ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S01E10に学ぶ「punt (it)」の意味と使い方

punt it

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

仕事で「これ以上は自分の手には負えない」と感じた時、あなたならどうしますか?

今回は、FBI捜査官ブースが思わず拍手したくなるほど絶賛した、ピンチをチャンスに変える(かもしれない)「賢い撤退」の英語表現をご紹介します。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

空港で発見された遺体について、地元の検死官がサジを投げたことをブレナンが報告するシーンです。ブースは彼女の言葉選びに興奮し、身振り手振りを交えて語り始めます。

Brennan: So he punted it to the FBI.
(つまり、彼はFBIに丸投げした(パントした)のね。)

Booth: Airports, they fall under Federal jurisdiction. Excellent use of the word punt.
(空港は連邦政府の管轄だからな。「パント」という言葉の使い方が最高だ。)

Brennan: I didn’t know I was using it.
(使ってるつもりはなかったけど。)

Booth: In football, you punt when you can’t make a first down. You… (kicks leg) …kick the ball away so the other team doesn’t get good field position.
(アメフトでは、ファーストダウンが取れない時にパントするんだ。(足を蹴り上げて)…相手チームにいいポジションを取らせないように、ボールを遠くへ蹴り出すんだよ。)
BONES Season1 Episode10 (The Woman at the Airport)

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ブースにとって、堅物なブレナンがスポーツ用語を(無意識とはいえ)使いこなしたことは、一種の「歩み寄り」に見えて嬉しかったのでしょう。

「ボールを遠くへ蹴る」動作を実演して見せるブースと、それを不思議そうに見つめるブレナン。二人の凸凹コンビ感が愛らしい場面ですね。

フレーズの意味とニュアンス

punt (it) / punt on
意味:先送りする、責任転嫁する、諦める、手を引く

語源はアメリカンフットボールです。攻撃権を放棄してボールを遠くへ蹴り出し、陣地を挽回するためにあえて相手に攻撃権を渡すプレーのこと。

そこから転じて、ビジネスや日常会話では「(問題を)先送りする」「(責任や決断を)他人に回す」という意味で使われます。

【ここがポイント!】

単なる「放棄」ではありません。

「今のまま進んでも失敗するから、あえて一度手放して、体勢を立て直す」という戦略的なニュアンスが含まれています。

ブースが感動したのは、ブレナンが「検死官の職場放棄」を、あたかも「戦術的な判断」であるかのように表現したそのセンス(偶然ですが!)に対してなのです。

実際に使ってみよう!

真面目な人ほど抱え込みがちですが、時にはこの言葉を使って心を軽くしてみましょう。

Let’s punt on this issue for now and discuss it next week.
(この件は一旦先送り(パント)して、来週話し合いましょう。)
解説:会議で行き詰まった時、「今は決めない」というのも立派な決断です。ずるずると悩むより、一度パントして頭を冷やすのも効果的ですよ。

My boss punted the project to me at the last minute.
(上司が土壇場になってそのプロジェクトを私に丸投げしてきた。)
解説:自分に来たボール(仕事)をそのままポーンと蹴り出されたイメージです。「丸投げされた!」という被害者意識をちょっとユーモラスに伝えられます。

It’s pouring, so we decided to punt on the BBQ.
(土砂降りだから、BBQは諦めることにしたよ。)
解説:無理して強行するよりも、スパッと諦める潔さ。「今回はナシ!」と明るく切り替える時にぴったりです。

『BONES』流・覚え方のコツ

「ブースのキックポーズ」一択です!

このシーンで彼が見せた、右足を大きく振り上げる仕草。

あれを真似しながら「Punt!」と言ってみてください。「問題を遠くへ蹴り飛ばして、自分の手元をスッキリさせる」感覚が体に入ってきますよ。

似た表現・関連表現

似た意味を持つ表現との違いを押さえておきましょう。

pass the buck
(責任転嫁する、たらい回しにする)
意味・解説:トランプのポーカー用語由来。「自分は責任を取りたくない」という保身のニュアンスが強く、punt よりもネガティブな響きがあります。

kick the can down the road
(問題を先送りする)
意味・解説:道の上の空き缶を蹴りながら歩くように、根本的な解決をせず、その場しのぎで問題を未来へ先延ばしにすることです。政治ニュースなどでよく聞きます。

hand off
((仕事を)引き継ぐ、任せる)
意味・解説:こちらもアメフト用語ですが、味方にボールを手渡すプレーです。punt と違い、「信頼して任せる」「連携する」というポジティブな意味で使われます。

深掘り知識:「Pass」と「Punt」の決定的な違い

なぜブースは単なる “pass” ではなく “punt” に反応したのでしょうか?

  • Pass: 横への移動。「連携・協力」。ゴールに向かって繋ぐポジティブな行為。
  • Punt: 縦・遠くへの放棄。「回避・リセット」。行き詰まった状況を打破するために手放す行為。

ビジネスで “I’ll pass this to you.” と言えば「任せたよ(連携)」ですが、”I’m going to punt this.” と言えば「(お手上げだから/今は無理だから)投げるわ」という響きになります。

この絶妙な「男くさいスポーツ感」が、ブースのツボにハマったわけですね。

まとめ|時にはパントも戦略のうち

問題を一人で抱え込みすぎて自滅してしまう前に、時には高く遠くへ punt することも、長く仕事を続けるための賢い戦略です。

「逃げ」ではなく「戦術」として使いこなせば、あなたもブース捜査官に「Excellent!」と褒めてもらえるかもしれません。

次回は、人間関係のトラブルで使える(?)「freeze ~ out」をご紹介します。お楽しみに!

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