ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S01E12に学ぶ「have a thumb in a lot of pies」の意味と使い方

have a thumb in a lot of pies

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

「あの人は顔が広い」とか「手広くやっている」と言いたい時、どう表現しますか?

今回は、FBI捜査官ブースのセリフから、少し変わったイディオムを使って、多才で謎めいた人物を表現する方法をご紹介します。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

被害者ウォーレン・グレンジャーの身辺調査を進めるブース。

「引きこもり」だと思われていたウォーレンですが、実は地域パトロールや悩み相談など、スーパーヒーローとして様々な活動に関わっていたことが判明します。

Booth: Yeah. For a recluse, Warren Granger- He had his thumb in a lot of pies.
(ああ。引きこもりにしては、ウォーレン・グレンジャーは…色々なパイに親指を突っ込んでいた(=手広くやっていた)ようだ。)
BONES Season1 Episode12 (The Superhero in the Alley)

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通常、このイディオムは “have a finger in every pie”(全てのパイに指を入れている)と言います。しかしブースはあえて “thumb”(親指) と言いました。

繊細な指先(Finger)ではなく、太くて不器用な親指(Thumb)を使ったのは、ウォーレンの活動が洗練されたものではなく、「泥臭く、手当たり次第で、不器用な正義感」に基づいていたことを、無意識に表現しているのかもしれませんね。

フレーズの意味とニュアンス

have a finger (or thumb) in a lot of pies
意味:色々なことに関与している、手広くやっている、首を突っ込んでいる

直訳すると「たくさんのパイに指(親指)を入れている」。

昔、キッチンでパイの味見をするために指を突っ込んだ行儀の悪い様子から、「(利益を得ようとして)あらゆる事柄に関わりを持つ」という意味になりました。

文脈によって、「多才で顔が広い」というポジティブな意味にも、「干渉好きで出しゃばり」というネガティブな意味にもなります。

【ここがポイント!】

このフレーズの核心は、「多方面への接触」です。

一つのことに集中するのではなく、あっちのパイ、こっちのパイと、次々に手を出しているイメージ。

ブースのように “thumb” を使うのは珍しいですが、ネイティブは会話のリズムで単語を入れ替えて遊ぶことがよくあります。「指一本じゃなくて、親指ごと突っ込んでたぞ」という強調のニュアンスですね。

実際に使ってみよう!

日常やビジネスで、活動的な人や、どこにでも顔を出す人を表現する時に使ってみましょう。

That mom really has a finger in every pie; PTA, local festivals, and charity events.
(あのママさんは本当に顔が広いのよ。PTAにお祭りに、チャリティーイベントまで。)
解説:地域コミュニティで「どこにでもいる人」を表す定番表現。頼りになる反面、「少し仕切りたがり屋」というニュアンスが含まれることもあります。

He tries to have a finger in every pie, but ends up finishing nothing.
(彼は何にでも手を出そうとするけど、結局どれも中途半端に終わるんだ。)
解説:こちらはネガティブな使用例。「多才」ではなく「飽きっぽい」「集中力がない」という批判として使われます。

To succeed as a freelancer, you need to have fingers in a lot of pies.
(フリーランスとして成功するには、複数の収入源を持つ(手広くやる)必要がある。)
解説:現代的なビジネスのアドバイスとして。「リスク分散」や「マルチタスク」の重要性を説く際にも使えます。

『BONES』流・覚え方のコツ

「パーティーでパイをつまみ食いするブース」を想像しましょう。

テーブルに並んだアップルパイ、ミートパイ、パンプキンパイ…。

ブースが片っ端から親指(Thumb)をズボッと突っ込んで、「これも俺の、あれも俺の案件だ」とマーキングしている姿。

行儀は悪いですが、「あちこちに自分の痕跡(指紋)を残す」というイメージで覚えましょう。

似た表現・関連表現

似た意味を持つ表現との違いを押さえておきましょう。

wear many hats
(一人何役もこなす)
解説:直訳は「たくさんの帽子をかぶる」。一度に複数の役割(親、上司、コーチなど)を切り替えて演じていることを表す、忙しい現代人のための表現です。

jack of all trades
(何でも屋、多才な人)
解説:「Jack of all trades, master of none(多芸は無芸)」と続くこともありますが、単体では「器用な人」としてポジティブに使われます。

meddle in
(干渉する、おせっかいを焼く)
解説:have a finger in… のネガティブな側面(首を突っ込む)だけを抽出した言葉。「余計なお世話だ」と言いたい時に使います。

深掘り知識:ブース語録「Malapropism」の魅力

ブースは時々、ことわざやイディオムを微妙に間違えます(または自己流にアレンジします)。

これを言語学用語で “Malapropism”(言葉の滑稽な誤用) と言います。

今回の場合、本来の “Finger” を “Thumb” と言うことで、「繊細さはないけれど、力強い関与」という、ウォーレン(そしてブース自身)のキャラクターにぴったりの響きが生まれています。

教科書通りの英語も大切ですが、ブースのように「自分の言葉」にして喋ることで、会話に体温とユーモアが宿るんですね。

完璧じゃなくてもいい、伝わればそれが正解なのです。

まとめ|パイの味見はほどほどに

好奇心旺盛で色々なことに have a finger in するのは素晴らしいことです。

でも、あまり手を広げすぎるとパイの形が崩れてしまうかも?

ブースのように、自分の親指でしっかりと掴める範囲で、人生というパイを楽しんでくださいね。

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