「not quite the point I was making」——話の要点がずれたときに言い直す英語|『モダンファミリー』S06E04で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「not quite the point I was making」——話の要点がずれたときに言い直す英語|『モダンファミリー』S06E04で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン6第4話には、言ったことが相手に別の意味で受け取られ、言い直す場面がいくつも出てきます。ホテルに泊まるダンフィー家のアレックスとクレアの会話も、その一つです。

伝えたいことがずれて伝わったとき、強く否定すると角が立ち、黙ると誤解が残ります。この回のやりとりから、要点をやわらかく引き戻す言い方と、言い直しの組み立てを見ていきます。

目次

「half-empty」と「half-full」の取り違え

アレックスは、ホテルについて耳にした話をクレアに伝えます。

Alex: Hey, so, I was talking to those sad guys that are in the lobby, and they said the hotel’s been half-empty all week.
(ねえ、ロビーにいるあのさえない男の人たちと話してたんだけど、このホテル、今週はずっと半分空いてたんだって。)

Claire: Half-full, honey.
(半分埋まってる、でしょ。)

Claire: Be positive for once in your life.
(たまには前向きになりなさい。)

Alex: Okay, not quite the point I was making.
(うん、私が言いたかったのはそこじゃないんだけど。)

Modern Family Season6 Episode4 (Marco Polo)

アレックスの half-empty は「客室が半分空いている」という文字どおりの報告です。ところがクレアは Half-full と言い換え、前向きになるよう返します。

英語には、水が半分入ったコップを「半分も入っている(half full)」と見るか「半分しか入っていない(half empty)」と見るかで、楽観的か悲観的かを表す言い回しがあり、クレアはこの比喩として受け取ったと読み取れます。for once in your life は「人生で一度くらいは」と大げさに言う形で、「たまには」という軽い小言に近い響きです。

これを受けたアレックスの not quite the point I was making は、「私が言おうとしていた要点とはちょっと違う」という意味です。not quite で「完全には違わないが、ずれている」と幅を持たせ、the point I was making で「自分が示そうとしていた要点」を指しています。相手の言葉を「間違い」と切り捨てず、ずれの存在だけを伝える、やわらかい訂正の言い方です。

自分で使うなら、That’s not quite what I meant.(言いたかったのは、ちょっと違うんだ。)も同じ働きをします。Okay, で一度相手の言葉を受け止めてから訂正に入る順番も、この場面から学べる点です。会議や授業で自分の発言が誤解されたときも、Okay, that’s not quite the point I was making. と言えば、相手の顔をつぶさずに話を戻せます。

「I’m just saying」と、言い分を認める一言

クレアが別の話を始めたところで、アレックスは要点を改めて言い直します。

Alex: I’m just saying we could have been – in two hotel rooms this entire time.
(私が言いたいのは、最初からずっとホテルの部屋を2つ使えたはずってこと。)

Modern Family Season6 Episode4 (Marco Polo)

I’m just saying ~ は「私はただ〜と言っているだけ」と、主張の範囲を絞って言い直す前置きです。we could have been ~ this entire time は「この間ずっと〜でいられたはずだ」と、過去の別の可能性を示す形になっています。could have + 過去分詞 は「〜できたのに(実際はしなかった)」という後から振り返る言い方で、不満や残念な気持ちを込めやすい形です。

客室が空いていたという報告の本当の狙いは、部屋を分けられたはずだという点にありました。この回の冒頭で、フィルは「近くのホテルの最後の1部屋を取った」と話しています。アレックスの言い直しは、その話と食い違う事実を示すものとして響く場面です。

言い直しを受け止める側の表現として、ミッチェルの一言も見ておきます。キャメロンとのやりとりの後、ミッチェルはこう口にします。

Mitchell: I suppose on some level, it’s possible that he might have a point.
(まあ、ある意味では、彼の言うことにも一理あるのかもしれないな。)

Modern Family Season6 Episode4 (Marco Polo)

have a point は「一理ある」で、I suppose、on some level、it’s possible that、might と控えめな語を重ねることで、しぶしぶ認めている様子が伝わってきます。

最後に、言葉そのものが二通りに受け取られた例です。試合に勝ったことを伝えたキャメロンは、ミッチェルの姿が見えなかったことに触れたうえで、こう続けます。

Cameron: Please don’t be mad at me.
(怒らないでよ。)

Mitchell: I’m on the fence.
(僕は今、フェンスの上なんだ。)

Cameron: I don’t blame you.
(責めたりしないよ。)

Cameron: I feel stupid for making you think this was all your fault.
(全部君のせいだって思わせて、自分がバカみたいだよ。)

Mitchell: No! I’m on the fence.
(違う! フェンスの上にいるんだってば。)

Mitchell: Look to your right.
(右を見て。)

Modern Family Season6 Episode4 (Marco Polo)

キャメロンは on the fence を「決めかねている」という比喩で受け取り、ミッチェルは文字どおりの意味だったと言い直します。No! で否定し、同じ言葉を繰り返して、Look to your right. と具体的な指示を足す流れは、比喩と受け取られたときの言い直しの型と言えます。熟語そのものの意味は、この回のフレーズ記事で詳しく扱っています。

まとめ|要点を引き戻す言い直し

not quite the point I was making でずれをやわらかく伝え、I’m just saying で要点を絞り直し、相手の言い分には have a point で一理を認める。言葉が別の意味で届いたときの立て直し方が、家族の何気ない会話から見えてきます。

次回も『モダンファミリー』の会話を手がかりに、英語の言い回しを一緒に拾っていきましょう。

ひとりの空間をめぐる英語や、ゲン担ぎにまつわる言葉の使い分けは、同じ回のほかのコラムでも取り上げています。

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