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今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン10 第6話から、褒められたときの返し方を取り上げます。シェルドンとエイミーの部屋を舞台に、料理を褒められたシェルドンの返しや、スチュアートとシェルドンが互いの長所を挙げ合うやり取りが描かれます。
褒め言葉は、受け取る側の返し方にもいくつかの型があります。短く受け取る、気づいてくれたことに礼を言う、褒め返す、の順に見ていきます。
「Oh. Thank you.」と「Thank you for noticing.」で受け取る
ブランチの場面で、地質学の研究室から来たバートが、シェルドンにこう声をかけます。
Bert: This is the best blintz I’ve ever had.
(こんなにうまいブリンツは初めてだよ。)Sheldon: Oh. Thank you.
(おや。ありがとう。)TBBT Season10 Episode06
Oh. Thank you. は、褒め言葉を短く受け取る基本の形です。Ohを添えると、思いがけず褒められたという軽い反応が加わります。謙遜の言葉を重ねなくても、Thank youだけで受け取りとして成り立ちます。料理を褒められたなら、Thank you, I’m glad you like it.と続けて、相手の感想を受け止める一言を足すこともできます。
一方のバートは、褒めたあとに、さっきのとても気まずい展開の埋め合わせにほぼなる、と付け足しています。ここで使われる It almost makes up for ~ は「〜の埋め合わせにほぼなる」という意味で、褒め言葉に小さなとげを添えた形と言えます。make up for ~だけでも「〜を埋め合わせる」という意味になり、謝罪や償いの場面でも使われます。
別の場面では、シェルドンがスチュアートの長所を挙げていきます。
Sheldon: Do you know what else I love about you?
(君について、ほかにも僕が気に入っている点が分かるかい?)Stuart: Hmm?
(ん?)Sheldon: Your handwriting is impeccable.
(君の字は非の打ちどころがない。)Stuart: Thank you for noticing.
(気づいてくれてありがとう。)Sheldon: No, I mean it. I mean it.
(いや、本気だ。本気で言っている。)TBBT Season10 Episode06
impeccable は「非の打ちどころがない」という強めの褒め語です。スチュアートの Thank you for noticing. は、具体的な点を褒められたときに「気づいてくれてありがとう」と返す一言で、気を配っている部分に目を留めてもらえた喜びを込められます。シェルドンの No, I mean it. は、お世辞ではなく本気だと念を押す言い方で、ここでは2度繰り返されています。シェルドンはこのあと、スチュアートにはラベルライターの魂があるようだ、という独特のたとえまで添えています。
「You know what I love about you?」で褒め返す
褒められたスチュアートは、今度はシェルドンの長所を挙げ始めます。
Stuart: You know what I love about you?
(君のどこが好きか分かる?)Sheldon: Hmm?
(ん?)Stuart: You never leave the house without a paper clip.
(ペーパークリップを持たずに家を出ることがないところだよ。)TBBT Season10 Episode06
You know what I love about you? は、褒め返しを切り出すときの前置きです。疑問文の形で相手の注意を引いてから、具体的な長所を続けます。シェルドンが使ったDo you know ~?の形からdoを省いた、くだけた言い方でもあります。どちらも相手の答えを待つ質問というより、褒め言葉を始める合図として働きます。ここでもシェルドンは「ん?」と促すだけで、すぐにスチュアートの答えが続きます。
シェルドンがクリップを持ち歩く理由を説明すると、スチュアートはもう1つ挙げます。
Stuart: I also love how you never use swear words.
(それに、悪態を一切つかないところも好きだな。)Sheldon: You know, it turns out, you can hurt people just as well without ‘em.
(いや、分かったんだが、そんなものがなくても人は同じくらい傷つけられるんだ。)TBBT Season10 Episode06
I also love how ~ は「〜なところも好き」と褒める点を重ねる型で、howの後ろに文を続けて相手の振る舞いを描きます。swear wordsは「悪態・ののしり言葉」で、curse wordsと言い換えられることもあります。シェルドンは礼を言う代わりに、悪態がなくても人は同じくらい傷つけられる、という冗談で返しています。
| 返し方 | 表現 |
|---|---|
| 短く受け取る | Oh. Thank you. |
| 気づいてくれたことに礼を言う | Thank you for noticing. |
| 本気だと念を押す | No, I mean it. |
| 褒め返す | You know what I love about you? |
4つの返し方は、褒められたあとの会話を一往復で終わらせないための選択肢として使い分けられます。
まとめ|受け取る・念を押す・褒め返す
今回は、Oh. Thank you.とThank you for noticing.で褒め言葉を受け取り、No, I mean it.で本気を伝え、You know what I love about you?で褒め返す流れを見てきました。返し方の引き出しが増えると、褒められた場面でも次のひと言をつなぎやすくなります。
互いの長所を挙げ合うだけで会話が転がっていく様子も、『ビッグバン★セオリー』の小さな見どころです。
このエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、同じ回の会話を別の角度から扱っています。


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