海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は法医学サスペンス『BONES』シーズン10エピソード16から、ネイティブの会話で頻出する「do some digging」の意味と使い方を解説します。
捜査ドラマで耳にすることの多いこの表現、じつは日常会話でも幅広く使える便利なフレーズです。
実際にそのシーンを見てみよう!
ブースがラボを訪れ、被害者の過去について自ら調べた新たな事実をブレナンに共有するシーン。
電話ではなくわざわざラボへやって来たブースには、もう一つの目的もあったようです。
Brennan: Booth, what are you doing here?
(ブース、ここで何してるの?)Booth: Well, I was doing some digging into, uh, Chili Reuben’s shoulder injury, and it turns out he was in Memphis in the emergency room three weeks ago.
(チリ・ルーベンの肩のケガについて少し探りを入れていたんだ。そしたら3週間前、彼はメンフィスの救急に運ばれていたと分かってね。)Brennan: Memphis? Yeah, he was there, um, shooting some episodes of the show.
(メンフィス?確かに彼は番組の撮影でそこへ行ってたわ。)Booth: That’s very interesting. But you could’ve just told me this on the phone.
(それは興味深い。でも電話で済む話だよな。)BONES Season10 Episode16(The Big Beef at the Royal Diner)
シーン解説と心理考察
被害者の肩のケガという些細な手がかりから、ブースが独自の調査を進めていました。
ここで単に「調べた(researched)」と言わず「doing some digging」を使っているのがポイントです。
ネットで軽く検索して済ませたわけではなく、FBIとしてのコネクションを使って、意図的に見落とされていた過去の事実を地道に掘り起こしてきた粘り強さが伝わります。
そして皮肉なことにブレナンは「番組の撮影で行ってた」とすでに知っていた。
「電話で済む話なのに、わざわざ来たんだろ?」という最後のブースのセリフが、この訪問の本当の目的をほのめかす愛らしいやりとりです。
「do some digging」の意味とニュアンス
do some digging
意味:(情報などを)探る、調査する、少し調べてみる
「dig」は「土を掘る」という動詞です。
そこから派生して、隠されている情報や秘密、過去の出来事を「掘り起こす=探る・調査する」という意味で広く使われます。
警察の捜査だけでなく、日常会話で誰かの噂の真相を確かめたり、ビジネスで取引先の裏事情をリサーチしたりする時にも使われる便利な表現です。
【ここがポイント!】
このフレーズの根底にあるイメージは、「スコップで土をかき分けて、埋もれているものを探し出す」という粘り強い動作です。
表面に出ている情報を集めるのではなく、意図的に隠されたり忘れ去られたりした「真実」を自らの手で地道に引っ張り出すという探求心が込められています。
「some」がつくことで「ちょっと探りを入れてみた」というこなれた響きになり、重い捜査の話でも日常のリサーチの話でも自然に使えるのがポイントです。
実際に使ってみよう!
I did some digging into his background, and I found out he had lied about his career.
(彼の過去について少し探りを入れてみたら、経歴を詐称していたことが分かりました。)
面接や取引の前などに、相手の裏の顔や隠された経歴を自力で調べ上げた時によく使う定番の形です。
Before we sign the contract, we need to do some digging on that company.
(契約書にサインする前に、あの会社について少し調査しておく必要があります。)
ビジネスシーンで、表面的な条件だけでなく「怪しい点がないか裏を取ろう」と提案する際にとても便利です。
She is doing some digging to find out what really happened that night.
(彼女はあの夜本当は何があったのか、真相を探っています。)
「to find out」と組み合わせることで、「〜の真相に向けて深く調査を進める」という対象を明確にすることができます。
『BONES』流・覚え方のコツ
ブースが「肩のケガ」という小さな手がかりにスコップを突き立て、「メンフィスで救急搬送されていた」という事実を掘り起こした——そのプロセスが「do some digging」のイメージそのものです。
ドラマを見ながら「あ、またdignの場面だ」と気づく練習をしていると、表現がぐっと体に馴染んできます。
「ちょっと気になることがある」と感じた時、それがどんな小さなことであっても、まず口にしてみてください。
似た表現・関連表現
look into
(〜を調べる、検討する)
「do some digging」よりも日常的でフラットな「調べる」を表す表現です。クレーム対応などで「事実確認をします」と伝える際にもよく使われます。
investigate
(〜を調査する)
警察や公的機関が犯罪などを「公式に調査する」場合に使われる、フォーマルで硬い表現です。日常会話での気軽なリサーチにはあまり使われません。
snoop around
(嗅ぎ回る、コソコソと探る)
「do some digging」が堂々とした情報収集なのに対し、他人のプライバシーや秘密を「コソコソと探る」というネガティブなニュアンスを持つ表現です。
深掘り知識:法人類学者とFBIの「dig」の違い
『BONES』というドラマにおいて、「dig(掘る)」という言葉は非常に象徴的です。
ブレナンたち法人類学者は、現場で文字通り土を「掘って(dig)」骨や物理的な証拠を見つけ出します。
一方でFBIのブースは今回のように、容疑者の経歴や隠された情報を「掘って(dig)」見つけ出します。
物理的に掘る科学者と、情報を掘り起こす捜査官。
この対比を頭に置いてドラマを観ていると、「dig」という動詞がいかに広い対象に使われているかを、ドラマの展開を通じて自然に体感できます。
「掘る対象は土だけではない」——この感覚が身につくと、英語の動詞の奥深さがより楽しくなります。
まとめ|些細な手がかりを掘り起こす習慣が、英語力を育てる
今回は『BONES』シーズン10エピソード16から「do some digging」をご紹介しました。
ブースが被害者の肩のケガという小さな情報から捜査を進めたように、「これ、ちょっと気になる」という好奇心から始まる調査こそが、このフレーズの本質です。
英単語の語源を調べる時も、気になるニュースの背景を調べる時も、ドラマの登場人物について詳しく知りたい時も——その行動すべてが「do some digging」です。
日常の好奇心を英語で表現できる言葉として、ぜひ使いこなしてみてください。

