ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S04E11に学ぶ「can’t afford」の意味と使い方

can't afford

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は人気ドラマ『BONES』シーズン4・エピソード11から、日常会話で非常に頻繁に使われる、便利で奥深い表現を一緒に学んでいきましょう。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

ブースがブレナンに対し、彼女の父マックスをジェファソニアンの職から解雇しないよう頼み込むシーンです。

プライドの高いブースが、父親としての素直な本音と葛藤を、相棒のブレナンに打ち明けます。

Brennan: I can’t overlook the sanctity of the forensic lab, Booth…
(法医学ラボの神聖さは見過ごせないわ、ブース…)
Booth: Yeah, maybe you can overlook it for me.
(ああ、でも俺のためなら見過ごせるんじゃないか。)
Brennan: For you?
(あなたのために?)
Booth: Yeah. Personal favor.
(ああ。個人的な頼みだ。)
Brennan: What, like a partner thing?
(何、相棒としてってこと?)
Booth: Partner thing.
(相棒としてだ。)
Brennan: (chuckling) I know you, Booth. You’re trying to do me a favor by telling me it’s a favor for you.
((笑いながら)あなたのことは分かっているわ、ブース。私のためを思って、あえて自分への頼み事だと言っているのよね。)
Booth: No. Mm-mm, no, I… I can’t afford that school. I can’t enrich Parker, not with the science thing, but… you can, Max can.
(いや。ううん、違うんだ、俺は…あの学校に通わせる余裕がないんだ。俺にはパーカーの心を豊かにしてやれない、科学のことなんか特に。でも…君ならできる、マックスならできる。)
BONES Season 4 Episode 11 (The Bone That Blew)

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シーン解説と心理考察

ブレナンは、ブースが「個人的な頼み」と言ってマックスを庇うのは、父親を解雇しなければならない自分への優しい嘘だと勘違いします。

しかしブースは首を横に振り、自分には高額な私立学校に通わせる経済力も、高度な科学の知識を教える能力もないと、己の限界を正直に告白するのです。

普段はタフで自信に満ちたFBI捜査官が見栄を張るのをやめ、息子の成長のために自分に欠けているものを認め、それを補ってくれるブレナンとマックスに素直に頼る。

父親としての深い愛情と、相棒への絶対的な信頼が滲み出る、胸が熱くなるようなシーンですね。

フレーズの意味とニュアンス

can’t afford
意味:〜する余裕がない、〜を支払う余裕がない

この表現を使いこなすために、まずは2つの基本文法構造を押さえておきましょう。

1つ目は、後ろにそのまま名詞を置く「can’t afford + 名詞」の形です。
今回のブースのセリフ「I can’t afford that school(あの学校に通わせる余裕がない)」がこれに当たります。

対象となる物やサービスに対して、直接的に金銭やリソースが足りないことを示します。

2つ目は、後ろに動詞を置く「can’t afford to + 動詞の原形」の形です。
「I can’t afford to buy a new car(新しい車を買う余裕がない)」のように、具体的なアクションを起こすための余力がないことを表現します。

現代の日常会話では、助動詞の「can(〜できる)」を伴って否定形にしたこの表現が、金銭的・時間的な余裕がないことを伝える際の最もスタンダードかつ自然な言い回しとして広く知られています。

【ここがポイント!】

このフレーズの最大の魅力は、お金の話題だけでなく、「時間」や「気持ち」の余裕がない時、あるいは「そんなリスクを冒すわけにはいかない」という切迫した状況でも使える汎用性の高さにあります。

「I don’t have money(お金がありません)」と直接的に言うよりも、「今の自分の状況では、そこにリソースを割く余力がないんです」というニュアンスになります。

角を立てずに断りたい時や、大人の事情を汲み取ってほしい時に非常に重宝する表現ですよ。

実際に使ってみよう!

