきます。廊下で聞き取りを受けていたレンジャーのシャーマンは、被害者に女性関係があったことを口にするのをためらいます。ブースに促されてようやく打ち明けたところで、それまで黙って聞いていた保安官が手を挙げます。

Sherman: I’m not comfortable saying.
(言いにくいんだが)

Booth: Oh, maybe, you know, with the murders and cannibalism, you get past that discomfort.
(なあ、殺人と食人が絡んでるんだ。その言いにくさは乗り越えてもらえないか)

Sherman: Adam had a thing with the vet lady, so did his buddy Charlie.
(アダムはあの獣医の女性と関係があった。友人のチャーリーもだ)

Sheriff: Um, in the interest of full disclosure I got to say that I see Denise from time to time too.
(その、包み隠さず言っておくと、俺も時々デニースと会っていると言わなきゃならんな)

BONES Season1 Episode4 (The Man in the Bear)

Amazon Prime Videoで見る ※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)

シーン解説と心理考察

保安官の告白のおかしみは、内容と言い回しの落差にあります。伝えているのは、自分もその女性と会っているという私的な事情です。ところが選ばれた言葉は、法廷や記者会見で使われる硬い定型句でした。

この落差が、彼にとっては必要なものでした。捜査に関わっている立場で、容疑者候補と関係を持っている。黙っていれば後で問題になりますし、かといって照れながら打ち明ければ、私情が漏れます。だから制度の言葉を借りて、これは情報開示だという形にした。手続きの顔をさせておけば、そこに気まずさが入り込む余地は小さくなります。

Um、で始まっている点も見どころです。硬い定型句に入る前に、ためらいが一音だけ漏れている。準備された発言ではなく、その場で決断した発言だということが、この一音から伝わってきます。

そして、この告白は捜査そのものにも効きます。町の人間関係が思ったより入り組んでいることが、ここで初めて外の人間に見えてくる。保身のための一言が、結果として捜査を前に進めているわけです。

『BONES』流・覚え方のコツ

胸のバッジを思い浮かべてみると、この表現の質感がつかめます。保安官は、自分の立場を示す金属を胸に着けたまま話しています。その立場があるからこそ、私的な事情を黙っていられません。

in the interest of full disclosure は、バッジを一度指差してから話し始めるような身振りです。私は公的な立場でここにいる、だからこれを言う。前置きの一言が、発言者の位置をあらためて確認させています。

劇中の保安官も、まさにその手順を踏んでいました。私的な話をするために、まず公的な枠を用意する。バッジを見せてから内輪の話を始める、あのちぐはぐさを覚えておけば、この表現がなぜ少しおかしく響くのかも一緒に残ります。

例文で覚える「in the interest of full disclosure」

文頭に置く形が基本です。三つの場面で見ていきましょう。

In the interest of full disclosure, I used to work for their main competitor.
(包み隠さず申し上げますと、以前は先方の競合他社に勤めていました)
商談や面接で、後から知られると困る経歴を先に出す場面です。信頼を得るための一手になります。

In the interest of full disclosure, my brother owns shares in that company.
(公正を期すために申し上げると、私の兄弟がその会社の株を持っています)
会議で議題に利害が絡む場面です。判断に参加する前に立場を明かしておく形です。

A: You’re recommending this restaurant pretty hard.
B: In the interest of full disclosure, my cousin is the chef.
A: Ah. That explains it.
(A:やけに熱心にこの店を勧めるね)
(B:包み隠さず言うと、いとこがシェフなんだ)
(A:なるほど。それで納得)
身内の関係を明かす場面です。軽い話題ほど、大げさな前置きが笑いにつながります。

あわせて覚えたい関連表現

to be honest
(正直に言うと)
最も平易で日常的な前置きです。in the interest of full disclosure が立場や利害の開示を扱うのに対して、こちらは率直な感想や本音を切り出すときに使われます。

for the record
(記録として言っておくと、はっきりさせておくと)
会議録や報道の文脈から来た言い方で、後で参照されることを意識した宣言です。開示ではなく、自分の立場を明確に残しておきたいときに選ばれます。

lay one’s cards on the table
(手の内を明かす、包み隠さず話す)
トランプの札を伏せずに広げる動作からできた言い方です。前置きとして使う定型句ではなく、交渉の姿勢そのものを表す表現になります。

Note|利益相反という制度語が、日常会話に降りてくるまで

この表現の背景には、conflict of interest、つまり利益相反という考え方があります。判断する立場の人が、その判断で個人的な利益や不利益を受ける関係にあるとき、公正さが疑われるという問題です。

制度としての答えは、二つしかありません。関係を断つか、開示するか。裁判官が当事者の親族であれば、その案件から外れます。外れないのであれば、関係を先に明らかにしておく必要がある。この二つ目が full disclosure です。開示さえしておけば、判断の材料は全員に共有されたことになります。

興味深いのは、この制度の作法が私的な会話にそのまま降りてきている点です。友人にレストランを勧めるとき、いとこが働いていることを黙っていても、法的な責任は発生しません。それでも in the interest of full disclosure と切り出す人がいる。制度の言葉を借りることで、自分の推薦がどれだけ客観的かを聞き手に判断してもらう構図を作っているわけです。

日本語にも、利害関係者ですがと断る言い方はあります。ただ、日常会話の前置きとして定着しているとは言いにくい。英語のこの言い回しが会話に入り込めたのは、硬さが自嘲として働くからでしょう。大げさな枠を持ち出すこと自体が、これは大した話ではないという合図になっています。

制度の言葉を私的な場に持ち込むと、その落差が笑いを生み、同時に誠実さも伝わる。劇中の保安官がやってみせたのは、まさにこの二つを同時に成立させる話し方でした。

まとめ|先に出しておくという判断

in the interest of full disclosure は、自分に不利になりうる情報を、聞かれる前に自分から明かすときの前置きです。制度の言葉を借りることで、私的な告白を情報開示の形に変えています。

この一言があると、言いにくい事情を気まずさなしに出せるようになります。後で発覚して信頼を損なうくらいなら、大げさな枠に入れてでも先に出しておく。その判断が、結果として自分を守ります。

捜査の場で、聞かれてもいないのに自分と容疑者候補の関係を明かした保安官。バッジを指差してから内輪の話を始めたあの手順ごと、表現の引き出しに加えてみてください。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



おすすめ記事
日常英会話を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「in the interest of full disclosure」のような、日常で使いやすい英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
日常英会話が学べる海外ドラマを見る

in the interest of full disclosure

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次