「allow me」と「let me」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S10E08で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「allow me」と「let me」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S10E08で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン10 第8話から、allow meとlet meの違いを取り上げます。どちらも「私に〜させて」と訳せそうな言い方ですが、この回のラージやシェルドンの台詞では、それぞれが別の働きをしています。

決め手になるのは、後ろに動詞が続くかどうかという形の違いです。申し出・許可・機会という3つの用途を、場面の流れに沿って順番に整理していきます。

目次

「Allow me.」は一言で完結する申し出

舞台はラージの職場の望遠鏡室です。作業中のラージのもとに清掃の仕事で入ってきたイザベラと、2人は名前を名乗り合います。イザベラがごみ箱を空にしたら出ていくと告げると、ラージがこう応じます。

Isabella: Bueno, um, I’m just going to empty your waste paper basket and then I’ll get out of your way.
(ええと、じゃあ、ごみ箱を空にしたら、お邪魔にならないよう失礼しますね。)

Raj: Oh, please, allow me. That’s a lot of empty calories.
(ああ、どうか僕にやらせて。中身は栄養のないカロリーばかりだからね。)

TBBT Season10 Episode08

Allow me. は、相手がしようとしている作業を「私がやります」と引き取る申し出です。allowは「許す」という意味なので、直訳すると「私に(それを)させてください」となります。何をするのかは場面から明らかなため、目的語も動詞も添えずに一言で成立する点が特徴です。

ここでラージが引き取ったのは、自分の部屋のごみ箱を空にする作業でした。イザベラの台詞がyour waste paper basketとなっていることからも、それが分かります。続くThat’s a lot of empty calories.は、ごみ箱の中身を「栄養のないカロリーばかり」と言う冗談になっています。名乗り合ったばかりの相手への申し出としても、角の立たない一言です。

申し出が受け入れられると、イザベラのThank you.とラージのYou’re welcome.で、短いやり取りが閉じます。一般に、Allow me.はドアを開ける、荷物を持つといった場面で、相手の手を止めて代わりに引き受けるときに添えられることが多く、やや改まった響きを持つ言い方とされています。Allow me to introduce myself.のようにto+動詞を続けると、自己紹介や説明の前置きになります。

「let me + 動詞」は許可・機会・申し出に広がる

別の場面、エイミーの研究室では、細胞の結果を待ちきれないシェルドンが、エイミーに次々と問いかけます。

Sheldon: Did it work? Are they brain cells yet?
(うまくいったのか?もう脳細胞になったのか?)

Amy: If you’d give me a minute, I’ll tell you.
(少し待ってくれたら教えるわ。)

Sheldon: Oh, just let me look.
(ああ、いいから僕に見させてくれ。)

TBBT Season10 Episode08

let me + 動詞の原形は「私に〜させて」と、自分が動くことへの許可を求める形です。エイミーの「少し待って」を受けても、自分の目で確かめようとする一言になっています。動詞を入れ替えれば、let me see(ちょっと見せて)やlet me try(やらせて)のように幅広く応用できます。

再び望遠鏡室の場面です。ハワードの一言から、ラージが友人たちに自分のことを天文学者だと伝えていたと知ったイザベラは、帰ろうとします。ラージはこう呼び止めます。

Raj: Isabella. Isabella wait, wait, let me explain.
(イザベラ。イザベラ、待って、待って、説明させてくれ。)

TBBT Season10 Episode08

ここでのlet meは、話す機会を求める使い方です。この後、ラージは申し出の形でも重ねます。

Raj: Come on. What do you say? Let me make it up to you.
(ねえ。どうかな?埋め合わせをさせてほしいんだ。)

Isabella: You’re very persistent.
(ずいぶん粘り強いのね。)

Raj: It’s my one move.
(それが僕の唯一の得意技なんだ。)

Isabella: Okay. This Sunday night, you may take me to dinner at a nice restaurant.
(いいわ。今度の日曜の夜、素敵なレストランでの食事に連れて行ってもいいわよ。)

TBBT Season10 Episode08

What do you say?は「どうかな?」と相手の返事を促す一言です。最後にイザベラが使ったyou may + 動詞は、許可を求めるlet meとは逆に、許可を与える側の言い方です。誘いを受ける返事を、あえて許可の形で返している点が面白いところです。

表現 形 主な働き この回の例
Allow me. 単独で完結 作業を引き取る申し出 ごみ箱を空にする作業
let me + 動詞 後ろに動詞が続く 許可・機会・申し出 let me look / let me explain / let me make it up to you
you may + 動詞 後ろに動詞が続く 許可を与える you may take me to dinner

まとめ|一言の申し出と、動詞につなぐ申し出

今回は、一言で完結するAllow me.、後ろに動詞を続けて許可・機会・申し出を表すlet me、許可を与える側のyou mayを見てきました。形の違いを押さえておくと、場面に合う言い方を選びやすくなります。

同じ「させて」でも、どんな形で言うかに台詞の働きが表れています。次回も『ビッグバン★セオリー』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この回の英語がさらに立体的に見えてきます。

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