サターナリア祭とクリスマスツリーの起源――シェルドンが語る冬至の習慣|『ビッグバン★セオリー』S02E11で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: サターナリア祭とクリスマスツリーの起源――シェルドンが語る冬至の習慣|『ビッグバン★セオリー』S02E11で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン2 第11話に登場する、クリスマスツリーをめぐるシェルドンの蘊蓄です。「クリスマスツリーを飾らないのか」と尋ねたペニーに対し、シェルドンは古代ローマの祭りサターナリアを持ち出し、クリスマスツリーの起源について語り始めます。真顔で長広舌を振るうシェルドンと、それを茶化すハワードの掛け合いも見どころです。

シェルドンが劇中で紹介する説の中身と、その語りとの向き合い方を見ていきます。

目次

「the ancient pagan festival of Saturnalia」——シェルドンが語る劇中の説明

Wiiボウリングで盛り上がるアパートに顔を出したペニーが、何気なくクリスマスツリーの話を振ります。それに対するシェルドンの返答をきっかけに、ハワードの茶々を挟みながら、由来をめぐる長い説明が始まります。

Penny: Hey, Sheldon, are you and Leonard putting up a Christmas tree?
(ねえ、シェルドン、あなたとレナードはクリスマスツリーを飾らないの?)

Sheldon: No, because we don’t celebrate the ancient pagan festival of Saturnalia.
(飾らない。なぜなら僕たちは古代の異教の祭り、サターナリアを祝わないからだ。)

Penny: Saturnalia?
(サターナリア?)

Howard: Gather round, kids, it’s time for Sheldon’s beloved Christmas special.
(みんな、集まれ。シェルドンお気に入りのクリスマス特番の時間だぞ。)

TBBT Season2 Episode11 (The Bath Item Gift Hypothesis)

Saturnalia(サターナリア) は、古代ローマで祝われていた祭りとして知られています。ただし劇中でシェルドンが口にするのは「the ancient pagan festival of Saturnalia(古代の異教の祭り、サターナリア)」という紹介にとどまり、ローマという地名までは明言していません。pagan(異教の) は、キリスト教が広まる以前の多神教的な信仰を指す語です。

ペニーの単純な質問に、シェルドンがいきなり聞き慣れない祭りの名前を持ち出す様子と、ハワードの「Sheldon’s beloved Christmas special(シェルドンお気に入りのクリスマス特番)」というからかいの対比が、この場面の見どころです。

常緑樹をめぐる由来説と、劇中の語りとの向き合い方

からかわれても意に介さず、シェルドンは由来の説明を続けます。

Sheldon: In the pre-Christian era, as the winter solstice approached and the plants died, pagans brought evergreen boughs into their homes as an act of sympathetic magic, intended to guard the life essences of the plants until spring. This custom was later appropriated by Northern Europeans and eventually it becomes the so-called Christmas tree.
(キリスト教以前の時代、冬至が近づき植物が枯れていく中で、異教徒たちは常緑樹の枝を家の中に持ち込んだ。これは、春まで植物の生命力を守るための共感呪術だった。この習慣が後に北欧の人々に取り入れられ、やがていわゆるクリスマスツリーになった。)

Howard: And that, Charlie Brown, is what boredom is all about.
(以上、チャーリー・ブラウン。退屈っていうのはこういうことさ。)

TBBT Season2 Episode11 (The Bath Item Gift Hypothesis)

sympathetic magic(共感呪術) は、似たものや象徴的な行為が結果に影響を与えるという発想に基づく呪術を指す言葉です。appropriate(取り入れる) は、ここでは「後の時代の人々が既存の習慣を自分たちの文化に取り込んだ」という意味の動詞で、「適切な」という形容詞とは別の使い方です。

シェルドンはこの由来を断定的に語りますが、クリスマスツリーの起源には地域や時代で異なる複数の言い伝えがあるとされます。「シェルドンが劇中でこう語っている」という枠組みで楽しむのが、この場面との付き合い方と言えます。

まとめ|シェルドンの蘊蓄と、冬至をめぐる言い伝え

シェルドンが語るサターナリアやクリスマスツリーの起源説は、劇中で紹介される一つの言い伝えとして楽しむのがちょうどいい距離感です。冬至の時期に常緑樹を家に飾るという習慣の背景には、地域ごとに異なる言い伝えが重なっていることも見えてきます。

次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、季節の行事にまつわる話題を見ていきましょう。

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