「put yourself in someone’s shoes」の意味と使い方|『モダンファミリー』S10E13で学ぶ英会話

「put yourself in someone's shoes」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

仕事のやり方が変わって、慣れ親しんだものが通じなくなったと嘆き、「こっちの身にもなってくれ」と言いたくなる場面が、ドラマには時々あります。

そんなときに飛び出す「put yourself in someone’s shoes」を、『モダンファミリー』シーズン10第13話の中盤、ジェイが営業の電話すらしなくなったと話しながら「俺の身にもなってくれ」と訴える場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「put yourself in someone’s shoes」の意味とニュアンス

put yourself in someone’s shoes
意味:相手の立場になって考える、相手の身になる

put yourself in someone’s shoesは、相手の置かれた状況に自分を置き換えて、その気持ちや事情を想像することを表す表現です。putは「置く」、shoesは「靴」で、直訳すると「自分を相手の靴の中に置く」になります。他人の靴に自分の足を入れて立つと、相手と同じ目線になる様子が重なります。

someoneの部分は、具体的な人に入れ替わります。put yourself in her shoesなら「彼女の立場になって考える」、put yourself in the customer’s shoesなら「お客さんの立場になって考える」という意味です。yourselfの部分は、頼む相手に向けて言うときはyourselfで、自分のことを言うときはI can’t put myself in his shoesのようにmyselfになります。

用法は大きく二つあります。ひとつは、相手に向かってput yourself in my shoesのように言い、自分の立場や苦労を理解してほしいと頼む使い方です。命令形の形で、相手にその動作を求めます。もうひとつは、Try to put yourself in her shoes.のように、相手に別の人の立場を想像するよう促す使い方です。どちらの場合も、立場や気持ちを靴という具体的な物に託して表しています。

【ここがポイント!】

  • 「put yourself in someone’s shoes」の核は、相手の靴に自分の足を入れて立つイメージ
  • someoneの部分は、her・the customerのように具体的な人に入れ替わる
  • 自分の苦労を分かってほしいと頼む使い方にも、別の人の立場を促す使い方にもなる

『モダンファミリー』S10E13のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ジェイが、昔の職場と今の違いを語る場面です。営業の電話すらしなくなったと話したあと、「俺の身にもなってくれ」と訴えます。ここに並べたジェイのセリフは、音声アシスタントの返事をはさんで続いていて、間の返事は省いています。そのあとクレアが怒鳴っている理由をたずね、ジェイが答え、クレアが言葉を返す流れです。

Jay: Same thing I’ve had for the last 40 years a workplace where you interact with actual people every once in a while, like we’re doing right now. I used to love sales calls. Now we don’t even do them anymore. I mean, put yourself in my shoes. Why do you sound like Lauren Bacall?! Right, because now, like everything, my references are old and out of step.
(ここ40年変わらないものさ。たまには本物の人間とやり取りする職場。今こうして話してるみたいにな。俺は営業の電話が好きだった。今じゃそれすらやらない。つまりさ、俺の身にもなってくれ。なんでローレン・バコールみたいな声なんだ?! ああそうか、今じゃ何もかも、俺の知ってるものは古くて時代遅れなんだな。)

Claire: Why are you yelling?
(どうして怒鳴ってるの?)

Jay: If you don’t get it by now, you’re never gonna get it!
(今になっても分からないなら、一生分からないさ!)

Claire: Well, somebody’s panties are in a bunch.
(まあ、誰かさんはすっかりご機嫌斜めね。)

Modern Family Season10 Episode13 (Whanex?)

シーン解説と心理考察

ジェイは、これまで続いてきた職場と今の違いを語ります。I used to love sales callsで過去の好みを述べ、Now we don’t even do them anymoreで今はそれすらしないと対比させる流れです。そのうえでI mean, put yourself in my shoesが置かれます。I meanは直前の話をまとめ直すときの前置きで、ここでは「つまり」に近い働きをします。対比のあとに、自分の立場から物事を見てほしいという頼みが続く構成になっています。

続けてジェイは、自分の知っているものが古く、時代遅れになったと口にします。そこでクレアがWhy are you yelling?と尋ねると、ジェイはIf you don’t get it by now, you’re never gonna get it!と返します。怒鳴っている理由には答えず、分かるかどうかを相手に返す形です。自分の立場を分かってほしいという気持ちが、この返しにも表れています。

怒鳴っている理由を尋ねたクレアは、最後に、誰かさんは機嫌が悪いと名指しを避けた言い方で軽く突っ込みます。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

