アメリカで家具を買うときの配送・受け取りのサイン・返品の文化と英語|『フレンズ』S03E07で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: アメリカで家具を買うときの配送・受け取りのサイン・返品の文化と英語|『フレンズ』S03E07で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン3第7話では、モニカが新しいベッドを買い、配達の受け取りをフィービーに任せます。ところが部屋に運び込まれたのは注文とは違う品だったため、モニカは店に返品を掛け合うことになります。

家具を店で選び、配送で受け取り、返品を相談するまでの流れには、買い物ならではの英語が並びます。劇中のやりとりを順にたどりながら、その背景にある習慣と表現を見ていきます。

目次

「Not at these prices」店で確かめて選ぶ

モニカとフィービーは、マットレスの店で新しいマットレスを選んでいます。店の主はジャニスの元夫で、フィービーはここで買い物をすることに気が進みません。

Phoebe: I don’t know, Monica.
(どうかなあ、モニカ。)
Phoebe: It feels funny just being here.
(ここにいるだけで、なんか変な感じ。)
Phoebe: I mean, if you buy a bed from Janice’s ex-husband that’s like betraying Chandler.
(だって、ジャニスの元夫からベッドを買うなんて、チャンドラーを裏切るようなものでしょ。)
Monica: Not at these prices.
(この値段なら話は別よ。)
Friends Season3 Episode7(The One with the Race Car Bed)

It feels funny の funny は「おかしい」ではなく、「落ち着かない」「妙な感じがする」の意味です。betray は「裏切る」で、フィービーはチャンドラーの恋人ジャニスの元夫の店で買うことを、チャンドラーへの裏切りにたとえています。

モニカの Not at these prices. は、フィービーの「裏切るようなもの」を受けて「この値段なら、そうはならない」と返す省略の形です。at ~ prices は「〜の値段で」で、値段の安さを理由に迷いを打ち消しています。

このあとモニカはマットレスに横になり、寝心地を確かめて This is my new bed. と決めます。マットレスやベッドは実際に横になって選ぶ人もいると言われ、店頭で試してから買う流れは劇中の場面とも重なります。ただし、買い方や店の仕組みは店や地域によってさまざまです。

「Sign here」配送を受け取ってサインする

場面がモニカとレイチェルの部屋に移ります。モニカの代わりに配達を待っていたフィービーのもとに、店の配達員がやってきます。

Guy: Hear ye, hear ye. Delivery from the Mattress King.
(お触れである、お触れである。マットレス・キングからのお届けだ。)
Guy: You Miss Geller?
(あんたがミス・ゲラー?)
Phoebe: Okay.
(ええ、いいわ。)
Guy: Sign here.
(ここにサインを。)
Phoebe: Ooh. Do I have a middle name?
(わあ、私ってミドルネームあるのかな?)
Phoebe: All right. Monica Faloola… Geller.
(よし。モニカ・ファルーラ……ゲラー。)
Friends Season3 Episode7(The One with the Race Car Bed)

Hear ye, hear ye. は、昔の触れ役が人々に知らせを告げるときの呼びかけを思わせる言い方です。店名に King を掲げる店らしい名乗り方です。Delivery from ~. は「〜からのお届けです」と、送り主を告げる短い形です。

You Miss Geller? は Are you を省いた、くだけた確認の聞き方です。名前を聞かれて Yes ではなく Okay. と答えていることから、フィービーがモニカの代わりを引き受けた形だと分かります。フィービーは自分にミドルネームはあるかと口にしてから、ミドルネームに Faloola と入れ、Sign here. に従ってモニカの名前でサインします。

アメリカでは大きな家具は配送で受け取ることが多く、その際に受け取りの確認としてサインを求められることもあると言われます。劇中でも、このサインがあとの返品の話に関わってきます。フィービーはそのあと、ベッドを運び込む寝室を配達員に指し示します。

「This is not the bed I ordered」注文と違う品と返品の交渉

モニカの寝室には、車の形をしたベッドが置かれていました。フィービーは、ベッドが運び込まれるところを見ていませんでした。

Monica: This is not the bed I ordered.
(これ、私が注文したベッドじゃない。)
Phoebe: I know. You must have won a contest or something.
(分かってる。きっと懸賞か何かに当たったのよ。)
Monica: Phoebe.
(フィービー。)
Monica: Why is this car in my bedroom?
(なんで私の寝室に車があるの?)
Phoebe: I’m sorry, okay? I wasn’t looking and the store said they won’t take it back because you signed for it.
(ごめんってば。見てなかったの。それにお店は、あなたがサインしたから返品は受け付けないって。)
Monica: When did I sign for it?
(私がいつサインしたのよ?)
Phoebe: When I was you.
(私があなただったとき。)
Friends Season3 Episode7(The One with the Race Car Bed)

This is not the ~ I ordered. は、届いた品が注文と違うと伝えるときにそのまま使える形です。take ~ back は、店を主語にすると「(返品を)引き取る」の意味になります。sign for ~ は「〜の受け取りにサインする」で、劇中の店はこのサインを理由に返品を断っています。モニカの When did I sign for it? に、フィービーは When I was you. と答え、自分がモニカとしてサインしたことを明かします。

場面が店に移り、モニカはジョーイと一緒に返品を掛け合います。

Jester: Look, it’s like I told you. There’s nothing I can do.
(いいですか、お話ししたとおりです。私にはどうしようもありません。)
Jester: You signed for it. “Monica Faloola Geller.”
(サインなさってますので。「モニカ・ファルーラ・ゲラー」と。)
Joey: All right, Jester man, we want to see the king.
(よし、道化の兄ちゃん、王様に会わせてくれ。)
Jester: Nobody sees the king.
(王様には誰も会えません。)
Jester: Hey, you can’t go back there.
(ちょっと、そっちには入れませんよ。)
Friends Season3 Episode7(The One with the Race Car Bed)

There’s nothing I can do. は、店員が要望に応じられないことを伝える断りの一言です。これに対してジョーイは、店の看板である the king に直接会わせてほしいと頼みます。ジョーイが奥へ向かおうとすると、店員は you can’t go back there と止めます。この back は「戻る」ではなく、店の奥の場所を指しています。返品できるかどうかやその条件は店や商品によって異なると言われ、劇中の店の言い分がそのまま一般の決まりというわけではありません。

まとめ|家具の配送と返品の文化と英語

店で選ぶときの Not at these prices、受け取りの Sign here、注文違いを伝える This is not the bed I ordered、返品の take it back と sign for を見てきました。買い物の流れに沿って表現を並べると、場面ごとの言い方がつかみやすくなります。

モニカのベッドをめぐる騒動からは、買い物の場面で交わされる英語の流れが見えてきます。

この回のほかのコラムやフレーズ記事では、同じエピソードの別の場面の英語を取り上げています。

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