「That’s never stopped you before.」に見る、無茶な提案を切り出す前振りとそれを茶化す返し方|『ホワイトカラー』S01E02で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「That's never stopped you before.」に見る、無茶な提案を切り出す前振りとそれを茶化す返し方|『ホワイトカラー』S01E02で学ぶ英会話

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今回扱うのは、『ホワイトカラー』シーズン1 第2話に登場する、突拍子もない提案を切り出す前に相手の反応を先回りして予告し、茶化されながら返される一連のやり取りです。潜入捜査のための奇抜な作戦を思いついたニールが、相棒のピーターに、呆れられるとわかっていながら提案を切り出す場面が描かれています。

前振りと茶化しの往復が、どんな組み立てでできているのか、順番に見ていきます。

目次

突拍子もない話を切り出す前に、相手の反応を先取りして予告する言い方

容疑者に接触するための奇抜な作戦を思いついたニールに、ピーターが「聞かせてもらおうか」と話を促します。聞いた相手が呆れるだろうとわかっている提案を切り出す前に、ニールは一言添えます。

Neal: You’re going to think I’m crazy.
(僕のこと、おかしいって思うだろうね。)
Peter: That’s never stopped you before.
(今までだって、それでお前が止まったことはない。)

White Collar Season1 Episode2 (Threads)

You’re going to think (that) 主語+動詞 は、「相手はこう思うだろう」と相手の反応をあらかじめ言葉にしておく言い方です。突飛な話をする前にこの一言を挟むことで、聞き手の反応を先取りし、身構えさせておくクッションの役割を果たします。いきなり本題に入るより、相手の心の準備を促す分、その後の話がやや受け入れられやすくなる効果もあります。

この言い回しは、突飛な提案に限らず、「言いにくいけど言っておく」場面全般で使えます。例えば You’re going to think this is a bad idea, but…(悪いアイデアだと思うだろうけど…)のように、思う内容を差し替えれば別の文脈にも応用できる型です。

これに対しピーターは That’s never stopped you before. と返します。stop 人 from doing の「〜が…するのを止める」という構文から from doing を省いた形で、「それがこれまでお前を止めたことはない」、つまり「これまでもそうだったのに、今さら気にする話か」と茶化す返しです。

相手が自分の癖を自覚した上で予告してきたことを逆手に取り、「わかっているならなおさら今回も同じだろう」とからかいに変える受け答えが見どころです。単に「またか」と流すのではなく、これまでの実績を根拠に茶化す分、二人の付き合いの長さと信頼関係も同時に感じさせる一言になっています。

予告どおりの結末へ、茶化しながら着地させる言い方

ニールが明かした作戦は、容疑者をおびき出すためのパーティー開催でした。突飛な話を聞いたピーターは、理由を茶化して尋ねます。

Peter: Is it your birthday?
(今日、お前の誕生日か?)
Neal: No.
(いや。)
Peter: Then you’re crazy.
(じゃあ、お前はおかしい。)

White Collar Season1 Episode2 (Threads)

Is it your birthday? は「今日はお前の誕生日か」と、普段と違う行動の理由を茶化して尋ねる言い方です。誕生日のような特別な口実があるなら大目に見る、というニュアンスを含んだ問いかけでもあります。日常会話でも、相手がいつもと違う振る舞いをしたときに Is it your birthday? と軽く尋ねれば、「何か特別な日でもあるのか」とからかい混じりに探りを入れられます。相手の変化に気づいたことを伝えつつ、詰問にならない軽さを保てる問いかけです。

誕生日でもないとわかると、ピーターは Then you’re crazy. と結論づけます。then は「それなら」と、特別な理由が一つ確かめられた上で話を先へ進める接続の働きをしており、冒頭の予告どおり「crazy」という同じ結論へ戻る組み立てです。この then + 結論 の形は、確かめた事実をもとに一つの結論を言い切る場面全般で応用が利きます。

前振りで立てた予告を、遠回りしてから律儀に回収するこの呼吸は、単に「変わっている」と言うよりも、二人のやり取りに一貫したリズムを与えています。予告と着地がひと続きの会話として機能している点が、この掛け合いの面白さと言え、軽口の応酬にも構成があることが伝わってきます。

まとめ|前振りと茶化しの往復に見る、軽口の型

相手の反応を先取りする前振りと、これまでの実績を引き合いに茶化す返し、そして遠回りの末に予告どおりへ着地する掛け合いを見てきました。相手の反応を先読みして言葉を添える型は、日常の軽いやり取りにも応用が利きます。

次回も『ホワイトカラー』の会話とともに、こうした表現の型を見ていきましょう。

このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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