「an extra pair of hands」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S09E12で学ぶ英会話

「an extra pair of hands」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

引っ越しや大掃除、模様替えのとき、「誰か手伝ってくれる人がいたら助かるのに」と思った経験はありませんか。

そんなときに口にしたくなる「an extra pair of hands」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン9第12話の冒頭、週末ヒマになったシェルドンを相手に、ハワードが家の改装の手伝いに誘うシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「an extra pair of hands」の意味とニュアンス

an extra pair of hands
意味:もう一人の人手、手伝ってくれる人

直訳すると「もう一対の手」。英語では「手」が「働き手」そのものを指すことがあり、an extra pair of hands で「(作業を手伝う)もう一人の人手」を表します。日本語の「猫の手も借りたい」に近い感覚で、特に体を動かす作業や、人手が足りない場面で使われます。

よく使われるのが could use an extra pair of hands という形。「人手があると助かる」という、控えめでやわらかいお願いのニュアンスになります。命令口調ではなく「あれば嬉しい」という温度感なので、気軽に手伝いを頼みたいときにぴったりです。職場でも家庭でも、フォーマルすぎず使える便利な表現です。

【ここがポイント!】

  • 「手」が「働き手」を表す、an extra pair of hands は「もう一人の人手」
  • could use 〜 とセットで「あると助かる」という控えめなお願いになる表現
  • 体を動かす作業・人手が足りない場面で出番が多い一言

『ビッグバン★セオリー』S09E12のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

エイミーが学会で不在の週末、ヒマを持て余したシェルドンが「誰か僕と過ごしたい人は?」と友人たちに呼びかけます。すかさず手を挙げたのがハワード。家の改装準備の手伝いを、an extra pair of hands という言い方で誘い込もうとします。

Sheldon: …who wants to get their Sheld-on?
(誰か”シェルドン”を満喫したい人は?)

Howard: Bernie and I are getting the house ready for the remodel. We could always use an extra pair of hands.
(バーニーと僕で改装に向けて家を片付けてるんだ。手伝ってくれる人がいると助かるんだよね。)

Sheldon: That sounds awful. Raj?
(それは最悪だな。ラージは?)

The Big Bang Theory Season9 Episode12(The Sales Call Sublimation)

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シーン解説と心理考察

ハワードの誘い文句が、巧妙に「労働」を「お楽しみ」に見せかけようとしているのが見どころです。could use an extra pair of hands という控えめな言い回しを選ぶことで、肉体労働の誘いを「ちょっと手伝ってくれるだけでいいよ」という軽いニュアンスに包んでいます。

ところがシェルドンは、その包装をまったく意に介さず That sounds awful(それは最悪だな)と即答します。誘い文句の体裁よりも、作業の中身を正確に見抜いているところに、彼の融通のなさがにじむ場面です。

候補者を次々に品定めしていくシェルドンの態度が、まるで週末の過ごし方をオーディションにかけているかのような空気を作っています。ハワードの遠回しな気遣いが、あっさり一蹴される対比が会話の温度を生んでいます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

引っ越しの段ボールを前に、もう二本だけ腕が欲しい——そんな場面を思い浮かべてみてください。自分の二本の手では足りないとき、もう一対(a pair)の手が加われば作業が一気に進みます。an extra pair of hands は、その「追加の二本の腕」がそのまま「人手」になったイメージです。

ハワードが改装作業に人を引き込もうとした場面と重ねると、「体を動かす作業に、もう一人ぶんの手があれば」という具体的な情景でこのフレーズが記憶に残ります。

例文で覚える「an extra pair of hands」

人手が足りない場面でやわらかく助けを求めるのが、このフレーズの得意技です。3つの場面で使い方を見ていきましょう。

We’re short-staffed today, so an extra pair of hands would be great.
(今日は人手不足だから、もう一人手伝ってくれると助かるな。)
職場で同僚に応援を頼む場面です。short-staffed(人手不足)と組み合わせると、状況がより伝わりやすくなります。

Moving day is always easier with an extra pair of hands.
(引っ越しの日は、人手がもう一人いるだけでぐっと楽になる。)
引っ越しの大変さを語るカジュアルな場面です。「あるとないとで大違い」という実感を込めた一言になります。

A: I’m setting up for the party. Can you help?
B: Sure, you can always use an extra pair of hands.
(A:パーティーの準備中なんだ。手伝ってくれる?)
(B:もちろん、人手はいくらあっても助かるもんね。)
友人同士の会話で、快く手伝いを引き受ける場面です。could/can use 〜 の形が「人手は多いほうがいい」という前向きな返事になっています。

あわせて覚えたい関連表現

give someone a hand
(手を貸す、手伝う)
同じ hand を使った定番表現で、「手伝う」をシンプルに表します。an extra pair of hands が「人手という存在」を指すのに対し、give a hand は「手伝うという行為」を指す違いがあります。

lend a hand
(力を貸す、手助けする)
give a hand とほぼ同義で、こちらも「手」を使った手伝いの表現です。少しだけ申し出る側の自発性が感じられる言い回しです。

all hands on deck
(総動員、全員で当たる)
もともと船の甲板に全乗組員を呼び集める号令で、「全員参加で取りかかろう」という意味です。同じ「hand=働き手」の発想から生まれた表現で、人手を集めるスケールがより大きくなります。

Note|hand が「働き手」を数える単位になるまで

an extra pair of hands では、体の部位である「手」が、そのまま「人手・働き手」を指しています。この hand の使い方には、英語ならではの歴史的な背景があるとされています。

英語の hand には古くから「労働する人」という意味があり、特に農場や工場、船など、体を使って働く現場で「雇われた働き手」を指す言葉として定着してきたと言われています。その名残が今も多くの単語に残っています。農場で働く人は farmhand、船の乗組員は deckhand、工場や現場の作業員は factory hand。いずれも「手」が一人の働き手を表す単位になっています。雇用主が「I need more hands(もっと人手が要る)」と言えば、それは文字どおりの手ではなく、働いてくれる人のことを指します。労働を「手」で数えるこの感覚は、人の価値をその働きに結びつけて捉えてきた時代の言葉づかいが残ったものと考えられています。

an extra pair of hands もこの流れの中にある表現です。「もう一対の手」が「もう一人の働き手」を意味するのは、hand が長く「人手」を表してきた歴史があるからこそ自然に響くわけです。

体の一部が、いつのまにか人そのものを表す。言葉の面白さが詰まった一語です。

まとめ|ハワードの誘い文句から学ぶ「人手」の一言

an extra pair of hands は、「もう一人ぶんの人手」をやわらかく言い表すイディオムです。直訳の「もう一対の手」が、そのまま「手伝ってくれる人」を指すところに、hand を「働き手」と捉える英語らしい発想が見えてきます。

could use an extra pair of hands という形を覚えておけば、引っ越しや片付け、職場の繁忙期など、人手が欲しい場面で、押し付けがましくなく助けを求められます。

ハワードのように、ちょっとした手伝いをやわらかく頼みたいとき、表現の引き出しに加えてみてください。

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