「wimp out」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S02E14で学ぶ英会話

「wimp out」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

やると意気込んでいたのに、いざ本番が近づくと急に怖くなって降りてしまった——そんな経験、誰にでも一度はあるのではないでしょうか。

今回の「wimp out」は、怖気づいて手を引く、土壇場で尻込みするという意味の口語表現です。『ビッグバン★セオリー』シーズン2第14話の後半、ペニーの元彼に借金を取り立てに行こうと誘うレナードが、ゲームに夢中で動かない仲間たちを責める場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「wimp out」の意味とニュアンス

wimp out
意味:怖気づいて逃げる、尻込みする、ビビってやめる

wimp は「弱虫・意気地なし」を指す口語の名詞で、それが動詞のように使われ、out(抜け出す)が付いて wimp out という句動詞になりました。

意味の核は「すでに乗りかけていた話や挑戦から、恐怖や弱気を理由に降りる」こと。まだ何も始めていない段階ではなく、やると言った後に怖くなって手を引く、というニュアンスが強いのが特徴です。wimp out of ~ の形にすれば「~から逃げる」と対象を示せます。ややくだけた語で、相手をからかったり軽く非難したりする色合いを帯びます。自分に対して使えば「ビビってやめちゃった」という自虐的なユーモアにもなります。深刻な非難というより、軽口の範囲で使われることが多い表現です。

【ここがポイント!】

  • 核は「弱虫(wimp)になって、本番からこっそり抜ける(out)」イメージ
  • 始める前ではなく、やると言った後に降りるときに使うのが特徴
  • からかい・軽い非難の色がある、ややくだけた一言

『ビッグバン★セオリー』S02E14のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。レナードがペニーの元彼カートに借金を取り立てに行こうと仲間を誘いますが、シェルドンたちはテーブルトークRPGに夢中で誰も乗りません。空想の冒険には乗るのに現実の危険からは逃げる仲間を、レナードが突きます。

Leonard: It turns out he owes Penny a lot of money, and I’m gonna go get it from him. Who’s with me?
(あいつ、ペニーに大金を借りてるんだ。だから取り立てに行く。一緒に来るやつは?)

Leonard: You guys are unbelievable. You play a game to simulate adventure, but when there’s real adventure out there in the real world, you just wimp out.
(信じられないな。冒険ごっこのゲームはやるくせに、現実世界に本物の冒険があると、お前らは尻込みして逃げるんだ)

The Big Bang Theory Season2 Episode14(The Financial Permeability)

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シーン解説と心理考察

ゲームの中では剣を手に勇敢な冒険者を演じる3人が、現実のカート対決という話になった途端、ココアを口実に椅子から動こうとしない——その滑稽な対比に、レナードの苛立ちがにじむ場面です。wimp out という軽い非難の言葉には、仲間への呆れと同時に、自分を奮い立たせようとする気持ちも重なっています。レナード自身、屈強なカートが怖くないわけではありません。ペニーへの好意ゆえに無理にでも勇気を出そうとしている彼が、動かない仲間を「尻込みするな」となじるとき、その言葉は半分は自分に向けられてもいるのです。空想の勇敢さと現実の臆病さというシリーズおなじみのテーマが、この一言にぎゅっと凝縮されていると言えます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

「wimp(ウィンプ)」という音の響き自体が、しゅんと縮こまった頼りない人の姿を思わせます。そこに out(外へ抜ける)が付くと、いざ本番という場面で、列からこっそり後ずさりして抜け出していく弱虫の絵が浮かびます。劇中では、ゲーム盤の上では勇者を気取る3人が、現実の対決という「本番」になると一人また一人と椅子から動かず逃げ腰になりました。前に進むはずの場面で、そっと後ろへ抜けていく——その後ずさりの動きとセットで覚えると、wimp out の臆病なニュアンスが体に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「wimp out」

挑戦から逃げる人をからかうとき、あるいは自分の弱気を自嘲するとき、wimp out は軽妙に決まります。場面の違う3つの例文で見てみましょう。

He said he’d go skydiving with us, but he wimped out at the last minute.
(彼は一緒にスカイダイビングすると言ったのに、土壇場でビビって降りた)
約束を破った友人を軽くからかう場面です。at the last minute(土壇場で)と組み合わせると、「やると言った後に降りた」という wimp out の核がはっきり出ます。

I wanted to ask for a raise, but I totally wimped out.
(昇給を頼みたかったのに、完全にビビってやめてしまった)
自分の弱気を打ち明ける場面です。自分に対して使うと、深刻になりすぎず自虐的なユーモアとして響きます。

A: Weren’t you going to confront your boss today? B: I was, but I wimped out the second I saw him.
(A:今日、上司に直談判するんじゃなかったの? B:するつもりだったけど、顔を見た瞬間に怖気づいちゃって)
計画していた行動から逃げたことを打ち明ける会話です。wimp out the second ~(~した瞬間にビビる)と続けると、怖くなったタイミングまで生き生きと伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

chicken out
(怖気づいてやめる、ビビって逃げる)
wimp out とほぼ同じ意味の口語で、chicken(臆病者)が由来です。ほぼ交換可能ですが、chicken out は「直前で急に怖くなって」というニュアンスがやや強めです。

back out (of)
(約束・契約から手を引く、降りる)
back out は理由を問わず「降りる・撤回する」中立的な表現です。臆病さが理由だと明示する wimp out とは、その点が違います。

lose one’s nerve
(勇気をくじかれる、土壇場で怖くなる)
あった勇気を失う様子を描く、やや文語寄りの表現です。くだけた軽口の wimp out とは、トーンの硬さが異なります。

Note|「~ out」で逃げ出すを作る句動詞ファミリー

wimp out の out には、英語ならではの面白い働きがあります。

英語には、人や動物を表す名詞に out を付けて「(責任や挑戦から)逃げる」を作る句動詞のファミリーがあります。代表が wimp out(弱虫になって逃げる)と chicken out(臆病風に吹かれて逃げる)で、どちらも「臆病な存在+抜け出す」という発想です。同じ仲間に bail out(放り出して逃げる、もとは保釈金を払って出すイメージ)、cop out(責任を回避して言い逃れする)などがあります。これらに共通するのが out の「中から外へ抜け出す」感覚で、本来いるべき場所・果たすべき役割から、するりと外に出てしまう様子を表します。逆に「最後までやり通す」を表す see it through が through(突き抜ける)を使うのと対照的で、out は途中で抜ける、through は貫くという方向の違いが、前置詞・副詞一語にくっきり表れています。

劇中でレナードが wimp out を選んだのも、仲間が「冒険という役割から、こっそり外へ抜けていく」様子をぴたりと言い当てるからです。chicken out に置き換えても通じますが、wimp(弱虫)という人物像を持ち出すことで、オタク仲間へのからかいの色がより濃くなります。

out 一語の方向感覚をつかむと、逃げ出す系の句動詞がまとめて見えてきます。

まとめ|空想の勇者と、現実の尻込み

wimp out は、やると言った挑戦から怖気づいて降りる、ちょっと情けない瞬間を切り取る表現です。深刻な非難というより、相手や自分を軽くからかう温度感で使えるのが、この言葉の魅力と言えます。

友人が約束から逃げたとき、あるいは自分が一歩を踏み出せなかったとき、wimp out があれば、その場面を笑いに変えながら振り返れます。chicken out や back out との距離感も意識しながら、会話のレパートリーに加えてみてくださいね。

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