ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S01E20に学ぶ「go belly-up」の意味と使い方

go belly-up

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

順調だと思っていた計画や会社が、突然ダメになってしまった時、英語でその絶望感をどう表現しますか?
今回は、FBI捜査官ブースのセリフから、ネイティブがよく使う、少しシニカルでユーモアのある倒産表現をご紹介します。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

病気の骨を病院に卸していた組織を突き止めるため、ブースとブレナンはターゲットである「バイオテック社」のオフィスに乗り込みます。
しかし、そこはすでにもぬけの殻でした。

ビルの管理人に事情を聴き終えたブースが、ブレナンに衝撃の事実を伝えるシーンです。

Booth: All right. Building manager says BioTech went belly-up two years ago. They couldn’t even pay their last month’s rent.
(よし。管理人の話だと、バイオテック社は2年前に倒産したそうだ。最後の月の家賃も払えなかったらしい。)
Brennan: Where did they go?
(どこへ行ったの?)
Booth: He doesn’t know.
(分からないそうだ。)
Brennan: What? Two years ago?
(なんですって? 2年前?)
Booth: Exactly. I mean, Amy Cullen’s graft was sold to Washington General twelve months ago.
(そうなんだ。つまり、エイミー・カレンの移植骨がワシントン総合病院に売られたのは12ヶ月前だぞ。)
Brennan: If BioTech doesn’t exist, who sold the diseased bone to the hospital?
(バイオテック社が存在しないなら、誰が病気の骨を病院に売ったの?)
BONES Season1 Episode20 (The Graft in the Girl)

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事件の核心に迫ったと思いきや、ターゲットの会社はすでに存在していなかったという、捜査が完全に暗礁に乗り上げる場面です。

ここでブースは、単に「倒産した」という事実を述べるだけでなく、最後の家賃すら払えないほど「完全に資金が尽きて息絶えた」というニュアンスを込めて、went belly-up という表現を選びました。

手掛かりがぷつんと途絶えてしまったブースの徒労感と、「じゃあ一体誰が?」というブレナンの新たな謎への直面が、この短いワンフレーズから鮮明に浮かび上がりますね。

フレーズの意味とニュアンス

go belly-up
意味:倒産する、破綻する、完全にダメになる

belly とはお腹のこと。直訳すると「お腹を上に向ける」となります。
金魚などの魚や動物が死んでしまった時、お腹を上にして水面にプカプカと浮いている姿を見たことはありませんか?

その哀れな光景から転じて、企業が倒産したり、プロジェクトが完全に失敗して機能しなくなったりした状態を指すようになりました。

【ここがポイント!】

フォーマルな法的手続きとしての倒産というよりも、「資金が尽きて完全に干上がってしまった」「手の施しようがない状態でお手上げ」という、映像的で少しシニカルなコアイメージがあります。

深刻な状況をあえて少しくだけた表現で語る際によく使われる、非常にネイティブらしいイディオムです。

実際に使ってみよう!

会社だけでなく、計画や機械が完全にダメになってしまった時にも使えます。

My friend’s startup went belly-up within a year.
(友人の立ち上げた会社は1年経たずに倒産してしまった。)
資金繰りが悪化して会社が「息絶えてしまった」状態を表す最も一般的な使い方です。

The new project went belly-up due to a lack of funds.
(資金不足が原因で、その新プロジェクトは完全に頓挫した。)
会社そのものではなく、企画やプロジェクトが完全に失敗してしまった場合にもよく使われます。

My old laptop finally went belly-up yesterday.
(私の古いノートパソコンが、昨日ついに完全に壊れちゃった。)
機械やシステムが「お亡くなりになった(完全に動かなくなった)」というユーモアを交えた表現としても活躍します。

『BONES』流・覚え方のコツ

「もぬけの殻のオフィスと干上がった水槽」でイメージしましょう。

ブースが勢いよくドアを開けたバイオテック社のオフィス。そこには誰もいないだけでなく、干上がった水槽の中で一匹の魚がお腹を上にして浮いている(belly-up)様子を想像してみてください。

事件の手掛かりとなるはずの会社が「完全に死に絶えている」という絶望感が、ビジュアルとして脳裏に焼き付くはずですよ。

似た表現・関連表現

go bankrupt
(破産する、倒産する)
法的な手続きを伴う、最もフォーマルで一般的な表現です。belly-up が持つくだけたニュアンスや情景描写はありません。

go under
((事業などが)失敗する、倒産する)
こちらは会社が「水面下に沈んでいく(溺れる)」という比喩から来ています。belly-up と同じくらいビジネス会話で頻出します。

fall through
((計画や交渉が)失敗に終わる、ダメになる)
会社が倒産するのではなく、「まとまりかけていた契約や予定が実現しなかった」という場合に使われます。

深掘り知識:バイオ企業と「死んだ魚」の皮肉

ブースが数ある倒産表現の中から belly-up を選んだ背景には、英語ならではのブラックなユーモア(皮肉)が隠されていると考えられます。

今回捜査の対象となったのは「BioTech(バイオテック)社」。生命や生体組織(骨)を扱うはずの企業です。
そんな「命」をビジネスにする会社が、皮肉にも「魚の死骸(belly-up)」のように無惨に息絶えていたというコントラスト。

ただ単に「倒産した」と言うよりも、この現場の異様さと滑稽さが際立つ、なんとも捜査官らしい気の利いたワードチョイスなのです。

まとめ|言葉のビジュアルを楽しもう

ブースが発した go belly-up の一言には、書類上の倒産という事実を超えた「お手上げ感」が漂っていました。

英語学習も、単語の字面だけでなく、その言葉が持つ「映像」や「背景にある皮肉」を想像することで、ぐっと記憶に定着しやすくなります。

何かの計画がポシャってしまった時は、落ち込む代わりに心の中で The plan went belly-up. とつぶやいて、少しだけ状況を客観視してみてくださいね。

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