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『モダンファミリー』シーズン2第8話では、マニーの誕生日の食事会に出かける前に、フィルがファミリーキャンプの申込書を書いています。ダンフィー家は毎年夏にこのキャンプへ参加していて、フィルは今年も行く気でいます。ところが、ヘイリーとアレックスの考えは少し違うようです。
今回はフィルたちの会話を手がかりに、アメリカの夏のキャンプにまつわる文化と、関連する英語を見ていきます。
毎年夏の「family camp」とは
出発前、フィルはファミリーキャンプについてこう説明します。
Phil: Every summer we spend a week at family camp.
(毎年夏になると、うちはファミリーキャンプで1週間過ごすんだ。)Phil: It’s just like regular camp, but with the family!
(普通のキャンプと同じなんだけど、家族と一緒なんだよ!)Claire: Yeah.
(ええ。)Claire: I don’t think that needed any clarification, Phil.
(わざわざ説明するまでもないと思うわよ、フィル。)Phil: Somebody’s still a little touchy about losing last year’s color war.
(去年のカラーウォーで負けたのを、まだちょっと気にしてる人がいるんだよね。)Claire: Not.
(してないわよ。)Phil: She was on Team Blue or as I like to refer to them, as Team Blue-ser.
(彼女はチーム・ブルーだったんだ。俺は「チーム・ブルーザー」(ブルーと loser〈負けた人〉をかけたダジャレ)って呼んでるけどね。)Modern Family Season2 Episode8 (Manny Get Your Gun)
アメリカでは、夏休みに子どもが参加する summer camp(サマーキャンプ)は、広く知られた夏の行事のひとつとされています。泊まりがけで数日から数週間を過ごすものや、日帰りで通う day camp など、形はさまざまで、地域や運営団体によっても内容は異なります。
フィルの言う regular camp は、こうした子ども向けの一般的なキャンプを指していると読み取れます。そこに with the family が付くのが family camp で、親子がそろって参加するタイプのキャンプを指す言葉として使われます。ダンフィー家の場合は、毎年夏に1週間参加しているとフィル自身が語っています。
クレアの I don’t think that needed any clarification は、「説明するまでもない」とフィルの言い方に突っ込む一言です。clarification は「補足説明、はっきりさせること」を表す名詞です。フィルが regular camp と family camp の違いをわざわざ言葉にしたことに、クレアがすぐ反応しているやり取りと言えます。
チームで競う「color war」と「hoedown」
フィルの言葉に出てきた color war は、参加者を色の名前のチームに分けて、数日にわたってさまざまな競技で得点を競う催しを指すことが多い言葉です。サマーキャンプの定番行事として語られることもありますが、実際のやり方はキャンプごとに異なります。劇中では、前年の color war でクレアが Team Blue だったことが語られています。
レースの最中、フィルの車内でもキャンプの話題が出ます。
Phil: But this is great.
(でも、これはいいね。)Phil: Thinking like a team.
(チームとして考えてる。)Phil: Good practice for family camp.
(ファミリーキャンプのいい練習になるよ。)Haley: We’re, uh We’re doing that again?
(えっと……それ、また行くの?)Phil: Oh, yeah.
(もちろん。)Modern Family Season2 Episode8 (Manny Get Your Gun)
フィルが Thinking like a team. と言い、それを Good practice for family camp. につなげるところからは、キャンプでのチーム戦を念頭に置いていることが分かります。ヘイリーの We’re doing that again? は、again を付けて「また行くの?」と確かめる聞き方で、フィルは Oh, yeah. とあっさり答えています。
少し後には、アレックスが今年の夏の催しに触れます。
Haley: Can’t go back there.
(あそこには戻れない。)Alex: I heard this summer, there’s gonna be a hoedown.
(今年の夏はホーダウンがあるらしいよ。)Haley: I can’t.
(無理。)Alex: Haley!
(ヘイリー!)Haley: I can’t! I can’t.
(無理! 無理だって。)Modern Family Season2 Episode8 (Manny Get Your Gun)
hoedown は、もともとカントリー音楽に合わせて踊る集まりやダンスを指す言葉とされ、スクエアダンスのような催しを連想させる語です。キャンプのイベントとして開かれる場合もありますが、内容は場所によってさまざまです。
子どもの成長とキャンプ離れ
フィルの車の中で、ヘイリーとアレックスはついに本心を打ち明けます。
Alex: If if you’re open to it
(もし……もし、聞く気があるなら)Haley: Dad, we love you, but we do not want to go to family camp this year.
(パパ、大好きだよ。でも今年はファミリーキャンプに行きたくないの。)Alex: Dad?
(パパ?)Haley: Are you upset?
(ショック受けてる?)Phil: No.
(いや。)Haley: Then what was that sniff?
(じゃあ今、鼻をすすったのは何?)Phil: Sniff? What sniff? I’m-I’m, uh I’m actually relieved.
(鼻? 何のこと? 俺は、その……むしろホッとしてるんだ。)Phil: The day that I’ve been dreading uh, the day when you two finally outgrow me has finally arrived and I’m handling it really well.
(ずっと怖かった日……2人がとうとう俺を卒業する日がついに来たけど、ちゃんと受け止められてるよ。)Modern Family Season2 Episode8 (Manny Get Your Gun)
if you’re open to it は「もし受け入れる気があれば」と、切り出しにくい話の前置きに使われる言い方です。outgrow は「成長して〜に合わなくなる」という意味の動詞で、服が小さくなる場合にも、趣味や習慣を卒業する場合にも使われます。フィルは outgrow me と自分自身を目的語にしており、娘たちが父親と過ごす行事から離れていく節目を、この一語で言い表しています。
ヘイリーの Are you upset? の upset は、怒りだけでなく「動揺している、気落ちしている」まで含む幅の広い形容詞です。フィルは No. と答えますが、ヘイリーは Then what was that sniff? と、鼻をすする音を根拠に問い返しています。the day that I’ve been dreading の dread は「ひどく恐れる、来ないでほしいと思う」という意味で、I’m handling it really well(ちゃんと受け止められている)という言葉と並べられています。
家族で参加するキャンプは、子どもが小さいうちは一緒に楽しめても、成長するにつれて参加の仕方が変わっていくことがあると言われます。どう受け止めるかは家庭によって異なりますが、劇中ではその節目が、父と娘たちの会話として描かれています。
まとめ|夏のキャンプに見る家族の時間
family camp、color war、hoedown といった言葉から、アメリカの夏のキャンプの一面がうかがえます。フィルと娘たちの会話は、キャンプ文化と子どもの成長を同時に映し出す場面として読み取れます。
これからも『モダンファミリー』の家族の行事を通して、英語圏の暮らしにふれていきましょう。
このエピソードで扱った英語表現は、フレーズ記事でも紹介しています。


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