「from one law-enforcement official to another」に見る、相手を持ち上げて頼みを通す言い方|『ホワイトカラー』S04E09で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「from one law-enforcement official to another」に見る、相手を持ち上げて頼みを通す言い方|『ホワイトカラー』S04E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン4 第9話の後半から、ピーターがサムに協力を頼む場面を取り上げます。ニールに知らせずにサムを訪ねたピーターは、相手を立てる前置きから入り、同じ立場にある者として頼みを重ねていきます。

同じ回の中盤で、ピーター自身が持ち上げられる側に回る場面もあわせて見ると、英語で頼みごとをするときの組み立て方がよく分かります。

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「speak highly of」は、第三者の評価で相手を立てる

本話の中盤、ピーターは元FBIの投資家スローソンを装い、ニールとともに現れたダンハムと会います。ダンハムはまず、ニック・ハルデンを名乗るニールがスローソンの腕を高く買っていることを持ち出します。

Dunham: Well, Nick here speaks very highly of your ability to get information.
(いや、ここにいるニックが、あなたの情報を集める腕をとても高く買っているんですよ。)
Peter: People can’t keep secrets from me. The FBI has unparalleled reach.
(人は私に隠し事ができない。FBIの手は比類なく遠くまで届く。)

White Collar Season4 Episode9 (Gloves Off)

speak highly of ~ は「〜を高く評価して話す・褒める」という決まった言い方で、very を加えると評価の高さが強まります。自分の意見として褒めるのではなく、「ほかの人がそう言っている」と第三者の評価を持ち出すので、押しつけがましくならずに相手を立てられます。ピーターはその評価を否定せず、隠し事はできないと言い切る言葉で受け止めています。

後半、今度はピーターが同じ表現を使う側に回ります。サムを訪ねたピーターの第一声は、次のとおりです。

Peter: Sam, you’re a tough man to find. Your former colleagues speak very highly of you.
(サム、あなたはなかなか見つからない人だ。かつての同僚たちは、あなたをとても高く評価していた。)
Sam: You investigated me?
(私を調べたのか?)

White Collar Season4 Episode9 (Gloves Off)

a tough man to find は「見つけるのが大変な人」で、形容詞の後ろに to find を置き、どういう点で大変なのかを示す形です。続く speak highly of で、会う前に元同僚から話を聞いていたことが伝わり、サムはすぐに「調べたのか」と問い返しています。持ち上げる前置きには、こちらの下調べを明かす働きもあると読み取れます。

「has to come from you」と「from one ~ to another」

ピーターの頼みは、三人で協力する案を、サムの口からニールに伝えてほしいというものでした。なぜ自分で言わないのかと聞かれ、ピーターは理由を説明します。

Sam: Why don’t you suggest it?
(なぜ自分で提案しない?)
Peter: I have. The idea has to come from you.
(した。この考えは、あなたから出たものでないといけないんだ。)
Sam: Oh? And why is that?
(ほう?それはなぜだ?)
Peter: You know the Agent / C.I. relationship. He doesn’t get that I’m trying to protect him.
(捜査官と協力者の関係は分かるだろう。俺が守ろうとしていることを、あいつは分かっていない。)

White Collar Season4 Episode9 (Gloves Off)

Why don’t you ~? は「〜したらどうか」と提案する形で、ここでは「なぜ自分で言わないのか」という問いの響きも帯びています。I have. は I have suggested it. の後半を省いた現在完了で、「もう提案した」という意味です。has to come from you は、内容よりも「誰の口から出るか」が大事だと伝える言い方です。C.I. は情報提供者を指す略語として使われます。

それでも考えさせてほしいと迷うサムに、ピーターはもう一度頼みます。

Sam: I got to think this through. It’s not what I was planning.
(よく考えさせてくれ。予定していたことじゃない。)
Peter: I’m asking you, from one law-enforcement official to another.
(頼んでいるんだ。法執行に携わる者同士として。)

White Collar Season4 Episode9 (Gloves Off)

think ~ through は「〜を最後まで考え抜く」です。from one ~ to another は「同じ〜の立場にある者として」という意味で、from one parent to another のように職業や立場の名詞を入れて使います。この形で自分と相手を同じ側に置くことで、命令ではなく対等な頼みとして伝えているのが分かります。

まとめ|持ち上げる前置きと、同じ立場からの頼み

第三者の評価で相手を立てる speak highly of、誰が言い出すかを重く見る has to come from you、立場をそろえる from one ~ to another を見てきました。頼みの中身より先に、相手との位置関係を整える言い回しです。

次回も『ホワイトカラー』の会話から、駆け引きの英語を見ていきましょう。

この回のフレーズ記事やほかのコラムも、場面ごとの英語を知る手がかりになります。

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