海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン5 第23話に登場する、頼む前に自分から引き下がる言い方です。NASAの打ち上げ前倒しで結婚式と日程が重なると分かったハワードが、バーナデットの父に切り出す場面には、要求を切り出す前に自分から取り下げてしまう独特の言い方が表れています。
本題を切り出す言い方から、その遠慮を押し返す言い方まで見ていきます。
本題を切り出し、先回りして自分から引き下がる言い方
バーナデットの父ロステンコウスキ氏の家を訪れたハワードは、雑談を挟んだあと、本題を切り出します。
Howard: Nice story. Anyway, the reason I wanted to talk to you is NASA has moved up my launch to the International Space Station.
(面白い話ですね。ところで、お話ししたかった理由なんですが、NASAが国際宇宙ステーションへの打ち上げを前倒しにしたんです。)Mr. Rostenkowski: Yeah, so?
(ああ、それで?)Howard: So, the date is going to conflict with me marrying your daughter. Now, I know what you’re going to say, I made a commitment to Bernadette and to your family and I’ve got a hell of a lot of nerve coming in here and demanding that we postpone this thing. Well, message heard and understood. Mission cancelled. Thank you.
(それで、その日程が、娘さんとの結婚式とぶつかってしまうんです。何をおっしゃりたいかは分かっています。バーナデットとご家族に約束したのに、延期してほしいなんて図々しいにも程がある、と。ええ、分かりました、承知しました。ミッションは中止します。ありがとうございました。)TBBT Season5 Episode23 (The Launch Acceleration)
the reason I wanted to talk to you is … は、雑談から本題へ切り替える定番の切り出し方です。ハワードはここから相手の反応を I know what you’re going to say で先回りし、頼みごとを口にする前に Message heard and understood. Mission cancelled. と自分から引き下がってしまいます。反対されると分かっている頼みごとを、相手に言わせる前に取り下げる言い方と言えます。
遠慮を押し返し、後押しする言い方
ロステンコウスキ氏は、出会った当初はハワードを快く思っていなかったと打ち明けつつ、宇宙飛行士としての快挙を知って考えを改めたと語ります。そして、ハワードの遠慮に対してこう返します。
Mr. Rostenkowski: No, no, you got to go. You can’t turn down an opportunity like this.
(いや、いや、行くべきだ。こんな機会を断るなんてできんだろう。)Howard: But what about the wedding and all the money you put down for the reception?
(でも、結婚式や、披露宴のために払った費用はどうするんですか?)Mr. Rostenkowski: You let me worry about that. You go up to that space station, and you make me proud.
(それは俺が心配することだ。お前は宇宙ステーションに行って、俺に誇らしい思いをさせてくれ。)TBBT Season5 Episode23 (The Launch Acceleration)
You let me worry about that. は、相手の遠慮や気遣いを引き取り、自分の領分として押し返す言い方です。ハワードが費用や結婚式の段取りを気にかけるほど、ロステンコウスキ氏はその心配ごとを丸ごと引き受け、後押しに転じています。遠慮を封じて背中を押す、世代を超えた言い方の一つです。
まとめ|引き下がる言い方と、押し返す言い方
the reason I wanted to talk to you is、I know what you’re going to say、Message heard and understood. Mission cancelled.、You let me worry about that.。頼む前に自分から引き下がる言い方から、その遠慮を押し返す言い方までを見てきました。切り出し方と引き受け方が噛み合うことで、会話の流れが思わぬ方向へ転がっていく様子が読み取れます。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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