海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回取り上げるのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン9 第11話から、相手の予定を優先するよう促す英語です。待ちわびた新作映画の公開日がエイミーの誕生日と重なってしまい、ペニーとレナードがシェルドンにやわらかく再考を促していきます。
「やめたほうがいい」と言い切らずに助言するには、決まった型があります。you do realizeからYou might not want toまで、順番に見ていきましょう。
「you do realize ~?」知っているはずのことを確かめる
アパートの場面で、ペニーはシェルドンとエイミーがよりを戻したことを喜びます。当のシェルドンが心待ちにしているのは、新作映画が公開される木曜日です。
そこでペニーが、ひとつの事実を確かめにかかります。
Penny: Uh, sweetie, you do realize Thursday is Amy’s birthday.
(あのね、木曜がエイミーの誕生日だって、当然分かってるわよね。)Sheldon: And you do realize I bought my ticket when Amy and I were broken up? I hope you didn’t need anything in that case, ‘cause it’s closed.
(そっちこそ分かってるかい、僕がチケットを買ったのはエイミーと別れていた時期だって?その件に用がなかったならいいけどね、もう締め切ってるから。)TBBT Season9 Episode11
you do realize ~? は「〜だって分かってるわよね?」と、相手が当然知っているはずの事実を確かめる言い方です。強調のdoが念押しの響きを加え、事実そのものに再考を促させる働きをします。
シェルドンが同じ you do realize の形でそのまま打ち返すのも、この場面の面白いところです。確認の型は、切り返しの型としても使えることが分かります。
「You might not want to ~」言い切らずに助言し、代案を添える
シェルドンに切り返されたペニーは、言い方を一段やわらげて続けます。レナードもすかさず援護に回ります。
Penny: You guys just got back together. You might not want to ditch her on her birthday.
(あんたたち、よりを戻したばかりでしょ。誕生日に彼女を放り出すのは、やめといたほうがいいんじゃない。)Leonard: I think Penny has a point. You can see it another day.
(ペニーの言うことには一理あると思うよ。それは別の日でも観られるし。)TBBT Season9 Episode11
You might not want to ~ は「〜しないほうがいいかも」。shouldn’tで言い切る代わりにmightを挟むことで、判断の余地を相手の側に残したまま助言できます。ditch は「(人や予定を)放り出す・すっぽかす」を表すくだけた言い方です。
have a point は「一理ある」。第三者の主張を認めて援護するときの定番と言えます。続く You can see it another day. のように代案を1文で添えると、相手の反論を先回りして吸収できます。
「Good for ~」相手の決断を認めて受け止める
同じエピソードの別の場面では、仲間たちがシェルドンの決断を話題にしています。
Raj: Good for Sheldon deciding to stay with Amy on her birthday.
(シェルドンが誕生日にエイミーと一緒に過ごすことにしたのは、よかったよ。)Leonard: I know. It’s still gonna be weird to see the movie without him.
(だね。それでも、彼抜きで映画を観るのは変な感じがするだろうけど。)Howard: Well, we could wait a couple days and see it together.
(まあ、2、3日待って、一緒に観るって手もあるけどな。)TBBT Season9 Episode11
Good for ~ (for) doing は「〜がそうしたのはよかった」と、相手の決断を肯定的に評価する型です。It’s still gonna be weird to ~ は「それでも〜なのは妙な感じだ」という留保の置き方で、賛成しながら本音も残せます。
we could ~ は「〜する手もある」という控えめな提案の形です。ここでは一同の笑いを誘う一言として使われていますが、押しつけずに選択肢を差し出す言い回しそのものは、日常の相談にそのまま役立ちます。
まとめ|言い切らない助言が角を立てない
今回は、you do realizeで事実を確かめ、You might not want toでやわらげて助言し、have a pointと代案で援護する流れを見てきました。Good for ~で相手の決断を認める受け方も、あわせて押さえておきたい表現です。
強い言葉を使わなくても、確認・助言・代案の3手で相手の再考を促せることが、この場面のやり取りから伝わってきます。
このエピソードを起点にしたコラムやフレーズ記事は他にもあり、場面を変えて読むと同じ回の英語がつながって見えてきます。


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