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『モダンファミリー』シーズン8第19話では、フィルの父フランクとローレインが結婚式を挙げます。式のテーマは1920年代で、招待状を受けてフィルが家族に仮装させ、ダンフィー家だけが仮装で会場に着く騒ぎも起こります。
アメリカの結婚式には、テーマ設定や招待状の服装指定、司式者が読み上げる決まった進行など、日本の式とは少し違う習慣があります。この回の場面を手がかりに、その文化と英語をたどっていきます。
招待状の「attire optional」とテーマ付き結婚式
式のテーマについて、フィルはこう語ります。
Phil: My dad and Lorraine decided to have a 1920s-themed wedding.
(父さんとローレインは、1920年代がテーマの結婚式にすることにしたんだ。)Phil: Such a romantic time.
(実にロマンチックな時代だよ。)Modern Family Season8 Episode19 (Frank’s Wedding)
themed wedding は、特定の時代や趣味、映画の世界観などをテーマにした結婚式のことです。アメリカでは会場の飾りや音楽、招待客の服装までテーマに合わせる例があり、写真映えや思い出づくりを重視するカップルに選ばれることがあります。ただし、どこまで凝るかは家庭や地域によってさまざまです。
会場に着いたダンフィー家は、思わぬ事態に気づきます。
Claire: Whoa, whoa, whoa.
(ちょっと、ちょっと、待って。)Claire: Phil, why are we the only ones in costume?
(フィル、なんで仮装してるのが私たちだけなの?)Modern Family Season8 Episode19 (Frank’s Wedding)
フィルは招待状の文面を持ち出しますが、アレックスの反応は短いものでした。
Phil: Something’s screwy.
(何かがおかしいぞ。)Phil: The invitation clearly said “gangster attire optional.”
(招待状には、はっきり「ギャングの服装は任意」って書いてあったぞ。)Alex: Optional?!
(任意?!)Modern Family Season8 Episode19 (Frank’s Wedding)
attire は「服装」の改まった言い方で、招待状のドレスコード表記によく使われます。optional は「任意」なので、gangster attire optional は「ギャング風の服装でも、そうでなくてもよい」という意味です。アレックスの Optional?! には、「任意だったのに全員で仮装したのか」という驚きが込められています。
招待状の服装指定には、black tie(男性はタキシード)や cocktail attire(やや改まった装い)などの表記が知られています。black tie optional のように optional を付けると「その服装でなくても構わない」という幅を持たせる意味になると説明されることが多く、読み違いが起きやすい表記でもあります。
式の前の新郎と「rings」「vows」
式を前にしたフランクは、フィルに準備の状況をこう話します。
Frank: Well, I got my rings, got my vows.
(まあ、指輪もある、誓いの言葉もある。)Frank: Now all I need is a way to escape.
(あとは逃げ道さえあればな。)Frank: Please, someone help.
(誰か助けてくれ。)Frank: I’m kidding, of course.
(もちろん冗談だよ。)Frank: Actually, I’m really looking forward to being married.
(本当は、結婚するのがすごく楽しみなんだ。)Modern Family Season8 Episode19 (Frank’s Wedding)
rings は結婚指輪、vows は式で交わす誓いの言葉です。アメリカの式では、決まった文言の誓いに加えて、新郎新婦が自分で書いた誓いの言葉を読み上げる例もあると言われます。フランクの「指輪と誓いの言葉はそろった」という言い方は、式の持ち物を確かめる一言として自然に聞こえます。
続く「逃げ道」の冗談は、本人がすぐ I’m kidding, of course. と打ち消しています。結婚を前に尻込みすることを英語では get cold feet と言うことがあり、新郎がこうした冗談を口にする場面は、映画やドラマで描かれることもあります。最後の looking forward to being married で、冗談ではなく結婚を楽しみにしている気持ちを言い添えています。
その流れで、フランクは式の進行のある場面に触れます。
Frank: Get this mid-ceremony, you know, when you ask if anyone has any objections?
(いいか、式の途中で、ほら、誰か異議はあるかって聞くところがあるだろ?)Phil: Yeah?
(うん?)Modern Family Season8 Episode19 (Frank’s Wedding)
objection は「異議」で、Do you have any objections? のように会議などでも使われる語です。この台詞の you はフィルを指しており、式を進める役がフィルだと分かります。
司式者の決まり文句と誓いの問い
式が始まると、フィルは司式者として次のように切り出します。
Phil: Frank and Lorraine, today marks the public and legal joining of your souls, marriage being above all else, a contract.
(フランク、ローレイン、今日という日は、おふたりの魂が公に、そして法的に結ばれる日です。結婚とは何よりもまず、契約なのですから。)Modern Family Season8 Episode19 (Frank’s Wedding)
アメリカの結婚式では、聖職者だけでなく、資格を得た友人や家族が司式者(officiant)を務める例も見られます。必要な手続きは州によって異なります。public and legal は「公の、そして法的な」で、式が結婚の届け出と結びついていることを意識した言い回しです。
式の途中では、フランクが話していたあの確認が行われます。
Phil: Now is the moment when I ask if anyone here has reason to object to the union of these two people.
(さて、ここで、このおふたりの結婚に異議を唱える理由のある方がいるかをお尋ねします。)Phil: Thank you.
(ありがとうございます。)Modern Family Season8 Episode19 (Frank’s Wedding)
object to ~ は「〜に異議を唱える」、union はここでは「結婚、結びつき」です。この確認は speak now or forever hold your peace(今言わなければ永遠に口を閉ざせ)という決まり文句とともに知られていますが、実際の式では省かれることも多いと言われます。
式の結びでは、誓いの問いが交わされます。
Phil: With that in mind Do you, Frank Dunphy, the silliest man I know take Lorraine to be your long-suffering wife?
(それを踏まえて、フランク・ダンフィー、私の知る中で一番おふざけ好きなあなたは、ローレインを、苦労の絶えない妻とすることを誓いますか?)Frank: I do.
(誓います。)Modern Family Season8 Episode19 (Frank’s Wedding)
Do you take ~ to be your wife? と問われ、I do. と答えるのが誓いの基本の形です。フィルは本来の文言に long-suffering(辛抱強い、苦労の多い)を差し込み、父のおふざけ好きをからかっています。決まり文句を知っていると、こうしたひねりの面白さも伝わってきます。
まとめ|テーマ付き結婚式の英語
招待状の attire optional、式の前の rings と vows、司式者の object to the union や誓いの I do.。テーマ付きの式を入り口に、アメリカの結婚式で耳にする英語が一通りそろう回と言えます。
家族の晴れの日の会話を手がかりに、これからも『モダンファミリー』で英語の世界を広げていきましょう。
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