「leave no stone unturned」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S07E03で学ぶ英会話

「leave no stone unturned」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

探し物や調べ物をするとき、「考えられる場所はぜんぶ当たってみよう」「できることは何ひとつ残さずやり尽くそう」と腹をくくった経験はありませんか。

そんなときに使える「leave no stone unturned」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン7第3話の中盤、宝探しの謎解きでペニーとシェルドンが地質学ラボにたどり着くシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「leave no stone unturned」の意味とニュアンス

leave no stone unturned
意味:あらゆる手を尽くす、くまなく徹底的に調べる

直訳すると「ひっくり返さない石を一つも残さない」。つまり、調べられる場所や試せる手段を一つも見逃さずに当たり尽くす、という意味です。目的を達するために、思いつくかぎりのことを全部やる徹底ぶりを表します。

使われるのは、捜査・調査・探索・人探しといった、真剣に何かを探し求める場面です。「The police left no stone unturned.(警察はあらゆる手を尽くした)」のように、本気度や徹底ぶりを強調したいときに登場します。

日常のくだけたおしゃべりで気軽に使うというより、ニュースやスピーチ、ビジネスの決意表明などで重みを発揮する一句です。「全力を尽くす」という気持ちを、引き締まった改まった響きで伝えられる表現だと覚えておくとよいでしょう。

【ここがポイント!】

  • 「ひっくり返さない石を一つも残さない」=調べられる場所をすべて当たり尽くすイメージです
  • 捜査・調査・人探しなど、真剣に何かを探し求める場面で「徹底ぶり」を強調します
  • やや格式があり、ニュース・スピーチ・決意表明で映える引き締まった表現です

『ビッグバン★セオリー』S07E03のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ラージが用意した宝探しの謎解きを解き進めるペニーとシェルドン。たどり着いた地質学ラボで、ペニーが次のヒントが書かれたカードを読み上げます。そこに記されていたのが、まさにこのフレーズでした。石だらけのラボで読み上げられることで、慣用句が思わぬ二重の意味を帯びます。

Penny: To continue on your quest, leave no stone unturned.
(探求を続けるには、ひとつ残らず石をめくり尽くせ。)

Sheldon: The next clue must be hidden under one of these rocks.
(次の手がかりは、この石のどれかの下に隠れているに違いない。)

The Big Bang Theory Season7 Episode3(The Scavenger Vortex)

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シーン解説と心理考察

このシーンの巧みさは、「あらゆる手を尽くす」という比喩のフレーズが、石(stone)だらけの地質学ラボという舞台で、文字通りの指示としても成立しているところにあります。ヒントを受け取ったシェルドンが即座に「石の下を探せという意味だ」と理解する流れに、比喩と文字通りの意味が重なり合う仕掛けが効いていると言えます。

ラージの作る謎解きが、こうした言葉遊びと知識をちりばめた手の込んだものになっているあたりに、彼の凝り性な人柄がにじみます。そしてシェルドンが間髪入れず謎を解いていく姿には、得意分野で輝く彼らしさが表れていて、宝探し回ならではの遊び心が伝わってきます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

河原に大小さまざまな石が転がっていて、そのどこかに落とした指輪が隠れている——そんな場面を思い浮かべてください。本気で見つけたいなら、一つ残らず石をひっくり返し、その下を一枚ずつのぞき込んでいくはずです。その「めくり残しゼロ」の徹底ぶりが、leave no stone unturned のイメージそのものです。

劇中では、この慣用句が地質学ラボの本物の石をめくる謎解きとして、目の前で再現されます。比喩のはずだった「石」が実際に床に転がっている——そのおかしさごと覚えてしまえば、「ひとつも見逃さず調べ尽くす」という意味が、映像とともにしっかり頭に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「leave no stone unturned」

何かを本気で探し求めるとき、徹底ぶりを強調する一言として使えます。3つの例文で使い方の幅を見ていきましょう。

The detectives left no stone unturned in their search for the missing child.
(刑事たちは行方不明の子どもを捜すのに、あらゆる手を尽くした)
捜索の徹底ぶりを語る場面です。このフレーズが最もしっくりくる、真剣な探索の文脈での典型的な使い方です。

