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今回は、人気法医学サスペンス『BONES』シーズン2第3話から、シリアスな場面で頻出する重要フレーズ「take the blame」をピックアップします。
ミステリー作品で「誰かを庇って罪をかぶる」という劇的な展開はよくありますが、実はこの表現、日常のトラブルやビジネスシーンで「私が責任を負います」と潔く伝える時にも大活躍するんです。
いざという時に頼りになる、ネイティブならではのニュアンスを一緒に深掘りしていきましょう!
実際にそのシーンを見てみよう!
ブースとブレナンがダイナーで事件の真相を推理している最中、被害者の妻であるフランが突如現れる緊迫のシーンです。
横暴な夫の死をめぐり、無実の娘・ケリーに殺人の容疑が向かっていることに耐えきれなくなったフラン。
彼女はバッグからおもむろに「凶器」を取り出し、周囲が息を呑むような衝撃的な告白を始めます。
Brennan: It’s very possible. I’d believe that before I believed she killed Dylan.
(ええ、十分にあり得るわ。彼女がディランを殺したと信じるよりはね。)Fran: Kelly shouldn’t take the blame. You’ll find one bullet missing.
(ケリーが罪をかぶるべきじゃありません。弾が一発足りないはずよ。)Booth: You’re confessing to your husband’s murder?
(ご主人の殺害を自供するんですか?)
BONES Season 2 Episode 3 (The Boy in the Shroud)
シーン解説と心理考察
夫を殺害した真犯人であるフランが、これ以上罪のない娘に容疑が向かうのに耐えきれず、自首を決意する場面です。
夫の許しがたい裏の顔を知り、自らの手で裁きを下した彼女の悲痛な覚悟が「take the blame」という言葉選びから伝わってきますね。
淡々と凶器の銃を差し出す彼女の姿と、驚きを隠せないブース達との対比が印象的で、ミステリードラマならではの醍醐味が詰まったシーンです。
フレーズの意味とニュアンス
「take the blame」は、失敗や過失、あるいは犯罪などの「責任・非難(blame)」を自分が引き受ける、という意味のフレーズです。
自分が本当に悪い場合(自らの非を認める)にも使われますが、他人の身代わりになって「罪をかぶる」というニュアンスでも非常によく使われます。
【ここがポイント!】
ネイティブが使う際のコアイメージは、空から降ってくる非難の矢を、自ら前に出て受け止める感覚です。
動詞の「take」には「自らの意志で選び取る、引き受ける」という能動的なニュアンスがあります。
そのため、単に責任を押し付けられるのではなく、「自ら責任や罪を背負い込む」という覚悟や自己犠牲の響きが含まれるのが特徴です。
実際に使ってみよう!
それでは、具体的な例文で使い方を確認してみましょう。
I will take the blame for this mistake.
(このミスの責任は私が取ります。)
ビジネスシーンなどで、チームの失敗の責任をリーダーが潔く引き受ける際によく使われる、頼もしい表現です。対象を明確にする「for」を伴うのが基本の形です。
A: Why should I take all the blame?
(どうして私がすべての責任を負わなきゃいけないの?)
B: Because you were in charge of the project.
(あなたがプロジェクトの責任者だったからよ。)
「all the blame」と強調することで、「自分ひとりが責任を押し付けられている」という理不尽さや不満を表現することができます。
Don’t try to shift the blame onto others. Just take the blame.
(他人に責任をなすりつけようとしないで。素直に自分の非を認めなさい。)
対義語である「shift the blame(責任を転嫁する)」と組み合わせて使うと、表現力にグッと深みが出ます。
『BONES』流・覚え方のコツ
身勝手な夫のせいで事件に巻き込まれた娘ケリーを守るため、ダイナーのテーブルに自ら銃を置き、進んで罪(blame)を引き受ける(take)フランの姿を思い浮かべてみてください。
愛する者の身代わりとして「自ら重荷を背負う」というtakeの能動的なイメージと結びつけると、このフレーズの持つシリアスな響きがしっかりと定着しますよ。
似た表現・関連表現
「take the blame」と関連する表現も一緒に覚えて、さらに語彙力を高めていきましょう!
take responsibility
(責任を取る)
「blame(非難・罪)」ではなく「responsibility(責任・義務)」を引き受ける表現です。「take the blame」がネガティブな結果に対する処罰を受け入れるニュアンスが強いのに対し、こちらは「事態を収拾する義務を負う」という、より前向きで公式な響きがあります。
point the finger at ~
(〜に責任をなすりつける、〜を非難する)
「〜を指差す」から転じて、「〜を非難する」という意味のイディオムです。「take the blame」が自ら責任を背負うのとは対照的に、他人に責任を押し付ける状況で使われます。
take the fall
(他人の代わりに罪をかぶる、貧乏くじを引く)
スラング寄りの表現です。共犯者がいる犯罪で、トカゲの尻尾切りのように一人がすべての罪を背負って刑務所行きになる(fall)ような、よりダークな状況でよく使われます。
深掘り知識:なぜ「blame」には「the」がつくのか?
フレーズの中で「take blame」ではなく、必ず「take the blame」と定冠詞の「the」がつくのを不思議に思いませんか?
英語の「the」は「共通認識(お互いに指を差して『あれ』と特定できるもの)」を表します。
つまり、何でもいいから漠然とした責任を取るのではなく、「今まさに問題になっている『その』失敗」「みんなが追及している『あの』罪」という、特定の事象に対する責任をピンポイントで引き受けるからこそ「the」が必要なのです。
「the」があることで、「(他の誰でもない)私が、あの件の非難を一身に受け止めます」という、逃げ場のない強い覚悟が言葉に宿るのですね。
たった一つの冠詞にも、ネイティブのリアルな心理状態が隠されています。
まとめ|責任の所在をクリアにする重要フレーズ
今回は、自分の過ちを認める時や、誰かをかばう時に使われるシリアスな表現「take the blame」をご紹介しました。
ドラマのサスペンスシーンはもちろん、ビジネスでのトラブル対応など、いざという時に知っておくと非常に役立つフレーズです。
冠詞の「the」が持つニュアンスも意識しながら、ぜひ実践でも活用してみてくださいね。


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