「I didn’t mean anything by that.」に見る、軽口をごまかす相手にはっきり言い返す英語表現|『モダンファミリー』S03E01で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「I didn't mean anything by that.」に見る、軽口をごまかす相手にはっきり言い返す英語表現|『モダンファミリー』S03E01で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン3第1話では、家族で牧場に出かけた旅先で、フィルがジェイの一言を聞き流さずに向き合う場面があります。ジェイは「深い意味はない」と流そうとしますが、フィルはそれを受け入れず、18年分の思いを言葉にします。

今回は、軽口をごまかす言い方と、それを押し返す短い返し、そして相手に問題を返す言い方を、実際の場面の順に沿って見ていきます。

目次

「look who’s ~」で立場の逆転を茶化す

旅の序盤、フィルはジェイに「I’m not asking for a hug.」と言い、ハグまでは求めていないと前置きしたうえで、見直してほしいという気持ちを口にしています。その後、ハンクの指示で手分けして捜索に出ることになり、フィルとジェイは同じ組になります。

Jay: Phil, help me saddle my horse, will ya?
(フィル、鞍をつけるのを手伝ってくれ。)

Phil: Well, look who’s suddenly needed by his father-in-law.
(おやおや、急にお義父さんに頼られちゃってる人がいるぞ。)

Modern Family Season3 Episode1 (Dude Ranch)

Look who’s ~. は、直訳すると「〜なのは誰か見てごらん」です。実際には、答えが自分や目の前の相手だと分かったうえで、立場が変わったことを茶化す言い方として使われます。フィルは自分のことを his(彼の)と三人称で語り、頼られる側に回ったことをおどけて強調しています。

will ya? は will you? のくだけた発音で、頼みごとの最後に付けて「〜してくれるか」と軽く念を押す形です。ジェイの頼みは短い命令形で、長めに茶化すフィルの返しとの対比が見どころです。

  • A: Can you help me move this couch?
    (このソファ運ぶの手伝ってくれる?)
  • B: Look who needs my help now.
    (おや、今度は私の助けが必要なんだ。)

「I didn’t mean anything by that.」と「I think you did.」

捜索の途中、ジェイが馬に手こずっているところで、フィルが話を切り出します。

Phil: Jay.
(ジェイ。)

Phil: I want to talk to you about that son-in-law crack you made at breakfast.
(朝食のときの、婿がどうのって嫌味のことで話がしたいんだ。)

Jay: Oh, I didn’t mean anything by that.
(ああ、あれに深い意味はない。)

Phil: I think you did.
(いや、あったと思うね。)

Modern Family Season3 Episode1 (Dude Ranch)

crack はここでは「割れ目」ではなく、「からかいや嫌味の一言」を指す口語です。make a crack about ~ で「〜について嫌味を言う」という形になり、フィルの台詞では you made が crack にかかっています。似た語の dig も「当てこすり」を表し、That was a dig at me. のように使います。

I didn’t mean anything by that. は mean A by B「B で A を意図する」の型で、「あの言葉で何かを言おうとしたわけではない」、つまり「深い意味も悪気もなかった」と流す言い方です。言われた側の受け取り方を小さくしようとする働きがあります。

これに対するフィルの I think you did. は、did が直前の meant something を受ける代動詞です。同じ動詞をくり返さずに「いや、意味はあった」と押し返せるため、短いのに反論の意図がはっきり伝わります。相手の言葉を問いただすなら What’s that supposed to mean?(それ、どういう意味?)という聞き返し方もあります。

  • A: I didn’t mean anything by that comment.
    (あの発言に深い意味はなかったんだ。)
  • B: Then why did you say it?
    (じゃあ、なんで言ったの?)

「now it’s your problem」で相手に問題を返す

フィルはさらに、これまでの自分を振り返って言葉を続けます。

Phil: I get that I wasn’t your first choice to marry Claire, but it’s been 18 years, and there hasn’t been a day when I wasn’t a loyal husband to your daughter and a great dad to your grandkids.
(クレアの相手として、俺があなたの第一候補じゃなかったのは分かってる。でも、もう18年だ。あなたの娘に誠実な夫で、あなたの孫たちにいい父親じゃなかった日なんて、一日もない。)

Phil: So if we’ve still got a problem, now it’s your problem.
(だから、まだ問題があるっていうなら、それはもうあなたの問題だよ。)

Modern Family Season3 Episode1 (Dude Ranch)

I get that ~, but … は「〜なのは分かっている、でも…」と相手の立場を先に認めてから本題に入る組み立てです。first choice は「第一候補、いちばんの希望」で、you weren’t my first choice のように人にも物にも使えます。

now it’s your problem は、we’ve got a problem の problem を受けて、持ち主を「あなた」に移す言い方です。自分はやるべきことをやってきたので、この先の問題は相手の側にある、という線引きとして響きます。

この直後、ジェイはフィルを呼び止めます。

Jay: Phil, wait up.
(フィル、待て。)

Jay: Let me ask you something, man to man.
(ひとつ聞きたい。腹を割ってな。)

Phil: Okay.
(いいよ。)

Modern Family Season3 Episode1 (Dude Ranch)

man to man は「率直に、腹を割って」話したいときの前置きです。ジェイが続けて持ち出すのはハンクについての相談で、フィルの言葉への返事ではありません。wait up は同じ回のフレーズ記事で取り上げています。

  • A: Can we talk man to man for a minute?
    (ちょっと腹を割って話せるか?)
  • B: Sure. What’s on your mind?
    (いいよ。どうしたの?)

まとめ|ごまかす一言と押し返す一言

I didn’t mean anything by that. で軽口を流し、I think you did. で押し返す。look who’s ~ や now it’s your problem も含め、短い言葉で相手との距離を測るやり取りがそろっています。

次回も『モダンファミリー』の会話を観ながら、家族の本音がのぞく英語を拾っていきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、牧場での旅の別の場面を取り上げています。

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