海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン1第19話では、ロスから預かった猿のマルセルが、レイチェルの目を離したすきに部屋からいなくなります。仲間たちはすぐに手分けをして、まずは建物の中から探し始めます。
どこから探すかを決める、担当を割り振る、見知らぬ人に事情を話して尋ねる、探している相手の特徴を伝える。捜索の段取りを追いながら、そのまま使える英語を順に見ていきます。
「Where do you go?」と「We’ll start with ~」で、見当と分担を決める
マルセルがいなくなったと分かり、モニカとレイチェルの部屋に仲間が集まります。行き先の見当をつける問いを出すのはジョーイです。
Joey: Alright, alright, alright. You’re a monkey. You’re loose in the city. Where do you go?
(よし、よし、よし。お前は猿だ。街に放たれた。どこへ行く?)
Chandler: Okay, it’s his first time out, so he’s probably gonna wanna do some of the touristy things.
(よし、あいつにとっては初めての外出だ。たぶん観光っぽいことをしたがるだろうな。)
Friends Season1 Episode19(The One Where the Monkey Gets Away)
ジョーイの You’re a monkey. から Where do you go? へと続く問いかけは、相手を「自分が猿だったら」という立場に置いて、行き先を考えさせる形になっています。be loose は動物などが「放たれている、つながれていない」状態を表します。チャンドラーはこの問いに、観光名所を回りたがるだろうと冗談で返しています。it’s his first time out の first time out は「初めての外出」で、ここでは猿の立場を想像した軽口の前置きとして使われています。
話をまとめるのはモニカです。
Monica: Okay, we’ll start with the building. You guys take the first and second floor. Phoebe and I will take third and fourth.
(いい、まずはこの建物からよ。あなたたちは1階と2階をお願い。フィービーと私は3階と4階を見るわ。)
Rachel: Whoa-whoa-whoa! What am I gonna do? What am I gonna do?
(ちょ、ちょっと待って!私は何をすればいいの?何をすればいいの?)
Monica: Okay, you stay here, and just wait by the phone.
(いいから、あなたはここにいて、電話のそばで待ってて。)
Friends Season1 Episode19(The One Where the Monkey Gets Away)
We’ll start with ~ で「まず〜から」と範囲を決め、You take ~ / I’ll take ~ で担当を割り振る流れです。この take は「(担当を)受け持つ」の意味で、仕事の分担にも I’ll take the first half.(前半は私がやる)のように使えます。wait by the phone は連絡が来たときのために電話のそばで待つことで、モニカは部屋に残る人にも役割を割り当てています。
「We’re kind of having an emergency」と「Have you seen any?」で、見知らぬ人に尋ねる
建物の別の場所では、チャンドラーとジョーイがあるドアの前で足を止めます。部屋から出てきた女性とのやりとりがこちらです。
Woman No. 1: Hi, can I help you?
(こんにちは、何かご用?)
Chandler: Uh, we’re kind of having an emergency. And we, ahem, we were looking for something.
(あの、ちょっと緊急事態でさ。それで、えっと、あるものを探してたんだ。)
Joey: A monkey.
(猿をな。)
Chandler: Yes, have you seen any?
(そう、見かけなかった?)
Friends Season1 Episode19(The One Where the Monkey Gets Away)
Can I help you? は、訪ねてきた人や店の客に「何かご用ですか」と声をかける決まった言い方です。チャンドラーはまず we’re kind of having an emergency で事情を伝えます。kind of を挟むと「ちょっとした」と響きがやわらぎ、見知らぬ相手を驚かせすぎない言い方になります。
続く we were looking for something は、過去進行形で「探していたところだ」と状況を説明する形です。現在形の We’re looking for ~ でも通じますが、過去進行形にすると切り出しが少し控えめになるとされます。最後の Have you seen any? の any は、直前に出た a monkey を受けて「(猿を)1匹でも」という意味です。
別の場面では、モニカも廊下で同じ建物の住人に Have you seen a monkey? と尋ねています。物の場合は Have you seen my keys anywhere?(どこかで私の鍵を見なかった?)のように anywhere を足すと、「どこでもいいので」という気持ちが加わります。
「about yea high」と「answers to the name ~」で、特徴を伝える
ドアの前の会話の終わりに、ジョーイは女性たちに向けて、探している相手の特徴を伝えます。
Joey: …We promised we’d find this monkey. If you see him, he’s about yea high and answers to the name Marcel.
(……俺たち、この猿を見つけるって約束したんだ。もし見かけたら、背丈はこれくらいで、マルセルって呼べば反応するから。)
Friends Season1 Episode19(The One Where the Monkey Gets Away)
about yea high は、手で高さを示しながら「だいたいこれくらいの高さ」と言うときの口語です。yea は this と同じ働きで、about this big(これくらいの大きさ)も同じような場面で使われます。身ぶりと組み合わせて使うため、文字よりも会話の中で使われることが多いとされます。
answer to the name ~ は「〜という名前に反応する、〜と呼べば来る」という意味で、ペットの特徴を伝えるときに使われることが多い言い回しです。迷子のペットを探す貼り紙などでも、名前と特徴を並べて書く形が見られることがあります。
If you see him, ~ で「もし見かけたら」と前置きし、大きさと名前を続けると、相手は何を探せばよいかがすぐにつかめます。人ではなく動物を指すときも、名前のあるペットなら him や her で受けることも珍しくありません。尋ねる側の英語は、事情を伝える、尋ねる、特徴を伝える、の3段階で組み立てられていることが分かります。
まとめ|捜索の段取りを英語でたどる
We’ll start with ~ で範囲を決め、You take ~ で担当を割り振り、Have you seen any? で尋ね、about yea high や answers to the name ~ で特徴を伝える流れを見てきました。探し物の場面で役立つ言い方がひととおりそろっています。
『フレンズ』の仲間たちが建物中を探し回る場面を観ながら、一言ずつ追ってみるのも楽しみ方のひとつです。
このエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、同じ回の英語を別の角度から取り上げています。


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