ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S9E10に学ぶ「passed over」の意味と使い方

passed over

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は大人気法医学ドラマ『BONES』シーズン9エピソード10から、ビジネスや人間関係で知っておきたい表現「passed over」の意味と使い方をご紹介します。
昇進や機会を逃してしまった時の悔しさを、英語ではどう表現するのでしょうか?

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

ブースが、被害者ハワードの勤め先の食品会社CEO・ギフォードに、社内の人間関係について尋問する場面です。
淡々と事実を語るCEOの言葉の裏に、ブースが巧みに「動機」を炙り出していきます。

Gifford:Yes. Susan Lauderbach. She would keep her job, but report to Howard.
(ああ。スーザン・ローダーバックだ。彼女はそのまま残るが、ハワードの部下になる予定だった。)

Booth:Okay. So she was passed over for the promotion. After working for you for years.
(なるほど。つまり彼女は昇進を見送られたわけだ。何年もあなたのために働いた後にね。)

Gifford:I make the decisions that are best for the company.
(私は会社にとって最善の決断を下している。)

Bones Season9 Episode10(The Mystery in the Meat)

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シーン解説と心理考察

長年会社に貢献してきたスーザンが昇進を見送られ、外部から招いたハワードの部下になる予定だったという残酷な事実が明かされる重要な場面です。
ここで注目したいのは、ブースが確認するだけでなく「何年もあなたのために働いた後にね(After working for you for years.)」と意図的に付け加えている点です。
この一言で、スーザンが抱えていたであろう強烈な不満と怒り——つまり「殺意の動機」を鋭く浮かび上がらせています。

冷徹に「会社のためだ」と切り捨てるCEOのドライな合理主義と、正当に評価されなかった人間が抱く怨念が交差するシーンです。
捜査官としての計算された言葉の使い方が光る、BONESらしい緊張感のあるやり取りです。

「passed over」の意味とニュアンス

passed over(pass over)
意味:(昇進などを)見送られる、除外される、無視される

「pass over」は直訳すると「上を通り過ぎる」ですが、そこから転じて「意図的に飛ばす、無視する、考慮の対象から外す」という意味になります。
ビジネスの文脈では特に、「昇進や抜擢の対象から外される」「他の人に役職を追い越される」というシビアな状況を表す際によく使われます。
日常会話やビジネスシーンでは、受動態の「be passed over(for 〜)」の形が非常に多く見られます。

【ここがポイント!】

このフレーズの核心には、「当然得られるはずだった機会が、自分の頭上を通り過ぎて他の誰かのところへ行ってしまった」という強いネガティブな感情があります。
欧米のビジネス社会において「passed over」されることは、単なるタイミングの問題ではなく、能力やキャリアへの評価が意図的に否定されたこととして重く受け止められます。
「昇進しなかった(didn’t get promoted)」と客観的に述べるより、「自分が見過ごされた」「不当に扱われた」という不公平感がにじみ出る、感情の乗った表現です。

実際に使ってみよう!

I was passed over for the promotion again, so I am thinking of changing jobs.
(また昇進を見送られたので、転職を考えています。)
期待していた評価を得られず、他の人にチャンスを奪われてしまった時の失望感と決断を表現する定番の形です。

They passed over several highly qualified candidates to hire the boss’s nephew.
(彼らは非常に優秀な候補者を何人も除外して、ボスの甥を雇いました。)
人事において、コネや不当な理由で本来選ばれるべき人が外されるという、組織の不公平感を第三者の視点から伝える際にも効果的です。

Please make sure no detail is passed over during the final inspection.
(最終検査の際、どんな細部も見落とされないよう確実にチェックしてください。)
人ではなく「物事・詳細」に使うと「見落とされる」「無視される」という意味になり、ビジネスの確認作業などにも役立ちます。

『BONES』流・覚え方のコツ

長年会社に尽くしてきたのに、自分を飛び越えて(pass over)ハワードが上司になり、悔しさと怒りで唇を噛むスーザンの姿を想像してみましょう。
「自分の頭の上を、チャンスがポンッと通り過ぎていってしまった」という視覚的なイメージを持つと、見送られた側の理不尽な感情とリンクして、フレーズの重みごとスッと記憶に定着しやすくなりますよ。

似た表現・関連表現

overlook
(見落とす、見過ごす)
「pass over」が意図的に対象から除外するニュアンスを含むことが多いのに対し、「overlook」は不注意による「うっかり見落とす」というニュアンスが強いのが特徴です。

leave someone out
(〜を仲間外れにする、除外する)
昇進といった公式な場面だけでなく、パーティーに呼ばれないなど日常的な「除外」にも幅広くカジュアルに使えます。

miss out on
(〜の機会を逃す)
誰かに意図的に外されたというよりも、タイミングや自分の行動のせいで「良いチャンスを取り逃がした」と後悔する際に使われる表現です。

深掘り知識:聖書からビジネスへ!「Passover」の壮大な歴史

ビジネスでの「見送る・除外する」という意味からは想像しにくいかもしれませんが、「Passover(パスオーバー)」を一語の名詞にすると、ユダヤ教の重要な祝祭「過越祭(すぎこしのまつり)」を指す言葉になります。
旧約聖書の出エジプト記において、神がエジプトに災いをもたらした際、指示に従って家の門に羊の血を塗ったユダヤ人の家だけはその災いが「通り過ぎた(pass over)」というエピソードに由来します。

つまり「見過ごされる・頭上を通り過ぎる」という概念が、古代の宗教的な文脈では「神の災厄から免れる」という究極のポジティブな出来事でありながら、現代のビジネス社会では「昇進のチャンスが通り過ぎる」というネガティブな出来事を表すようになっているのです。
同じ語源を持つ言葉が、時代と背景によって全く異なる感情を帯びるようになる——英語という言語の歴史の豊かさを感じられる、興味深い事実ですね。

まとめ|人間の複雑な感情を英語で捉えよう

今回は『BONES』のシビアな人間関係に迫るシーンから、「passed over」をご紹介しました。
このフレーズが持つ「自分が見過ごされた」という感情のリアルさは、単なる語彙以上の力を会話に与えてくれます。
職場の不公平さを誰かに話したい時、あるいは自分の悔しさを正確に言葉にしたい時、この表現はきっとあなたの気持ちをそのまま届けてくれるはずです。

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