遠くへ行くチャンスを迷う相手の背中を押して、送り出す英語|『フレンズ』S01E10で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 遠くへ行くチャンスを迷う相手の背中を押して、送り出す英語|『フレンズ』S01E10で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン1第10話では、フィービーの交際相手で科学者のデヴィッドに、研究のためミンスクへ3年間行く話が持ち上がります。行くか残るかを迷うデヴィッドに、フィービーは何と声をかけるのでしょうか。

大切な人の挑戦を後押しする言葉は、相手を突き放す言葉とは違います。決断を委ねられたときの返し方から別れのあいさつまで、3つの場面に沿って見ていきます。

目次

「When do you leave?」と「You decide.」で決断を委ねられる

カフェにやって来たマックスは、フィービーにデヴィッドへの伝言を頼み、二人でミンスクへ行くと告げます。

Max: Three years. All expenses paid.
(3年間だ。費用は全部向こう持ち。)
Phoebe: So when, when do you leave?
(それで、いつ、いつ出発するの?)
Max: January first.
(1月1日。)
Friends Season1 Episode10(The One with the Monkey)

伝言の中でマックスが使う pack one’s bags は「荷物をまとめる」、つまり旅立ちの支度をするという意味です。フィービーの When do you leave? は、現在形で決まった予定を尋ねる形です。出発日がすでに決まっている話だと分かるため、未来の表現を使わなくても自然に通じます。

その後、フィービーはデヴィッドとマックスの研究室を訪ねます。マックスの話から、デヴィッドは行きたがっていないことが分かります。

Phoebe: So… so you’re really not going?
(じゃあ……じゃあ、本当に行かないの?)
David: I don’t know. I don’t know what I’m going to do. I just…
(わからない。どうしたらいいのかわからないんだ。僕はただ……)
David: You decide.
(君が決めて。)
Phoebe: Oh, don’t do that.
(ちょっと、それはやめて。)
Friends Season1 Episode10(The One with the Monkey)

You decide. は命令文の形で「君が決めて」と決断を相手に預ける言い方です。主語の you をあえて言うことで、「僕ではなく君が」という意味が強まります。その前の I don’t know what I’m going to do. は「どうしたらいいのかわからない」と、自分では決めきれないことを正直に伝える一文です。それを受けたフィービーの Don’t do that. は、「そういうことはしないで」と、委ねられること自体を断る返しです。押し問答の末、フィービーは Okay, stay.(わかった、残って)と答えます。

「You are so going to ~」と「You can’t stay here just ‘cause of me」で背中を押す

大晦日のパーティーで、マックスはデヴィッドに、彼抜きでミンスクへ行くと告げて去っていきます。フィービーはデヴィッドを寝室へ連れて行き、こう切り出します。

Phoebe: You’re going to Minsk.
(あなたはミンスクに行くの。)
David: N-no, I’m not going to Minsk.
(い、いや、ミンスクには行かないよ。)
Phoebe: Oh, you are so going to Minsk.
(ううん、絶対ミンスクに行くんだから。)
Phoebe: You belong in Minsk. You can’t stay here just ‘cause of me.
(あなたの居場所はミンスクよ。私のせいでここに残るなんてだめ。)
David: Yes, I can, because if I go I have to break up with you and I can’t break up with you.
(残れるよ。だって行ったら君と別れなきゃいけないし、僕には君と別れるなんてできない。)
Friends Season1 Episode10(The One with the Monkey)

最初の You’re going to ~. は「あなたは〜に行くの」と、相手の予定を言い切る形です。デヴィッドが否定すると、フィービーは so を足して You are so going to ~. と繰り返します。この so は会話で動詞の前に置き、「絶対に」「間違いなく」と気持ちを強める口語的な使い方です。

続く You can’t stay here just ‘cause of me. は、just ‘cause of ~(〜というだけの理由で)を使い、「私のことだけを理由に残ってはだめ」と伝える文です。相手の決断から自分を外すことで、送り出す側の気持ちがはっきり表れます。

デヴィッドは Yes, I can と言い返し、行けば別れなければならないからと理由を続けます。これに対してフィービーは Yes, you can.(できる)と返し、相手の I can’t をそのまま打ち消します。同じ形を使って、You can do it. や Of course you can. のように励ますこともできます。

別れのせりふと「I’m going to miss you」で送り出す

フィービーは続けて、別れの場面でデヴィッドが言うせりふと自分の返事を、二人分演じて見せます。

Phoebe: Just say, “Phoebe, I love you, but my work is my life and that’s what I have to do.”
(こう言えばいいの。「フィービー、愛してる。でも仕事が僕の人生で、それが僕のやるべきことなんだ」って。)
Phoebe: And I say, “Your work?! How can you say that?”
(で、私が言うの。「仕事ですって?! よくそんなことが言えるわね」って。)
Phoebe: And then you say, “It’s tearing me apart but I have no choice. Can’t you understand?”
(それからあなたが言うの。「引き裂かれる思いだけど、ほかに道はないんだ。わかってくれないか?」って。)
Friends Season1 Episode10(The One with the Monkey)

Just say, “~.” は「こう言えばいいの」と、言うべきせりふをそのまま示す言い方です。And I say ~ / And then you say ~ と順番を決めて進めることで、言いにくい別れを決まった筋書きの形にしています。

I have no choice.(ほかに道はない)は、やむを得ない事情を伝えるときに使われることの多い一文です。フィービーはこのあと、デヴィッドの言葉をはっきり拒む自分の役まで続けて演じます。言いにくいことを先回りして言葉にしてあげることも、送り出す側にできる手助けのひとつと言えます。

Phoebe: And, um, and then you tell me that you love me and you’ll never forget me.
(それで、ええと、それから私を愛してるって、絶対に忘れないって言うの。)
David: I’ll never forget you.
(君のことは絶対に忘れない。)
Phoebe: And then you say that it’s almost midnight
(それから、もうすぐ真夜中だって言って)
Phoebe: and you have to go because you don’t want to start
(もう行かなきゃって言うの。だって)
Phoebe: the new year with me if you can’t finish it.
(最後まで一緒にいられないなら、私と新しい年を始めたくないから。)
Phoebe: I’m going to miss you, you scientist guy.
(寂しくなるね、科学者さん。)
Friends Season1 Episode10(The One with the Monkey)

I’ll never forget you. と I’m going to miss you. は、別れ際に交わされることの多いあいさつです。miss は「〜がいなくて寂しく思う」という意味で、be going to と組むと、これから先の寂しさを伝える形になります。

まとめ|背中を押す側の英語

You decide. への返し方から始めて、You are so going to ~ と You can’t stay here just ‘cause of me で背中を押し、I’m going to miss you で送り出す流れを追いました。迷う相手にかける言葉の順番が見えてきます。

デヴィッドとフィービーのやりとりを思い出しながら、次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事を読むと、この回のほかの場面の英語も見えてきます。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次