「He’s just not funny.」に見る、fun と funny の違いと、家族のつまずきを支える言い方|『モダンファミリー』S02E04で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「He's just not funny.」に見る、fun と funny の違いと、家族のつまずきを支える言い方|『モダンファミリー』S02E04で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン2第4話では、不動産業者の晩餐会で司会を任されたフィルと、用意した冗談が受けるかどうかを心配するクレアの姿が描かれます。クレアがフィルについて語る言葉には、つづりも意味もよく似た fun と funny が並び、学習者が迷いやすい違いがそのまま表れる場面です。

今回はこの2語の使い分けと、家族の失敗を心配する側、そして転んだ後に支える側の言い方を順に見ていきます。

目次

「fun」と「funny」の違いと、すべることを表す「bomb」

晩餐会の夜に向けて、フィルは司会で披露する冗談を準備中です。そのフィルについて、クレアはこう語ります。

Claire: Phil is gonna bomb.
(フィルはすべるわよ。)

Claire: It’s not that he’s not fun.
(楽しくない人ってわけじゃないの。)

Claire: He is so fun.
(すごく楽しい人よ。)

Claire: He’s just not funny.
(ただ、面白くないのよ。)

Claire: It’s probably my fault, because I laugh at all of his jokes.
(たぶん私のせいね。あの人の冗談に全部笑ってあげるから。)

Claire: With my mouth not with my eyes.
(口だけでね、目は笑ってないけど。)

Modern Family Season2 Episode4 (Strangers on a Treadmill)

fun は「一緒にいて楽しい」「楽しいこと」を表す語で、He is so fun. は人柄をほめる言い方になります。一方の funny は「笑わせる」「おかしい」という意味で、冗談で人を笑わせる力を指します。クレアは It’s not that ~(〜というわけではない)と前置きしてから、2つの語をはっきり分けて説明します。

語 主な意味 劇中の使われ方
fun 一緒にいて楽しい、楽しいこと He is so fun.
funny 笑わせる、おかしい He’s just not funny.

人をほめるつもりで He’s funny. と言うと「笑わせるのがうまい人」という評価に、He’s fun. と言うと「一緒にいて楽しい人」という評価に変わります。日本語ではどちらも「面白い人」と訳せてしまうため、使い分けに迷いやすい組み合わせです。

  • A: Your brother is so funny.
    (あなたのお兄さん、本当に面白いね。)
  • B: He’s fun, but he’s not that funny.
    (一緒にいると楽しいけど、そこまで笑わせるタイプじゃないよ。)

なお funny には「変な、妙な」という意味もあり、どちらの意味かは文脈で見分けます。

bomb は動詞として使うと、舞台やスピーチが「大コケする」「すべる」という意味の口語です。gonna bomb と未来の形にすることで、まだ始まっていない司会の結果を先回りして案じる一言です。

laugh with my mouth not with my eyes は、口元だけで笑って目は笑っていない、つまり愛想笑いを表す言い回しです。自分が笑ってあげていたことが原因かもしれないと打ち明ける流れから、冗談に付き合ってきたクレアの本音が読み取れます。日本語の「目が笑っていない」とよく似た発想の表現と言えます。

クレアは、本人に面白くないと伝えることの難しさにも触れます。

Claire: There are challenging moments in every marriage.
(どんな夫婦にも難しい瞬間はあるものよ。)

Claire: Um, having to tell your husband that he’s not funny so that he won’t humiliate himself, has to be one of the toughest.
(夫が恥をかかないように「あなたは面白くない」って伝えなきゃいけないのは、中でも一番きついことの一つね。)

Claire: So I went a different way.
(だから私は別のやり方を選んだの。)

Modern Family Season2 Episode4 (Strangers on a Treadmill)

go a different way は「別の方法を取る」という言い方です。その「別の方法」が何だったのかは、この時点ではまだ語られません。

「look out for」と「pick us back up」に見る、支える側の言い方

司会を終えたフィルを、クレアは褒めますが、フィルは次のように切り出します。

Phil: I know it was you, Claire.
(君だったんだろ、クレア。)

Phil: You stole my index cards.
(俺のカードを盗んだのはさ。)

Claire: I’m sorry.
(ごめんなさい。)

Claire: I’m so sorry.
(本当にごめんなさい。)

Claire: I thought I was protecting you and if my plan had been successful I would have robbed you of the greatest night ever.
(あなたを守ってるつもりだったの。もし計画がうまくいってたら、あなたの最高の夜を奪うところだったわ。)

Modern Family Season2 Episode4 (Strangers on a Treadmill)

クレアの「別の方法」は、冗談を書いた index cards を持ち出すことだったと、ここで分かります。I thought I was protecting you は「守っているつもりだった」と善意の空回りを認める言い回しです。I thought I was ~ing の形は、自分では正しいと思っていた行動を振り返るときによく使われます。

続く if my plan had been successful, I would have ~ は、実際には起きなかった過去を仮定する形で、「うまくいっていたら〜するところだった」という反省が込められた一文です。rob someone of something は「(人)から(大切なもの)を奪う」という意味で、ここでは司会の成功を「最高の夜」と呼び、それを奪いかけたことを悔やむ言葉として使われます。

Phil: Claire I love that you’re looking out for me and I know why you worry about me but I knew I had this tonight.
(クレア、君が俺のことを気にかけてくれるのはうれしいし、心配する理由も分かってる。でも今夜はうまくやれるって分かってたんだ。)

Claire: I know.
(分かってる。)

Claire: Sometimes I just think my job is to make sure you guys don’t fall on your faces.
(ときどき思うの。みんなが派手に転ばないようにするのが私の役目なんだって。)

Phil: That’s a hard job in the Dunphy house.
(ダンフィー家じゃ、それは大変な仕事だよ。)

Phil: We fall a lot.
(俺たち、しょっちゅう転ぶからね。)

Claire: I know.
(知ってる。)

Phil: Maybe your real job is to be the person who picks us back up.
(君の本当の役目は、転んだ俺たちを起こしてくれることなんじゃないかな。)

Phil: Nobody does that better than you.
(それをやらせたら、君の右に出る人はいないよ。)

Modern Family Season2 Episode4 (Strangers on a Treadmill)

look out for someone は「(人)を気にかける、見守る」という句動詞です。I knew I had this は、I’ve got this(任せて、大丈夫)を過去の形にしたもので、「うまくやれると分かっていた」という自信を表します。

fall on your face は「顔から転ぶ」から転じて「派手に失敗する」という意味を持ちます。フィルはこの「転ぶ」のイメージをそのまま受け取り、We fall a lot. と認めたうえで、pick someone back up(転んだ人を起こす、立ち直らせる)につなげています。転ばせないようにするより、転んだ後に起こしてくれる存在でいてほしいという言い換えが印象的です。

最後の Nobody does that better than you. は「それを君より上手にできる人はいない」、つまり「君が一番だ」と相手をたたえる定番の言い方です。謝るクレアに対し、責める言葉ではなく役目を言い直す言葉で応じる流れが、この場面の見どころと言えます。

まとめ|fun と funny、そして支える側の言葉

fun と funny の違い、すべることを表す bomb、そして look out for・fall on your face・pick someone back up を見てきました。同じ「転ぶ」の比喩を使って、心配する気持ちを支える言葉へと言い換える流れが見どころです。

次回も『モダンファミリー』と一緒に英語を学んでいきましょう。

この回のほかのコラムやフレーズ記事と読み比べると、登場人物それぞれの英語の個性がより見えてきます。

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