海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
出発の時間が迫っているのに、相手の準備が終わらなくて焦る……。
そんな経験、誰にでもありますよね。
今回は、そんな時につい口から出てしまう、リズミカルで少し強引な英語表現をご紹介します。
実際にそのシーンを見てみよう!
裁判所へ証言に向かう時間が迫る中、オリジナルのメモが見つからずパニックになっているブレナンを、ブースが容赦なく急かすシーンです。
BRENNAN: No. The last time I read from photocopies, the defense lawyer told the jury I was winging it.
(いいえ。前回コピーを読んだ時、弁護側の弁護士に「適当にやっている」と陪審員に言われたのよ。)
BOOTH: Ready? Chop, chop.
(準備いいか? ほら、サッサと行くぞ。)
BRENNAN: I can’t find my original notes…
(オリジナルのメモが見つからないの……)
BOOTH: Photocopy in the file.
(コピーがファイルに入ってるだろ。)
BONES Season1 Episode22 (The Woman in Limbo)
法廷という極めて厳粛な場に向かうため、専門家として完璧な準備を整えたいブレナン。
対してブースは、「そんな細かいことはどうでもいいから、とにかく遅刻しないことが最優先」とばかりに急き立てます。
ここで面白いのは、ブースが「chop chop」という、まるで子供をあしらうような極めてカジュアルな言葉を使っている点です。
シリアスな状況と気の抜けたフレーズのギャップが、二人の対等で遠慮のない関係性をよく表していますね。
フレーズの意味とニュアンス
chop chop
意味:急いで、サッサと、早く早く
本来 chop は「(木や肉を)叩き切る」という意味ですが、2回繰り返すことで「早くして!」と相手を急かす時のカジュアルな掛け声になります。
【ここがポイント!】
「手拍子を叩きながら急かすような、リズミカルで上から目線の勢い」がポイントです。
非常にカジュアルかつ「命令」のニュアンスが強いため、親が子供を急かす時や、親しい友人同士で使われます。
職場で上司が部下に対して使うこともありますが、言われた側は「犬じゃないんだから」と少しカチンとくることも多い、取り扱い注意のフレーズです。
実際に使ってみよう!
日常のちょっとした遅刻の場面などで、親しい相手にのみ使える表現です。
Come on, chop chop! We’re going to miss the train.
(ほら、急いで!電車に乗り遅れちゃうよ。)
家族や友人を急かす時の典型的な使い方です。パンパンと手を叩きながら言うネイティブの姿が思い浮かびますね。
The boss told us to finish the report, chop chop.
(上司に、サッサと報告書を終わらせろと言われた。)
少し横柄な上司が部下を急き立てる時にも使われます。自分が言われると、急かされているプレッシャーと少し見下されている感覚で、あまりいい気はしません。
Chop chop, kids! It’s time for bed.
(ほらほら、サッサと!もう寝る時間よ。)
親が子供たちをベッドやお風呂に追い立てる時の便利なフレーズです。リズミカルな響きがあるので、子供にも伝わりやすいのが特徴です。
『BONES』流・覚え方のコツ
「手をパンパンと叩いて急かすブースの姿」をそのままイメージしましょう。
実際の映像でも、ブースは “Ready?” と言った直後に、両手をパンッと叩きながら “Chop, chop.” と言っています。
言葉のリズムと動作をセットで覚えることで、いざという時に自然と口から出てくるようになりますよ。
似た表現・関連表現
hurry up
(急いで)
最も一般的でストレートな表現です。chop chop よりも汎用性が高く、トーン次第で様々な相手に対して使うことができます。
We’re running short on time.
(時間がなくなってきています。)
chop chop の対極にある、ビジネスで使える丁寧な表現です。「急げ」と直接命令するのではなく、「時間が迫っている」という客観的な事実を伝えて角を立てずに行動を促します。
step on it
(急いで、スピードを出して)
自動車のアクセルを踏み込む(step on the gas)ことから来た表現です。車を運転している相手を「もっと飛ばして!」と急かす時によく使われます。
深掘り知識:語源はアジアの港町?
一見すると英語の「叩き切る(chop)」から来ているように見えますが、実はその語源は中国語の「快快(kuài kuài=早く早く)」や広東語の「速速(cuk1 cuk1)」にあるという説が有力です。
19世紀に中国の港で働いていたイギリス人船員たちが、現地の言葉を真似て pidgin English(ピジン英語:混成語)として使い始め、それが世界中に広まったと言われています。
アメリカのFBI捜査官が日常的に使うフレーズのルーツが、海を渡ったアジアの港町にあると思うと、言葉の歴史の面白さを感じますね。
まとめ|急かす時こそ言葉を選ぼう
時間に追われてイライラしそうな時でも、親しい間柄ならこんなふうにリズミカルな言葉を使うことで、少しだけ場が和むかもしれません。
ただし、目上の人やビジネスの場では絶対に使わないように気をつけてくださいね!


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