海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
言い争いになった時、どうしても自分が最後に発言して議論を終わらせたい人、周りにいませんか?
今回はそんな心理を突いた、少し面白くて人間らしい表現をご紹介します。
実際にそのシーンを見てみよう!
事件の真相や人間の感情の捉え方を巡って、いつものように意見がぶつかるブースとブレナン。
客観的な事実と論理で相手を追い詰めるブレナンに対し、ブースが半ば呆れ気味にツッコミを入れるお馴染みのやり取りです。
Booth: You just can’t let it go, can you?
(君は絶対に引き下がらないよな?)
Brennan: Let what go? I’m simply stating the facts.
(何を引き下がるの?私は単に事実を述べているだけよ。)
Booth: You always have to get the last word in, Bones.
(君はいつも、最後に言い負かさないと気が済まないんだよ、ボーンズ。)
Brennan: Only because my last word is usually the correct one.
(私の最後の言葉が、大抵は正しいからよ。)
BONES Season1 Episode21 (The Soldier on the Grave)
直感や感情を重んじるブースと、客観的な証拠しか信じないブレナン。二人の議論は常に平行線ですが、ブレナンには「自分が間違っているかもしれない」という発想がそもそもありません。
ブースのこのセリフには、「はいはい、君の勝ちでいいよ」という大人の降伏サインと、そんな彼女の不器用な負けず嫌いさをどこか愛おしく思う気持ちが入り混じっていますね。
フレーズの意味とニュアンス
get the last word in
意味:最後に言い負かす、捨て台詞を吐く、議論で最終的な勝利を得る
直訳すると「最後の言葉を中に入れる」となります。
議論や口論において、相手の言葉を遮ってでも自分の意見をねじ込み、そのまま自分が会話の主導権を握って終わらせる様子を表すイディオムです。
【ここがポイント!】
この表現の核心は「負けず嫌い」なニュアンスです。
相手に反論の余地を与えずに、自分が最後に発言して会話を締めくくるという、少し大人げない(でも人間らしい)執着心を描写する際によく使われます。
実際に使ってみよう!
日常のちょっとした口論からビジネスシーンまで、自己主張の強い人を表現してみましょう。
She always has to get the last word in.
(彼女はいつも最後に一言言わないと気が済まないんだ。)
負けず嫌いな性格を説明する定番のフレーズです。have to と組み合わせることで「そうしないと気が済まない」という執着感を表現できます。
I walked away before he could get the last word in.
(彼が捨て台詞を吐く前に、私はその場を立ち去った。)
不毛な口論を賢く切り上げる時のスマートな対応として使える例文です。相手に「最後の言葉」を言わせないテクニックですね。
He tried to get the last word in, but the meeting was already over.
(彼は最後に言い負かそうとしたが、会議はすでに終わっていた。)
ビジネスの場などで、タイミングを逃してしまった少し滑稽な状況を描写できます。
BONES流・覚え方のコツ
ブレナンの「絶対に自分が正しい」と信じて疑わない、あの凛とした表情を思い浮かべてみてください!
相手がため息をついて口をつぐむまで、事実という名の言葉(word)を会話の隙間にねじ込む(in)イメージを持つと、このイディオムの感覚がすっと頭に入りますよ。
似た表現・関連表現
have the final say
(最終決定権を持つ)
議論で感情的に言い負かすというより、決定を下す法的な権限や立場があるというビジネス寄りの表現です。口論の勝敗ではなく、権力の所在を示します。
beat someone in an argument
(議論で相手を打ち負かす)
論理的に完全に相手を論破した状態を指します。最後に一言言ったかどうかの行動ではなく、議論そのものの勝敗に焦点が当たります。
parting shot
(捨て台詞)
立ち去り際に、相手を傷つけるような一言を投げつける名詞表現です。議論の最中ではなく、去り際というシチュエーションに特化しています。
深掘り知識:「事実」しか愛せない科学者の性(さが)
なぜブレナンは、空気を読まずに get the last word in(最後の言葉をねじ込む)をしてしまうのでしょうか?
それは彼女がいじわるだからではなく、骨から「唯一の真実」を導き出す科学者としての職業病のようなものです。彼女にとって、間違った推論のまま会話が終わることは、科学的な事実への冒涜に近い感覚なのかもしれません。
言葉(word)を武器にしてマウントを取りたいのではなく、ただ「事実」をその場に置いておきたいだけ。そんな彼女の純粋さが分かると、この口論のシーンもより微笑ましく見えてきますよね。
まとめ|言葉を譲る大人の余裕
誰だって、口論になれば自分が正しいと証明したくなるものです。
でも、たまにはブースのように一歩引いて、相手に「最後の言葉」を譲ってあげるのも大人の余裕かもしれません。
ドラマのキャラクターたちの言葉の応酬から、そんな人間関係の機微も一緒に学んでいきましょう。


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