A: Do you really think we can find the cause of this error?
B: We’ll leave no stone unturned until we do.
(A:このエラーの原因、本当に突き止められると思う?)
(B:突き止めるまで、あらゆる手を尽くすよ。)
原因究明への本気度を伝える場面です。「until we do」と続けることで、解決するまでやり抜くという強い決意がにじみます。

If we want to win this case, we have to leave no stone unturned.
(この訴訟に勝ちたいなら、あらゆる手を尽くさなければならない)
総力戦を呼びかける場面です。やや格式のある響きが、ビジネスや交渉の決意表明によく合います。

あわせて覚えたい関連表現

go to great lengths
(あらゆる労を惜しまない)
どちらも「手を尽くす」ですが、go to great lengths は「わざわざ大変な手間をかける」という労力の大きさに焦点があります。leave no stone unturned は「漏れなく全部調べる」という網羅性のほうに重点が置かれます。

move heaven and earth
(全力を尽くす、あらゆる手段を講じる)
「天地をも動かして」というより誇張の強い表現です。leave no stone unturned が探索・調査の徹底を表すのに対し、こちらは目的達成のための奮闘全般に使われます。

comb through
(くまなく調べる)
書類やデータなどを、くしでとかすように細かく調べ尽くす動作を指します。leave no stone unturned が決意や姿勢を表す慣用句なのに対し、comb through は具体的な調査の動作を表します。

Note|古代ギリシャの神託に由来する「すべての石をめくれ」

leave no stone unturned は、英語の慣用句のなかでも特に古い来歴を持つ表現のひとつで、そのルーツは2500年ほど前の古代ギリシャにまでさかのぼります。

「すべての石を動かす」という言い回しは、すでに古代ギリシャで広く知られていました。劇作家エウリピデス(紀元前485年頃〜406年頃)は、悲劇『ヘラクレイダイ』のなかで「πάντα κινῆσαι πέτρον(すべての石を動かす)」という表現を用いています。さらにこの言い回しには、有名な伝説が結びついています。紀元前477年、プラタイアの戦いで敗れたペルシア側の将軍マルドニオスが、自らのテントの近くに莫大な財宝を埋めたまま命を落としたとされます。後にその財宝を探したポリュクラテスは、どうしても見つけられませんでした。そこでデルフォイの神託にお伺いを立てると、返ってきた答えは「すべての石を動かせ」。言われた通りにすると、隠された財宝が見つかったと伝えられています。この古代の格言を、ルネサンス期の人文学者エラスムスがラテン語に翻訳し、英語の現在の形「leave no stone unturned」は1500年代半ばに定着しました。

つまりこのフレーズは、「財宝を探すために石を一つ残らずめくる」という、文字通りの徹底した探索からそのまま生まれた表現なのです。劇中でペニーが石だらけのラボでこのカードを読み上げ、シェルドンが石の下を探し始める——その光景は、はからずも2500年前の伝説をなぞっていることになります。

宝探しの謎解きにこの一句を選んだ作り手の遊び心が、いっそう味わい深く感じられます。

まとめ|ペニーの謎解きから学ぶ「やり尽くす」の一言

leave no stone unturned は、「ひっくり返さない石を一つも残さない」というイメージから生まれた、「あらゆる手を尽くす、くまなく調べ尽くす」表現でした。捜査や調査、決意表明など、真剣に何かを探し求める場面で、その徹底ぶりを引き締まった響きで伝えられます。

このフレーズが使えるようになると、「本気で全部やり切る」という強い覚悟を、ひとことで格調高く言い表せるようになります。プレゼンや交渉、何かを探し抜く場面で、あなたの言葉に重みを添えてくれるはずです。

石だらけのラボで古代の格言をなぞる謎解きを思い出しながら、2500年の歴史を背負ったこの表現を、あなたの英語の引き出しに加えてみてください。

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