「keep this up」の意味と使い方|『フレンズ』S01E19で学ぶ英会話

「keep this up」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

頑張っている友達に「その調子!」と声をかけたい——そんな場面で使えるひと言、すぐに思い浮かびますか。

今回の「keep this up」は、この調子で続ける、という意味の表現です。『フレンズ』シーズン1第19話の序盤、ロスの古風な言葉遣いをチャンドラーがからかうシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「keep this up」の意味とニュアンス

keep this up
意味:この調子で続ける、そのまま頑張り続ける

今やっている行動やペース、状態をそのまま継続することを表す表現です。this の部分は it や the good work などに置き換えられ、keep it up、keep up the good work といった形でよく使われます。

基本は「その調子で頑張って!」という前向きな励ましですが、劇中のように「(そんなこと)続けてたら〜になるぞ」という警告・皮肉のニュアンスでも使えます。同じ形でトーンによって応援にも嫌味にもなる点が、このフレーズの面白いところです。目的語を「今の勢い・ペース」と捉えると意味がつかみやすくなります。

【ここがポイント!】

  • 核は「今の状態を落とさずキープし続ける」というイメージ
  • 「その調子で!」という励ましが最も定番の使い方
  • 冷たいトーンだと「続けたら痛い目を見るぞ」という警告にもなる一言

『フレンズ』S01E19のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ロスがレイチェルを口説く計画を打ち明け、”woo(口説く)”という古風な言葉を使います。すかさずチャンドラーが、その言葉の古臭さをからかう場面です。keep this up が皮肉として使われる見せ場です。

Ross: I figured after work I’d go pick up a bottle of wine, go over there and try to woo her.
(仕事のあとにワインを買って、彼女のところに行って、口説いてみようと思ってるんだ。)

Chandler: You should take her back to the 1890’s, when that phrase was last used. You keep this up, and I swear you’ll be finished with this sucker by the end of the week.
(その “woo” って言葉、最後に使われたの1890年代だぞ。その調子で続けろよ、誓ってもいい、今週中にはこの可哀想な奴も片が付くだろうよ。)

Friends Season1 Episode19(The One Where the Monkey Gets Away)

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シーン解説と心理考察

チャンドラーらしい皮肉が全開の場面です。ロスが使った “woo her” という古風な言い回しを、「最後に使われたのは1890年代」と茶化し、そのうえで「その調子で続けろよ」と畳みかけます。ここでの this sucker はロス自身を指していて、「そのままいけば今週中に自滅するぞ」という失敗の予言になっているのが読み取れます。

keep this up が、励ましの形をそっくり借りながら、中身は正反対の「やめておけ」という警告として機能しているのが見どころです。友人をからかいながらも、根っこには親しみがある——チャンドラーの毒とユーモアが同居する話し方がよく表れた一言と言えます。生真面目なロスと、それを茶化すチャンドラーの対比が笑いを生んでいます。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

keep up は「(下がらないように)上のレベルにキープし続ける」イメージです。風船を手でポンポンと叩いて、地面に落とさないよう空中に保ち続ける様子を思い浮かべてみましょう。this や it を「今の勢い・ペース」に置き換えれば、「今の勢いを落とさず保ち続ける=この調子で続ける」とつながります。

劇中では、チャンドラーがニヤニヤしながら「その調子で続けろよ」と言い放ちます。その意地悪な笑顔とセットで覚えると、このフレーズが励ましにも警告にもなる二面性まで一度に記憶に残ります。風船を落とさないイメージと、チャンドラーの皮肉な笑み——2つの画を結びつけてみてください。

例文で覚える「keep this up」

励ましの用法と、劇中のような警告の用法、その両方を見ていきましょう。トーンの違いに注目すると使い分けが見えてきます。

You’re doing great — keep it up!
(すごくいい調子だよ、その調子で続けて!)
頑張っている友達や後輩を励ます場面です。keep it up の最も基本的でポジティブな使い方になります。

Keep up the good work, everyone. The project is on track.
(皆さん、この調子でお願いします。プロジェクトは順調です。)
上司がチームをねぎらう場面です。keep up the good work は職場で定番の、少しあらたまった励ましフレーズです。

A: I’ve been staying up past 3 a.m. every night to finish this.
B: If you keep this up, you’re going to make yourself sick.
(A:これを終わらせるために毎晩3時過ぎまで起きてるんだ。)
(B:そんなこと続けてたら、体を壊すよ。)
無理をしている相手を心配して注意する場面です。劇中同様、「続けたら良くない結果になる」という警告のニュアンスで使えます。

あわせて覚えたい関連表現

keep going
(続ける、進み続ける)
「立ち止まらず進み続ける」という動作の継続を表します。keep this up が「今の水準・ペースを維持する」ニュアンスなのに対し、こちらは前へ進むことに重心があります。

keep at it
(根気よく続ける、諦めずに取り組む)
一つのことに粘り強く取り組む「忍耐」を強調します。keep it up が調子や勢いの維持を指すのとは、力点が少し異なります。

stay on track
(順調に進み続ける、軌道を外れない)
計画や目標どおりに進んでいる状態を保つことを表します。励ましというより、進捗を確認する文脈で使われる点が特徴です。

Note|励ましにも皮肉にもなる keep it up

keep it up は英語圏で日常的に飛び交う励ましのフレーズですが、その意味は言葉そのものではなく、話し手の「トーン」で決まります。

たとえばコーチが選手に笑顔で “Keep it up!” と言えば、それは純粋な「その調子!」という応援です。ところが、あきれ顔や冷たい声で “Keep it up…” と言えば、「そんなことを続けていると、ろくなことにならないぞ」という警告や嫌味に一変します。英語には、このように肯定的な言葉をあえて逆の意味で使う言い回しが多く、keep it up はその代表例のひとつです。劇中のチャンドラーのセリフは、まさに後者。「その調子でいけよ」と応援するふりをしながら、中身は「そのままだと失敗するぞ」というからかいになっています。文字だけを追うと励ましに見えるのに、実際は皮肉——このギャップこそがチャンドラーの笑いの真骨頂です。

同じフレーズでも、映像で観れば声色や表情から一瞬で意味が分かります。ドラマで英語を学ぶ強みが、こうした場面ではっきりと表れます。

言葉の額面だけでなく、トーンごと受け取る——それが keep it up を使いこなす鍵になります。

まとめ|チャンドラーの皮肉から学ぶ、トーンで変わる一言

keep this up は、今の調子や勢いをそのまま続ける、という意味の表現です。「その調子で頑張って!」という応援が基本ですが、声色ひとつで「続けたら痛い目を見るぞ」という警告にも早変わりします。

頑張る相手を励ましたいとき、無理をしている人に注意したいとき——同じフレーズが両方に使える便利な一言です。応援するふりをしてロスをからかうチャンドラーの場面とともに覚えれば、トーンで意味が変わる感覚もつかめるはずです。会話のレパートリーに加えてみてください。

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