海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、BONES シーズン3 第3話「Death in the Saddle」に登場する、カムとアンジェラのやりとりです。記憶をたどるため催眠療法を受けようとしているアンジェラを、カムが軽妙な言葉で後押しします。
気乗りしない相手の背中をそっと押す、英語ならではの言い回しを見ていきます。
「it’s not a party trick」で本気を伝える言い方
研究所で二人きりになったアンジェラは、これから受ける催眠療法にまだ半信半疑です。過去に見世物としての催眠術を見た経験から不信感を口にする彼女に、カムは真剣な口調でこう説明します。
Cam: Yeah! It alters the alpha and the theta waves. Read the Stanford University study, it’s not a party trick.
(そうよ!アルファ波とシータ波の働きを変えるの。スタンフォード大学の研究を読んでみてよ、ちょっとした見世物なんかじゃないんだから。)BONES Season3 Episode3 (Death in the Saddle)
it’s not a party trick は「ちょっとした見世物、お遊びなんかじゃない」という意味の言い方です。party trick はもともと「余興として披露する簡単な芸」を指す語で、それを否定することで真剣さが伝わってきます。なお、劇中で言及される研究の名称はドラマ内の設定として登場するものです。
畳みかけるように、カムは自分自身の恥ずかしい体験談を持ち出します。
Cam: Well, I was in Vegas. I got called up on stage, and apparently, I clucked like a chicken in front of three thousand people. But I have absolutely no memory of it.
(実はね、ラスベガスでステージに呼び出されたことがあって。三千人の前でニワトリの真似をして鳴いてたらしいの。でも、そのことはまったく覚えてないのよ。)BONES Season3 Episode3 (Death in the Saddle)
自分の失敗談を先に差し出してから説得する話し方は、深刻になりすぎず打ち明け話をする時に応用できる型と言えます。
「No crazier than 〜」と「get drowsy」で背中を押す一言
なおも不安げなアンジェラに、カムはさらに一押しの言葉をかけます。
Cam: Trust me. No crazier than you drinking cava and marrying a giant in Fiji. And Hodgins seems to be pretty cool with that, so… if he wants you to try hypnosis, I’d say… get drowsy.
(信じて。フィジーでカバを飲んで大男と結婚したことに比べたら、全然おかしくないから。ホッジンスもそれを気にしてないみたいだし……彼が催眠療法を勧めてるなら、私は、眠くなっちゃいなさいって言うわ。)Angela: I guess you’re right. I’ve done crazier stuff than this!
(そうよね、あなたの言うとおりかも。これよりおかしなこと、今までいろいろやってきたし!)BONES Season3 Episode3 (Death in the Saddle)
No crazier than 〜 は「〜と比べたら大しておかしくない」と、相手が経験した突飛な出来事を引き合いに出して安心させる言い方です。get drowsy(眠くなる)は、催眠療法という行為を直接指示せず、体の感覚に置き換えてそっと促す表現になっています。
そして施術の直前、アンジェラは自分自身にこう言い聞かせます。
Angela: What can happen, right?
(何かあったって、大したことないわよね?)BONES Season3 Episode3 (Death in the Saddle)
What can happen, right? は「何かあっても大したことにはならない」と、不安を振り切るための決まり文句です。疑問文の形を取りながら、実際には自分自身への念押しとして機能しています。
| 表現 | ニュアンス |
|---|---|
| it’s not a party trick | ちょっとした見世物なんかじゃない、と真剣さを示す言い方 |
| No crazier than 〜 | 〜と比べたら大しておかしくない、と比較で安心させる言い方 |
| get drowsy | 眠くなる、体の感覚に置き換えてそっと促す言い方 |
| What can happen, right? | 何かあっても大したことにはならない、と自分を納得させる一言 |
まとめ|比較と自己開示で背中を押す言い方
it’s not a party trick、No crazier than、get drowsy、What can happen, right?。カムがアンジェラにかけたこれらの一言には、相手を否定せずに背中を押すための工夫が詰まっています。ためらう誰かに寄り添う場面で、そのまま応用できる言い回しです。
次回も『BONES』の会話から、英語表現を見つけていきましょう。
このエピソードで交わされる会話は、フレーズ記事やエピソードまとめでもあわせて紹介しています。
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