海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
自分とは意見が合わない相手でも、その実力は認めざるを得ない…そんな悔しくも大人な瞬間ってありませんか?
今回は、相手を正当に評価したい時に使える、フェアで知的なフレーズをご紹介します。
実際にそのシーンを見てみよう!
地下の世界を支配する「モグラ人間」のリーダーであるハロルドに対し、横柄な態度をとるブース。それを見かねた文化人類学者であるブレナンが、静かにたしなめるシーンです。
Brennan: Whoa… Booth. This man is obviously someone important down here.
(ちょっと…ブース。この人は明らかに、この地下では重要な人物よ。)Booth: Important? He lives in a cardboard box underground.
(重要だって? 地下のダンボール箱に住んでるんだぞ。)Brennan: In this society he has status. Give him his due. Treat him with respect.
(この社会において彼は地位があるの。彼を正当に評価して。敬意をもって接しなさい。)Booth: Okay, Mr. Overmeyer. We got off on the wrong foot.
(わかりました、オーバーメイヤーさん。どうも初めはボタンを掛け違えていたようです。)
BONES Season1 Episode16 (The Woman in the Tunnel)
ブースにとってはただの身なりが汚いホームレスでも、独自のルールを持つ地下社会において彼が「アルファ(リーダー)」であることをブレナンは見抜いています。
「相手の地上の立場や外見に関わらず、その社会での価値を正しく認める」という彼女の学者らしいフラットな視点と、渋々ながらも素直に態度を改めるブースの対比が面白いですね。
フレーズの意味とニュアンス
give A(someone) their due
意味:(人)を正当に評価する、一目置く、〜の功績を認める
due には「支払われるべきもの」「当然与えられるべき権利」という意味があります。
そこから「(その人が受けるに値する)正当な評価や敬意を与える」という表現になりました。
【ここがポイント!】
このフレーズの核心は、「個人的な好き嫌いや外見に関わらず、相手の価値を公平に認める」というコアイメージです。
自分とは意見が違ったり、普段はあまり好意を持っていなかったりする相手に対しても、「それでも、あの点に関しては素晴らしい」とフェアな態度を示す際に使われる、とても大人で知的な表現です。
実際に使ってみよう!
日常やビジネスシーンで、相手の実力を冷静に称えたい時に使えます。
I don’t like his personality, but you have to give him his due. He’s a brilliant lawyer.
(彼の性格は好きじゃないけど、認めざるを得ないわね。素晴らしい弁護士よ。)
解説:個人的な感情とプロとしての評価を切り離す時に使う、最も定番の形です。海外ドラマの法廷モノなどでもよく耳にする「悔しいけど腕は確かだ」というニュアンスが出せます。
Let’s give her her due. She saved the project when we were all panicking.
(彼女を正当に評価しましょう。私たちが皆パニックになっていた時、プロジェクトを救ってくれたのは彼女よ。)
解説:陰で頑張っていた人や、見過ごされがちな人の功績にスポットライトを当て、周囲に「ちゃんと評価しようよ」と促す時にぴったりな表現です。
To give him his due, he always meets his deadlines.
(彼を正当に評価するなら、いつも締め切りは守るってことだね。)
解説:文頭に「To give someone their due,」と置いて「公平に見れば〜だ」と切り出す使い方も便利です。相手の欠点を指摘した後の、ちょっとしたフォローとしてもよく使われます。
『BONES』流・覚え方のコツ
独自のイメージとして「ブレナンの曇りのないメガネ」で覚えてみましょう。
地上での肩書きや偏見という色眼鏡を外し、人類学者としてのフラットなレンズで「この社会での彼の価値」をまっすぐに見つめ、正当な敬意(due)を払うブレナンの姿が、このフレーズのコアイメージにぴったりです。
似た表現・関連表現
似た意味を持つ表現との違いを押さえておきましょう。
respect
(意味:尊敬する、敬意を払う)
解説:相手の人格や能力に対して心から敬う気持ちを表します。give someone their due は「好き嫌いは別としてフェアに評価する」という客観的なニュアンスが強い点で少し異なります。
acknowledge
(意味:事実として認める、承認する)
解説:相手の存在や努力、功績などを「確かにそこにある」と受け入れることを指し、ビジネスシーンでよく使われる少しフォーマルな表現です。
credit
(意味:功績を認める、称賛する)
解説:「Give credit where credit is due.(称賛されるべき人を称賛せよ)」という有名なことわざがあるように、努力や成果に対して「よくやった!」とポイントを与えるイメージです。
深掘り知識:「due」に隠されたネイティブの感覚
「due」といえば、日常会話では「The rent is due tomorrow.(家賃は明日が支払い期限だ)」のように、「期限」という意味でよく習いますよね。
でも語源をたどると、「owe(借りている)」と同じルーツを持っているんです。
つまりネイティブの頭の中では、「期限が来たから払う」のではなく、「相手に対して支払うべき負債(義務)がある=相手にとっては与えられて当然の権利である」という感覚があります。
お金だけでなく、「敬意」や「評価」も相手に支払うべき大切なもの(due)だと捉える英語の感覚、とても素敵だと思いませんか?
まとめ|フェアな視点を持とう
相手の長所を正しく認める「give A(someone) their due」は、良好な人間関係を築くための大人のエッセンスですね。
もし周囲で頑張っている人や、実力があるライバルがいたら、ぜひ言葉にして、その相手に正当な評価を与えてみてくださいね。


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