海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン3第4話では、有機食品スーパーの創業者が殺害された事件をめぐり、FBI特別捜査官ブースと法人類学者ブレナンが、被害者と土地争いを抱えていたタバコ農家を訪ねます。聴取の中でにじみ出る険悪な空気から、対立や反感を表す英語表現が見えてくる回です。
短いやり取りに込められた反感のニュアンスを、実際のシーンとともに見ていきましょう。
「No love lost」ににじむ険悪さ
タバコ農家のアンドリュー・ハーディングを訪ねたブースとブレナンは、被害者フランクリン・カーティスとの間にあった因縁を切り出します。ハーディングの態度から不穏な空気を感じ取ったブースは、皮肉交じりにこう漏らします。
Booth: Wow, No love lost between the two of you, I see.
(これは、お互いに好意なんてまるでなさそうですね。)BONES Season3 Episode4 (The Secret in the Soil)
no love lost between A and Bは、AとBの間に愛情(love)が「残っていない」、つまり互いに好意を持たない険悪な関係にあることを表す定型表現です。恋愛関係に限らず、取引先同士の対立やチーム内の確執など、幅広い人間関係の冷え込みを描写する場面で使われます。一言でハーディングの敵意を言い当てるこの場面には、捜査官としての観察眼が表れています。
「look down one’s nose at」に表れる見下し
ブースの指摘を受け、ハーディングは自らの言葉で被害者への反感を語ります。
Harding: The man was trying to kick me off of my own land. My family has been on this farm for over 150 years. Tobacco built this country, yet these self-righteous eco-hippies have the nerve to look down their nose at us.
(奴は俺をこの土地から追い出そうとしていた。うちは150年以上もこの農場を続けてきたんだ。タバコがこの国を作ったんだ、それなのに独善的なエコヒッピーどもが、俺たちを見下す真似をしやがる。)BONES Season3 Episode4 (The Secret in the Soil)
このセリフはあくまでハーディング個人の主観であり、有機農業を推進する側への評価として描かれているわけではありません。その中に出てくるlook down one’s nose atは、鼻先を高く上げて相手を見下ろす仕草に由来する言い回しで、「〜を見下す」「〜を見下げる」という意味で使われます。noseという体の部位が入っていますが、実際に鼻を動かす場面ではなく、態度や口調に滲む見下しのニュアンスとして使われる点が特徴です。
| 表現 | 直訳 | 実際の意味 |
|---|---|---|
| no love lost between A and B | AB間に愛情が残っていない | 互いに好意がない、険悪な関係 |
| look down one’s nose at | 鼻の先から見下ろす | 〜を見下す、見下げる |
どちらの表現も、直接「嫌い」「見下している」と言い切らずに、対立や見下しのニュアンスを間接的に伝える点が共通しています。
まとめ|対立を映す2つの言い回し
no love lost between A and B、look down one’s nose atは、いずれも直接的な悪口を避けながら、対立や見下しの感情を伝える言い回しです。ハーディングの聴取シーンのように、短いやり取りの奥に潜む感情を読み取る手がかりにもなります。
次回も『BONES』の会話を通して、英語表現の背景を見ていきましょう。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。
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