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『ホワイトカラー』シーズン6 第4話では、モジーの妻エヴァが別の男性との再婚を望んでいることをきっかけに、「人は変われるのか」という問いが何度も持ち上がります。変わったと信じる側と、変わらないと主張する側の英語には、時制や仮定の形がはっきり表れます。
人は変われるとする言い分、変わらないと言い切る返し、そして五年という時間の重みを、順番に見ていきます。
「Eva is different now」と、仮定で信念を語る言い方
エヴァの婚約者で慈善団体の代表を務めるジャックに、モジーとニールが面会し、エヴァが団体の資金目当てで近づいているのではないかという懸念を伝えます。ジャックの答えはこうです。
Jack: Yes, I know about her past, and you’re wrong. Eva is different now.
(ああ、彼女の過去は知っている。君たちは間違っているよ。エヴァは今は違うんだ。)White Collar Season6 Episode4 (All is Fair)
different now の now が要です。過去を認めたうえで「今は違う」と時点を区切り、変化をはっきり示しています。続いて、一度詐欺師なら一生詐欺師だという趣旨の反論を受けると、ジャックはこう返します。
Jack: Well, if I didn’t think people could change, I couldn’t do this work.
(人は変われると思っていなかったら、この仕事はできないさ。)White Collar Season6 Episode4 (All is Fair)
if I didn’t think ~, I couldn’t ~ は、現在の事実とは逆の仮定を過去形で表す仮定法過去です。実際には「人は変われると思っている」からこそ今の仕事をしている、という信念を、裏返しの仮定で語っています。
「you knew her」と「We are who we are」の言い合い
面会のあと、ニールとモジーの会話で、同じ問いがもう一度ぶつかります。
Neal: You’re thinking with your heart instead of your head.
(頭じゃなくて、心で考えてるよ。)
Mozzie: I’m not. I know Eva.
(そんなことはない。私はエヴァを知っている。)
Neal: No, you knew her, Moz. That was five years ago.
(いや、知ってたんだよ、モズ。それは五年前の話だ。)
Mozzie: Oh, people don’t change. Look at you. You went to prison. You got out and went right back to the same game. We are who we are.
(人は変わらないのだ。君を見たまえ。刑務所に入り、出てきたら、すぐに同じ稼業に戻った。我々は、ありのままの我々でしかない。)White Collar Season6 Episode4 (All is Fair)
A instead of B は「BではなくAで」と、判断の偏りを指摘するときに使われます。ニールの返しでは、モジーの I know を knew と過去形に変えるだけで、「知っていたのは昔の彼女だ」という反論になっています。
モジーの people don’t change は、現在形で一般論を言い切っています。We are who we are. の who は「〜である人」を表し、「我々は今ある自分そのものだ」と、変わらなさを一文に凝縮しています。
五年前との比較で、自分の変化を口にする
本話の終盤、モジーを罠にかける計画がうまくいかなかったエヴァが、五年前ならこの計画は成功したはずだと口にすると、モジーはこう返します。
Mozzie: Five years ago there would be no Neal, no Suit for that matter. By myself, I would have walked right into your trap.
(五年前なら、ニールもいなかったし、スーツもいなかった。私一人なら、君の罠にまっすぐはまっていただろう。)
Eva: You’re not working alone. I didn’t see that coming.
(一人じゃないのね。それは予想できなかったわ。)
Mozzie: Yeah, five years ago, I wouldn’t either.
(ああ、五年前なら、私も予想しなかっただろう。)White Collar Season6 Episode4 (All is Fair)
would have walked は、過去の事実と逆の想像を表す仮定法過去完了で、「(もし一人だったら)はまっていただろう」という意味です。I wouldn’t either は、相手の否定の言葉を受けて「自分も〜しなかっただろう」と同意する省略形です。人は変わらないと断じていたモジー自身の周りが、五年で変わっていたことが、この返しから読み取れます。
まとめ|時制と仮定で語る「変わる」と「変わらない」
now で今を区切る言い方、仮定法で信念を語る形、knew で過去に押し戻す反論、現在形の一般論を見てきました。時制や仮定の形ひとつで、変化の見え方が入れ替わることが分かります。
『ホワイトカラー』の言い合いを観ながら、時制の選び方にも耳を傾けてみましょう。
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