玄関に並んだ他人の靴に、自分の足をそっと入れてみる絵を思い浮かべましょう。靴は持ち主の足の形に合わせて履き込まれているので、入れてみると、サイズも履き心地も自分の靴とは違います。put yourself in someone’s shoesは、その違いを体で確かめてみるような動きを表す言葉です。

ジェイのput yourself in my shoesは、「俺の靴をはいて一歩歩いてみてくれ」と相手に頼む形です。靴の持ち主がmyなので、頼む側の立場を分かってほしいときの形だと、靴の持ち主に注目して覚えておけます。持ち主がherやhisに変われば、別の人の立場を想像する形になり、靴の持ち主が誰かで頼みの向きが決まります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「put yourself in someone’s shoes」

相手の立場を想像する表現のput yourself in someone’s shoesは、日常でも仕事でも使えます。靴の持ち主が変わる形を、順に確かめていきます。

Try to put yourself in her shoes before you judge her decision.
(彼女の決断を判断する前に、彼女の立場になって考えてみて。)
友人の決断をめぐる日常の場面です。Try toを添えると、「想像してみて」というやわらかい促しになります。

If you put yourself in the customer’s shoes, the problem becomes obvious.
(お客さんの立場に立てば、問題は明らかになります。)
顧客の目線を説明する仕事の場面です。ifで条件にすると、「立場を替えれば見えてくる」という言い方になります。

A: Why is he so upset?
B: Put yourself in his shoes. He worked on that project for a year.
(A:どうして彼はあんなに怒ってるの?)
(B:彼の身になってみて。あのプロジェクトに1年かけたのよ。)
怒っている人の事情を説明する会話です。Aの問いに、Bが相手の側の事情で答える流れになっています。立場を想像する頼みのあとに理由を添えると、相手に分かってほしい中身がはっきりします。

あわせて覚えたい関連表現

in someone’s position
(〜の立場で)
in someone’s positionは、その人が置かれている状況そのものを述べる言い方です。put yourself in someone’s shoesは、その状況に自分を置き換える動作に重点があります。

if I were in your shoes
(もし私が相手の立場だったら)
if I were in your shoesは、自分が相手だったらと仮定して、助言や意見を述べる形です。put yourself in my shoesは、相手に自分の立場を想像してもらう頼み方で、向きが逆になります。

see it from someone’s point of view
(〜の見方で物事を見る)
see it from someone’s point of viewは、見方や考え方に重点があります。put yourself in someone’s shoesは、立場や状況、気持ちまで含めて置き換えるイメージです。

Note|「身になって」と「立場になって」、頼み方の強さを訳し分ける

put yourself in my shoesを日本語にするとき、「俺の身にもなってくれ」とするか「俺の立場になって考えてくれ」とするかで、頼み方の強さが変わります。

「身にもなってくれ」は、気持ちや苦労を分かってほしいという訴えの色が濃い訳です。「立場になって考えてくれ」は、状況を整理して考えてほしいという、落ち着いた依頼に聞こえます。英語のshoesは靴という具体的な物で、立場も気持ちも苦労も、一足の靴にまとめて託しています。そのため、日本語にするときは訳語の側で選ぶことになります。例文のPut yourself in his shoes. He worked on that project for a year.のように、苦労の中身を述べたあとなら「身になって」が合います。Try to put yourself in her shoes before you judge her decision.のように、判断を保留して考えてもらう場面なら、「立場になって考えて」が合います。

ジェイの場合は、営業の電話すらしなくなったという嘆きを述べた直後の一言なので、「俺の身にもなってくれ」が文脈に合います。

苦労を述べたあとなら「身になって」、判断を保留して考えてもらう場面なら「立場になって考えて」と、頼み方に合わせて訳語を替えられます。

まとめ|ジェイの「俺の身にもなってくれ」から学ぶこと

put yourself in someone’s shoesは、相手の立場に自分を置き換えて、その気持ちや事情を想像する表現です。someoneの部分は具体的な人に入れ替わり、頼む相手に向けて言うときはyourselfの形になります。

自分の苦労を分かってほしいときにも、別の人の立場を想像するよう促すときにも使えます。直前に何を述べたかで、「身になって」と「立場になって考えて」の訳し分けができ、同じ形でも頼み方の強さを調整できます。

ジェイが営業の電話の話を重ねたうえで、靴という一語に自分の立場を託して相手に差し出した場面でした。

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