金銭面だけでなく、時間や精神的な余裕、ビジネスにおけるリスク回避など、幅広いシチュエーションで使える例文をご紹介します。

I would love to go on a trip with you, but I can’t afford it right now.
(あなたと一緒に旅行に行きたいのは山々ですが、今は金銭的な余裕がありません。)
お金がないという事実を、少し婉曲的に、かつ論理的に伝える際の定番フレーズです。

We can’t afford to make any mistakes on this important project.
(この重要なプロジェクトで、一切のミスをする余裕はありません。)
「ミスは絶対に許されない」「失敗できない」という強い決意や切迫感を伝える際に使います。ビジネスシーンで頻出の表現です。

She is so busy that she can’t afford the time to watch TV.
(彼女はとても忙しくて、テレビを見る時間的な余裕がありません。)
お金だけでなく「時間(the time)」を対象にすることで、スケジュールがひっぱくしている状況を分かりやすく説明できます。

『BONES』流・覚え方のコツ

いつも自信満々で頼りがいのあるブースが、少し言葉に詰まり、首を横に振りながら「I can’t afford that school」と、ポツリと弱音を吐露する姿を映像としてイメージしてみてください。

誰にでも「持たざるもの」に対する葛藤はありますが、それを心から信頼できる相手に打ち明ける時の、少し胸が締め付けられるような切実なトーン。

その感情と結びつけることで、単なる英単語の羅列ではなく、血の通った生きたフレーズとして記憶に深く刻まれるはずですよ。

似た表現・関連表現

beyond my capacity
(私の能力を超えている、キャパオーバーだ)
金銭面ではなく、自分の能力、体力、あるいは精神的な受け皿の限界を超えていることを伝える表現です。ブースが感じていた「自分には科学を教える能力がない」という限界と似たニュアンスで、仕事を引き受けられない時などに使えます。

out of my price range
(予算外で、高すぎて手が出ない)
特定の品物やサービスが、自分の想定している予算枠をオーバーしていることを伝える表現です。「can’t afford」が自分自身の財布事情にフォーカスしているのに対し、こちらは「その商品の価格設定が高すぎる」という対象物にフォーカスした言い方になります。

don’t have the luxury of
(〜する贅沢は許されない、〜する余裕はない)
お金だけでなく、時間や選択肢について「そんな甘いことを言っていられる状況ではない」と表現する、少し硬めのフレーズです。緊迫した状況や、厳しい現実を突きつける際に使われ、より深刻なニュアンスを持ちます。

深掘り知識:否定形が作り出す「強い肯定」の心理

「can’t afford」は直訳すると「余裕がない」というネガティブな制限を表す言葉に見えますが、実は後ろに「to + 動詞の原形」を続けることで、強烈なポジティブメッセージや、絶対に譲れない優先順位を伝えることができます。

例えば、チームメイトに対して「We can’t afford to lose you.(あなたを失う余裕はない)」と声をかけた場合。

これは単なる現状説明ではなく、「あなたは私たちにとって絶対に必要な存在だ」という強い肯定と称賛の裏返しになります。
相手の価値を最大級に認めているからこそ、それを失うリスク(コスト)は到底払いきれない、という論理的な愛情表現なのです。

また、「I can’t afford to ignore this problem.(この問題を無視するわけにはいかない)」と言えば、「必ずこの問題に対処する」という強い決意表明になります。

「must」や「have to」を使って義務感から行動するよりも、「自分自身の責任とリスクにおいて、これ以上放置できない」という切迫した当事者意識がよりリアルに相手に伝わります。

英語圏の会話では、このように「〜できない」「〜する余裕がない」とあえて制限を設けることで、逆説的に「絶対に〜しなければならない」「それほど重要である」という真意を際立たせるテクニックがよく使われます。

日常会話の何気ないフレーズの中に潜む、こうした人間の複雑な心理メカニズムを読み解いていくのも、語学学習の大きな醍醐味ですね。

まとめ|心の余裕も表現できる万能フレーズ

今回は、「can’t afford(〜する余裕がない)」というフレーズを紹介しました。

単なる「お金がない」という事実だけでなく、時間や心理的な限界、さらには「だからこそ、これは譲れない」という強い思いまで表現できる、非常に奥の深い言葉ですね。

皆さんも、日々の生活の中で「何に余裕があって、何に余裕がないのか」を意識しながら、このフレーズを使ってみてください。

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