海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は、論理的なブレナンと直感的なブースのコミカルな掛け合いから、日常会話でもビジネスシーンでも頻出する超重要フレーズをご紹介します。
自分の意見を明確に伝えるために欠かせない表現ですので、一緒に楽しく学んでいきましょう!
実際にそのシーンを見てみよう!
ロンドン橋の近くで、二人が「運(luck)」について議論しているシーンです。
運など存在しないと主張するブレナンが難解な専門用語を並べ立てますが、ブースはいつもの調子で軽く受け流します。
Brennan: I call that a solipsistic perceptual response to the random nature of the Universe.
(私はそれを、宇宙のランダムな性質に対する独我論的な知覚反応と呼ぶわ。)Booth: Well, tomato, potato. Call it what you want. You know what? It’s still luck.
(まあ、トマトでもポテトでも何とでも呼べばいいさ。いいか?それでも運は運なんだよ。)Brennan: You are lucky I understand you when you say things that make no sense.
(あなたが意味不明なことを言っても、私が理解してあげられるんだから運がいいわね。)Booth: See, you just agreed with me that it was luck.
(ほら見ろ、今「運」だって認めたじゃないか。)
BONES Season4 Episode1 (Yanks in the U.K. Part I)
シーン解説と心理考察
一般人には到底理解できない難解な単語で「運」を否定しようとするブレナンに対し、ブースは「tomato, potato(大した違いはない)」と簡単な言葉で一蹴します。
面白いのは、一般人からすればブレナンの発言こそが「意味不明」であるにもかかわらず、彼女自身がブースに向かって「あなたの言葉は make no sense(意味不明)ね」と言い放っている点です。
二人の見ている世界の違いと、それでも成立してしまう絶妙な信頼関係が透けて見える、とても秀逸なやり取りですね。
フレーズの意味とニュアンス
make no sense
意味:意味をなさない、理にかなっていない、意味不明である
「作る、構成する」を意味する make と、「意味、感覚、道理」を表す sense を組み合わせた表現です。
そこに no がつくことで、「意味や道理が全く構成されていない」、つまり「言っていることの筋が通っていない」「状況が理解不能である」という状態を表します。
【ここがポイント!】
このフレーズを理解する核心は、make(作る)という動詞のイメージにあります。
英語圏の人々は「論理」や「意味」を、ブロックを一つずつ積み上げて形を作るような感覚で捉えています。
つまり、make no sense は単に「言葉が聞き取れない」のではなく、「あなたの話は論理のブロックが組み立てられていない=筋が通っていないから理解できない」という、思考の行き詰まりや矛盾を指摘するニュアンスを持っています。
実際に使ってみよう!
What you are saying right now makes no sense to me.
(あなたが今言っていることは、私には全く理解できません。)
[解説]相手の主張に矛盾を感じたときや、筋が通っていないと感じたときに使える定番の表現です。文末に to me をつけることで、「(一般論ではなく)私にとっては」という少し柔らかい響きになります。
It makes no sense to buy a new smartphone when the old one works perfectly fine.
(今のスマホが全く問題なく使えるのに、新しいのを買うなんて理にかなっていません。)
[解説]It makes no sense to +動詞の原形で「〜するなんて非合理的だ、意味がない」という状況への不満や意見を表すことができます。日常のちょっとした愚痴にもぴったりですね。
His explanation for being late made absolutely no sense.
(彼の遅刻の言い訳は、全くもって意味不明でした。)
[解説]no の前に absolutely や completely などの強調の言葉を入れることで、「全くもって〜ない」と、強い呆れや戸惑いを表現することができます。
BONES流・覚え方のコツ
難解な専門用語を早口でまくし立てるブレナンと、それに全く動じないブースの姿を思い浮かべてみてください。
「論理のブロックが綺麗に組み上がっていない(make されていない)言葉なんて、私には意味不明よ!」と、少し呆れた表情で言い放つブレナンの知的で強気な態度とセットで覚えると、このフレーズの持つ「ロジカルな響き」が自然と記憶に定着しますよ。
似た表現・関連表現
doesn’t make sense
(意味:意味がわからない、筋が通っていない)
make no sense とほぼ同じ意味で、日常会話で非常によく使われます。no を使う方が「全く意味をなさない」という強い否定のニュアンスを含みますが、普段の会話ではこちらの doesn’t の形も同じくらい頻出します。
beyond comprehension
(意味:理解を超えている、到底理解できない)
comprehension(理解)の範囲を beyond(超えている)という構造の、少し硬い表現です。到底信じられないような不可解な事件や、個人の理解力を超えた複雑な状況に対して使われます。
add up
(意味:つじつまが合う、計算が合う)
主に否定形の doesn’t add up の形で使われ、「計算が合わない=話のつじつまが合わない、腑に落ちない」という意味になります。探偵が事件の矛盾点を指摘する際など、ミステリードラマでも定番の表現です。
深掘り知識:五感から派生した sense の奥深い世界
sense という単語は、もともと視覚や聴覚といった「五感」を表す言葉でしたが、時が経つにつれて「物事を正しく感じ取る力=分別、常識、意味」という抽象的な意味へと発展していきました。
例えば common sense(常識)や a sense of direction(方向感覚)、あるいは a sense of humor(ユーモアのセンス)など、英語の世界では「状況を正しく認識するアンテナ」として sense が至る所で使われます。
日本語の「センスがいい」という限定的なニュアンスとは異なり、英語の sense は知性や論理的思考に深く根ざした言葉なのです。
語源の背景を知ると、make no sense がなぜこれほど多用されるのかがよく分かりますね。
まとめ|論理的な思考を伝えるロジカルな表現
いかがでしたか?今回は、相手の話や状況が理にかなっていないことを伝える make no sense をご紹介しました。
論理的なコミュニケーションを重んじる英語圏において、自分の意見を明確にするための非常に重要なフレーズです。
日常のちょっとした矛盾を感じたときに、ぜひ心の中でつぶやいてみてくださいね。


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