「My father used to say the same thing. Without the smart part.」に見る、相手の評価の一部だけを引用して自虐オチにする言い方|『CHUCK』S04E06で学ぶ英会話

『CHUCK』コラム: 「My father used to say the same thing. Without the smart part.」に見る、相手の評価の一部だけを引用して自虐オチにする言い方|『CHUCK』S04E06で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『CHUCK』シーズン4 第6話に登場する、相手からの評価のうち都合のいい部分だけを引用して返す自虐オチの言い方です。バイ・モアで、ケイシーが前話の一件を踏まえてモーガンのスパイとしての適性を評価し始め、モーガンがその評価の一部を茶化して切り返す場面が描かれています。

両極端な評価から、都合のいい半分だけを取り出す切り返しまで、順番に見ていきます。

目次

「either A or B」で両極端に評価する言い方

ケイシーが売り場でモーガンに声をかけ、テンションの高さをからかうところから始まります。モーガンは持ち前の調子のよさを誇張気味に語り、ケイシーはそれを踏まえて評価を切り出します。

Morgan: Ah, it’s tough. Once I turn on the charisma, I can’t turn it off. It’s my curse.
(ああ、これがなかなか大変でね。一度カリスマのスイッチを入れたら、もう止められないんだ。俺の呪いだよ。)

Casey: Listen, that little incident in Iran showed me something. You’re either exceptionally smart or incredibly stupid.
(いいか、あのイランでのちょっとした一件で、俺は気づかされたことがある。お前は、とんでもなく頭がいいか、とんでもなく馬鹿かのどっちかだ。)

CHUCK Season4 Episode6 (Chuck Versus the Aisle of Terror)

It’s my curse. は、自分の長所を「治せない持病」に見立てて大げさに愚痴ってみせる自虐の型です。Once I turn on the charisma, I can’t turn it off. と、スイッチを入れたら止まらない仕組みのように語る誇張した比喩が先に置かれ、そのまとめとして curse という一語が使われている構成が見どころです。カリスマ性が抑えられないという自慢を、あえて厄介事のように語ることで、笑いに変えています。

対するケイシーの either exceptionally smart or incredibly stupid は、「either A or B」の形で相手を両極端のどちらかだと言い切る評し方です。that little incident in Iran showed me something. と、以前の出来事を根拠にしたうえで評価に入る流れも、唐突な決めつけではなく理由付きの言い分だという体裁を作っています。中間の余地を残さない断定の仕方に、ケイシーらしい率直さが表れています。

相手の評価の一部だけを引用して自虐オチにする言い方

両極端な評価を受けたモーガンは、その言葉をそのまま茶化して返します。

Morgan: My father used to say the same thing. Without the smart part.
(俺の親父も同じことを言ってたよ。頭がいいの部分は抜きでね。)

Casey: Anyway, the whole situation has me thinking that maybe… you do have something to offer as a spy.
(とにかく、あの一件のおかげで俺は思うようになった。お前にもスパイとして使えるところがあるかもしれない、とな。)

CHUCK Season4 Episode6 (Chuck Versus the Aisle of Terror)

My father used to say the same thing. で相手の評価をいったん引き受けたあと、Without the smart part. と一言だけ付け加えるのが見どころです。ケイシーが挙げた二択のうち、良い方の評価だけをあえて名指しし、それを自分から外して見せることで、聞き手に「頭がいいほうではなく馬鹿な方だ」と悟らせる仕組みになっています。全否定でも言い訳でもなく、相手の言葉をそのまま部分的に引用し直すだけで自虐オチが成立している点が、この切り返しの巧みなところです。

Anyway で本題に話を戻すケイシーの一言も見逃せません。the whole situation has me thinking that maybe… と、いったん間を置いてから評価を切り出す言い回しは、断定を避けつつ考えの変化を伝える言い方です。茶化しを受け流しつつ評価を先に進める切り替えとして働いています。

まとめ|評価の一部だけを引用して返す自虐オチ

両極端な評価を突きつける言い方、そして良い方の評価だけを引用して自分から外してみせる自虐オチの作り方まで見てきました。相手の言葉をそのまま使いながら、意味合いをひっくり返す切り返し方が伝わってきます。

次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。

同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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