「You got this!」に見る、挑戦する人に声をかけて背中を押す短い英語表現|『モダンファミリー』S03E03で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「You got this!」に見る、挑戦する人に声をかけて背中を押す短い英語表現|『モダンファミリー』S03E03で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン3第3話では、フィルが「綱の上を歩く」という夢に挑みます。そばで応援するのは息子のルークで、うまくいかない場面でも本番でも、短い声援が何度も飛び交います。落ち込んだ場面では、励ます側と励まされる側が入れ替わるやり取りもあります。

今回は、練習中の声かけ、落ち込んだ相手を受け止める言葉、本番で家族が叫ぶ声援を順に取り上げ、挑戦する人の背中を押す英語を見ていきます。

目次

「You got this!」と「You can do this!」

綱渡りに挑む人物の映画を観たあと、フィルは綱の上を歩く夢を追いたいと語ります。練習するフィルに、ルークが声をかけます。

Luke: come on, Dad! You got this! You can do this!
(がんばれ、パパ!いけるよ!パパならできる!)

Modern Family Season3 Episode3 (Phil on Wire)

You got this! は「あなたならいける」「もう手の内にある」と、挑戦中の相手を励ます言い方です。文法どおりなら You’ve got this ですが、話し言葉では have を落とした形がよく聞かれます。You can do this! は「できるよ」と能力を信じる一言で、2つを続けると声援に勢いが出ます。反対に、自分に言い聞かせるときは I got this. や I’ve got this. と主語を変えて使うこともできます。

  • A: I’m so nervous about my presentation.
    (プレゼンがすごく緊張する。)
  • B: Don’t worry. You got this!
    (大丈夫。あなたならいけるよ!)

come on は「さあ」「がんばれ」と気持ちを盛り上げる呼びかけです。文脈によっては「いいかげんにして」という意味にもなりますが、ここでは応援の意味で使われました。

Phil: Okay, I haven’t fallen three out of the last four times.
(よし、ここ4回のうち3回は落ちてないぞ。)

Phil: This afternoon, we go airborne.
(今日の午後は、いよいよ空中だ。)

Luke: Yeah!
(やった!)

Phil: Yeah!
(よっしゃ!)

Modern Family Season3 Episode3 (Phil on Wire)

「4回のうち1回は落ちた」と言わずに「3回は落ちていない」と言うところに、前向きなフィルらしさが表れた一言と言えます。go airborne は「空中に出る」という意味で、この日の午後の目標を大げさに宣言する言葉です。

「you learned a lesson」で落ち込んだ相手を受け止める

別の場面で、体調を崩したルークは、ミッチェルが置いていったお菓子の袋を隠して全部食べてしまったとフィルに打ち明けます。「I’m weak.」と落ち込むルークに、フィルはこう応じます。

Phil: It’s all right.
(大丈夫だよ。)

Phil: It’s okay.
(いいんだ。)

Phil: Hey, you learned a lesson.
(な、ひとつ学んだじゃないか。)

Phil: A painful lesson.
(痛い教訓をな。)

Phil: I guess we both have.
(俺たち2人ともそうみたいだな。)

Luke: What do you mean?
(どういうこと?)

Modern Family Season3 Episode3 (Phil on Wire)

It’s all right. と It’s okay. で責めずに受け止め、you learned a lesson で失敗を学びに言い換える流れです。I guess we both have. の have は learned a lesson を受けていて、フィル自身も綱の上で落ち続けている、と打ち明ける前置きになっています。

Luke: Well, maybe that’s the problem.
(うーん、それが問題なのかもよ。)

Luke: Maybe you keep falling because part of you knows that you can fall.
(パパが落ち続けるのは、落ちても平気だって心のどこかで分かってるからかもしれないよ。)

Luke: Maybe if the wire was much, much higher, you wouldn’t fall.
(ワイヤーがずっとずっと高ければ、落ちないんじゃない?)

Phil: Oh, Luke, Luke, Luke.
(ああ、ルーク、ルーク、ルーク。)

Phil: You are a genius.
(お前は天才だ。)

Phil: Come on.
(行くぞ。)

Phil: We got work to do.
(やることができたぞ。)

Modern Family Season3 Episode3 (Phil on Wire)

今度はルークが父を励ます側に回ります。Maybe if the wire was much, much higher, you wouldn’t fall. は、if と過去形で現実とは違う状況を仮に置き、「もし〜なら〜しないのに」と提案する形です。much, much と重ねることで「ずっとずっと」と程度を強める効果があります。

part of you は「心のどこかで」という意味で、相手の気持ちを決めつけずに推し量るときに便利な形です。We got work to do. は「さあ、取りかかろう」と気持ちを切り替える一言として使えます。

「He’s in the zone.」本番で飛び交う声援

本番の場面では、綱の上のフィルを家族が見守ります。

Luke: Come on, Dad! Believe in yourself! You’re making the impossible unimpossible.
(がんばれ、パパ!自分を信じて!不可能を「不可能じゃない」にしてるよ!)

Modern Family Season3 Episode3 (Phil on Wire)

Believe in yourself! は「自分を信じて」と背中を押す声援です。ルークの unimpossible は impossible に否定の un をさらに重ねた造語で、正しい英語ではありませんが、勢いのある応援として笑いを誘います。

続いてクレアがフィルの名前を呼ぶと、ルークはこう返します。

Luke: Don’t even bother.
(言ってもムダだよ。)

Luke: He’s in the zone.
(今パパは集中しきってるから。)

Luke: He can’t hear you.
(何も聞こえてないよ。)

Alex: Go, Dad!
(行け、パパ!)

Haley: You got this!
(いけるよ!)

Modern Family Season3 Episode3 (Phil on Wire)

Don’t even bother. は「わざわざ〜しなくていい、やっても無駄」という意味で、ここでは呼びかけても届かないことを伝える一言です。

in the zone は、スポーツ選手などが極度に集中して周りが見えなくなっている状態を表します。ルークはクレアの呼びかけに、今は何を言っても届かないと答えました。Go, Dad! のように Go のあとに相手の名前や呼び名を置く形は、スポーツの応援でもよく聞かれる言い方と言われます。このあとフィルは地上7フィートの綱を渡り切り、アレックスからは「You’re awesome!」の一言が出ます。

まとめ|短い声援と受け止める言葉

You got this! と You can do this!、Believe in yourself! や Go, Dad! は挑戦のその場で飛ばす声援です。in the zone は集中しきった状態を、you learned a lesson は失敗を受け止める気持ちを表していました。

家族の短い言葉が、綱の上のフィルの背中を押し続ける様子が伝わってきます。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、この回の別の場面の英語も取り上げています。

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