ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S04E25に学ぶ「take someone down a peg」の意味と使い方

take someone down a peg

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は、大人気サスペンスドラマ『BONES』シーズン4の第25話から、かっこいい、ネイティブスピーカーならではのイディオムをピックアップして紹介します。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

FBIビル内にあるブースのオフィスで、安ワインの醸造所を営むダンウッドから事情聴取をしている場面です。

被害者であるワイン評論家のホルトとの間にトラブルがなかったか尋ねるブースに対し、ダンウッドは彼を称賛するような答えを返します。

Dunwood: Hell, no. You know, if he were alive, I’d pat him on the back.
(まさか。もし彼が生きていたら、背中を叩いて褒めてやりたいくらいだよ。)

Booth: For what?
(何のために?)

Dunwood: For taking that bastard Mortenson down a peg.
(あのクソ野郎のモーテンソンの鼻っ柱を折ってくれたからな。)
BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)

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シーン解説と心理考察

ダンウッドは、隣の敷地で高級ワイナリー「Bedford Creek」を営む傲慢なモーテンソンから、自分のワイナリーは恥さらしだと見下され、理不尽な買収の脅しまで受けていました。

そんな中、一流の評論家であるホルトが、高圧的な態度をとるモーテンソンに対しても一歩も引かず、ダンウッドをかばって争いの矢面に立ってくれたと語ります。

しかし、このダンウッドの言葉は巧妙なカモフラージュです。

実はダンウッドは、隣のBedford Creekの偽造ワインを造り、100ドルという高値で売り捌いて暴利を得ていました。ホルトはその偽造の事実に気づき、モーテンソンに告発しようとしていたのです。

ダンウッドのセリフの裏には、モーテンソンに対する憎悪を隠れ蓑にして、自分がホルトを殺害する動機(偽造の口封じ)を持っていたという致命的な真実からFBIの目を逸らさせようとする、必死の保身と計算高い心理が隠されています。

フレーズの意味とニュアンス

take someone down a peg
意味:(人)の鼻っ柱を折る、思い上がらせない、高慢な態度を改めさせる

このフレーズは「peg(ペグ、留め釘、階級などの段階)」という単語が鍵になります。

この言葉の由来には、船の帆を張るロープを固定するピン(peg)の位置を下げて船の速度を落とすことや、昔の酒飲みがジョッキの内側に打たれたピン(peg)を基準に飲む量を競っていたことなど、諸説あります。

いずれにせよ「相手が自分を置いている高い位置(peg)から、一段階(a peg)下へ引きずり下ろす(take down)」という物理的な動きのイメージを持っています。

【ここがポイント!】

この表現の面白いところは、単に相手を「力で打ち負かす」のではなく、「思い上がっている相手の無駄なプライドやエゴを、本来あるべき適正なレベルまで引き下げてやる」というニュアンスが含まれている点です。

そのため、不当に偉ぶっている人や、調子に乗っている人に対して、きっちりと現実を突きつけて身の程を知らせる、といった少し痛快なシチュエーションでよく使われます。

日本語の「鼻っ柱を折る」や「お灸を据える」という感覚に非常に近く、少し皮肉の効いた、とてもドラマチックで知的な大人の英語表現です。

周囲の人間が「スカッとした」と感じるような場面で活躍するフレーズですね。

実際に使ってみよう!

His unexpected failure in the presentation took him down a peg.
(プレゼンでの予期せぬ失敗が、彼の鼻っ柱を折った。)
常に自信過剰だった同僚が、失敗によって現実を知り、少し謙虚になった状況などを表すのにぴったりです。

She always acts like she’s the boss, so someone needs to take her down a peg.
(彼女はいつもボスのように振る舞うから、誰かが彼女にお灸を据える必要がある。)
職場やコミュニティで、権限もないのに偉そうにしている人に対する周囲の不満を表現する際によく使われます。

The rookie player’s stunning victory took the reigning champion down a peg.
(その新人選手の驚異的な勝利は、君臨する絶対王者のプライドを打ち砕いた。)
スポーツの試合などで、格下が王者を打ち破り、その傲慢な態度を改めさせたような劇的な展開を語る際に役立ちます。

『BONES』流・覚え方のコツ

傲慢な高級ワイナリーのオーナーであるモーテンソンが、自分を高く見せるために何段もある高いお立ち台(peg)の上でふんぞり返っている姿を想像してみてください。

そこに被害者のホルトがやってきて、そのお立ち台の段数を一段(a peg)ガコンッと下へ引き下げ(take down)、モーテンソンが「おっと!」とバランスを崩して少し低い位置に着地する様子を視覚的に思い浮かべます。

この「物理的に一段階下げる」というユーモラスな情景を思い描くことで、相手のプライドをへし折るという少し複雑なニュアンスも自然と記憶に定着しやすくなりますよ。

似た表現・関連表現

put someone in their place
(身の程をわきまえさせる、立場を自覚させる)
相手が越権行為をしたり、不適切な態度をとった時に、「あなたのいるべき場所(本来の立場)はそこではないですよ」と教え込む、という非常にダイレクトで厳しい表現です。

bring someone down to earth
(現実を直視させる、夢から覚めさせる)
空高く舞い上がって現実離れした考えを持っている人を、地面(earth)に引き戻すイメージです。プライドを折るというよりは、非現実的な夢や過度な期待を抱いている人に現実を見せる、というニュアンスになります。

humble
(〜を謙虚にさせる、〜の鼻を明かす ※動詞として使用)
形容詞の「謙虚な」でよく知られていますが、動詞として使うと「相手をへりくだらせる」という意味になります。The defeat humbled him.(その敗北は彼を謙虚にさせた)のように、よりシンプルでフォーマルな場面でも使いやすい表現です。

深掘り知識:「peg」を使った、英語ならではの面白い比喩表現

今回のフレーズに登場した「peg(留め釘、掛け釘)」という単語は、日常の様々な場面でとても面白い比喩として使われています。単語のイメージをさらに広げてみましょう。

例えば、皆さんは「square peg in a round hole」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

直訳すると「丸い穴に四角いペグ(釘)を打ち込む」となります。形が合わないので当然うまく入りませんよね。ここから転じて、「環境や職に全く適応できていない人」「場違いな人」を表すユニークなイディオムとして使われています。新しい職場に馴染めず浮いている人を見た時などに、He’s like a square peg in a round hole.と表現します。

また、「off the peg」という表現もあります。これは洋服を買う時によく使われる言葉で、ハンガーなどの「掛け釘(peg)から外して」そのまま買える、つまりオーダーメイドではない「既製服の、吊るしの」という意味になります。主にイギリス英語で好んで使われ、アメリカ英語の「off the rack」と同じ意味合いを持ちます。

このように、昔の生活必需品であった「peg」という身近な道具が、時代を超えて「人間のプライドの高さ」や「環境への適応度」、さらには「洋服の買い方」までを表す言葉として生き続けているのは、言語の歴史の深さを感じさせてとても面白いですね。

まとめ|大人の語彙力で表現の幅を広げよう

今回は「take someone down a peg」という、相手の高くなったプライドを適正な位置まで引き下げるという、少し知的なイディオムを紹介しました。

日常会話でもビジネスシーンでも、人間関係のパワーバランスをドラマチックに描写できる、とても英語らしい魅力的な表現ですね。

映画や海外ドラマでも頻繁に登場するので、次にこのフレーズを耳にした時は、ぜひ相手の「鼻っ柱がガコンと折れる」痛快な情景を思い浮かべてみてください。

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