褒め言葉が悪口に聞こえたら、英語で何と聞き返す?|『モダンファミリー』S10E18で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 褒め言葉が悪口に聞こえたら、英語で何と聞き返す?|『モダンファミリー』S10E18で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン10第18話では、クレアとリリーが一緒に過ごす場面があります。クレアは最近のリリーが怖いと打ち明けますが、2人で話すうちに、リリーの口から思いがけない褒め言葉が出てきます。

褒められているはずなのに、なぜか責められている気がすることがあります。そんなとき英語でどう聞き返せばよいかを、クレアとリリーの会話から順に見ていきます。

目次

「Are you being mean?」で相手の意図を確かめる

クレアは、リリーへの気持ちをこう語ります。

Claire: What I mean to say is that lately I am unnerved by the way she’ll just sit there, quietly staring, judging me.
(つまり何が言いたいかっていうと、最近あの子がじっと座って、黙ってこっちを見つめて、私を品定めしてるのが落ち着かないのよ。)
Claire: So, to put it in kinder terms, I’m afraid of Lily.
(だから、もう少し優しい言い方をすると、リリーが怖いの。)
Modern Family Season10 Episode18 (Stand by Your Man)

What I mean to say is ~ は「つまり言いたいのは〜」と言い直す前置きです。to put it in kinder terms は「もっと優しい言葉で言うと」で、to put it mildly(控えめに言えば)と同じ仲間の言い方です。ところがクレアは、言い直したあとも同じ「怖い」に戻ってしまいます。言い直しの前置きを置きながら中身が変わらない点が、この台詞の笑いどころになっています。

すれ違いを確かめ合う会話のあと、リリーが本音を口にします。

Lily: I get nervous around you ‘cause you’re so cool.
(一緒にいると緊張する。すごくかっこいいから。)
Claire: That’s really sweet.
(うれしいこと言ってくれるじゃない。)
Claire: Wait, are you being mean?
(待って、それ意地悪で言ってる?)
Lily: No.
(ううん。)
Lily: Why does everyone always ask me that?
(なんでみんな、いつもそれを聞くの?)
Modern Family Season10 Episode18 (Stand by Your Man)

Are you being mean? は「今、わざと意地悪を言ってる?」と、その場の言動の意図を確かめる聞き方です。be mean だと「意地悪な人だ」という性格の話になりますが、進行形の be being mean にすると「今この発言が意地悪なのか」に焦点が絞られます。Are you being serious?(本気で言ってる?)も同じ形です。リリーの Why does everyone always ask me that? からは、本気で言ったことを意地悪と受け取られるのが、これが初めてではないと分かります。

「starting to sound like an insult」で違和感を伝える

クレアが何年も cool と呼ばれていないと喜ぶと、リリーは、人の目を気にしないところが好きだと続けます。

Claire: Well, I do play by my own rules.
(まあ、私は自分のルールで生きてるからね。)
Lily: You do what you want.
(やりたいようにやってる。)
Modern Family Season10 Episode18 (Stand by Your Man)

play by one’s own rules は「自分のルールで動く、人の決まりに縛られない」で、クレアはこれを褒め言葉として受け取っています。I do play の do は動詞を強める働きで、「本当にそうなの」という得意げな響きになります。リリーはさらに、誰にどう思われても気にしないところを挙げていきます。褒め言葉が続くほど、中身は少しずつ「身勝手」に近づいていきます。

Claire: This compliment is starting to sound a little bit like an insult.
(その褒め言葉、ちょっと悪口みたいに聞こえてきたんだけど。)
Lily: Well, look who I live with.
(だって、一緒に住んでるのが誰だと思う?)
Modern Family Season10 Episode18 (Stand by Your Man)

be starting to sound like ~ は「〜みたいに聞こえてきた」で、話を聞くうちに印象が変わってきたことを伝えます。a little bit を挟むと、相手を責めすぎない言い方になります。褒めているようで実はけなす言葉は、英語で backhanded compliment と呼ばれることがあります。ただリリーは先に No. と答えていて、意地悪のつもりはないと否定しています。look who ~ は「〜が誰か見てよ」という構文で、リリーは一緒に暮らす人たちの影響だと切り返しています。

「I can’t lie to you」で正直に打ち明ける

別の場面では、ドアの上にバケツを仕掛けるいたずらの話が出たあと、クレアがこう打ち明けます。

Claire: Lily, I can’t lie to you.
(リリー、あなたに嘘はつけない。)
Claire: It’s not cool, and neither am I.
(それはかっこよくないし、私もかっこよくないの。)
Claire: Food trucks make me nervous.
(キッチンカーは落ち着かないし。)
Claire: I leave voicemails.
(留守電にメッセージを残すし。)
Claire: I prefer The Weather Channel to MTV.
(MTVより天気チャンネル派だし。)
Claire: Is MTV still cool?
(MTVってまだイケてるの?)
Lily: I’ve never heard of it.
(聞いたこともない。)
Claire: I am not cool.
(私、かっこよくないわ。)
Modern Family Season10 Episode18 (Stand by Your Man)

I can’t lie to you. は「あなたには嘘をつけない」で、言いにくい本当のことを切り出す前置きです。neither am I は否定文を受けて「私もそうではない」と言う形で、It’s not cool に自分を並べています。

続く文は、クレアが自分の「かっこよくない」ところを並べた例です。I leave voicemails. は、電話がつながらないときに留守番電話へメッセージを残す習慣を指し、クレアはそれを「かっこよくない」例として挙げています。I prefer A to B は「BよりAが好き」で、比べる相手に than ではなく to を使う点に注意が要ります。Is MTV still cool? の still は「今でも」で、昔の感覚が今も通じるかを確かめる聞き方です。

リリーの I’ve never heard of it. を受けて、クレアは I am not cool. と言い切ります。褒め言葉に戸惑ったときは、意図を確かめ、違和感を伝え、最後は正直に自分を見せるという順で、2人の距離が近づいていく流れが読み取れます。

まとめ|褒め言葉の意図を確かめる英語

意図を確かめる Are you being mean?、違和感を伝える This compliment is starting to sound like an insult.、正直に切り出す I can’t lie to you. を見てきました。褒め言葉を聞き違えたときにも、角を立てずに確かめる言い方がそろっています。

クレアとリリーのかみ合わないやりとりを、『モダンファミリー』の画面で追ってみるのも楽しみ方のひとつです。

同じ回のほかのコラムでは、尊敬する相手と自分を比べるときの英語や、電話で保留にされたときの英語も取り上げています。

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