「mix business with pleasure」の意味と使い方|『ホワイトカラー』S02E13で学ぶ英会話

「mix business with pleasure」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

友人からの誘いに乗ったつもりが、実は相手の別の目的に利用されていたと分かっても、案外気にせず楽しんでしまう、そんな懐の深さを持つ人が身近にいないでしょうか。

そんな場面にぴったりの「mix business with pleasure」を、『ホワイトカラー』シーズン2第13話の序盤、ニールからの夕食の誘いの裏事情を知ったピーターに対し、妻のエリザベスが軽やかに切り返す場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「mix business with pleasure」の意味とニュアンス

mix business with pleasure
意味:仕事とプライベートを一緒にする、公私を混同する

「mix business with pleasure」は、本来分けておくべき「business(仕事)」と「pleasure(楽しみ・私的な時間)」を一緒にすることを表す表現です。一般的には「don’t mix business with pleasure(仕事と私事は分けるべきだ)」という戒めの形で使われることが多いのですが、この言い回し自体は中立的で、場面によっては前向きな意味合いで使われることもあります。

取引先との会食や、同僚との私的な交流など、仕事とプライベートの境界が曖昧になる場面を話題にするときに使われる表現で、否定的な忠告としても、あえて肯定する軽い調子としても機能する、意外と幅の広い言い回しです。mix という動詞が「本来別々のものを混ぜ合わせる」という物理的なイメージを持っているため、公私を分ける境界線そのものをやわらかく溶かしていくような響きが自然と伝わってきます。

【ここがポイント!】

  • 「mix business with pleasure」の核は、本来分けるべき仕事と私事をあえて一緒にする発想
  • 戒めとしても、あえて肯定する軽い調子としても使える、両面性のある表現
  • don’t を前に置くか置かないかで、忠告にも軽い開き直りにもなるのが使い分けのコツ

『ホワイトカラー』S02E13のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

エリザベスはニールから夕食に誘われたことをピーターに伝えますが、ピーターはすぐにその裏の狙いを明かします。妻を容疑者尋問の口実に使われていると知らされても、エリザベスは動じることなく軽やかに切り返す場面に注目です。

Elizabeth: Neal just invited us to dinner.
(ニールが夕食に招待してくれたの。)

Peter: Yeah. He’s using you so I can interrogate a suspect.
(ああ。でも実際は、俺が容疑者を尋問できるように君を利用してるだけだよ。)

Elizabeth: Well, what’s wrong with mixing a little business with pleasure? Plus, you owe me dinner.
(あら、少しくらい仕事と楽しみを一緒にしたって、何が悪いの? それに、あなたは私に夕食を借りてるでしょ。)

Peter: Uh, lunch. That was a rain check for lunch.
(いや、ランチだよ。あれはランチの埋め合わせの約束だっただろ。)

Elizabeth: And you’re paying me with dinner.
(だから夕食で払ってもらうのよ。)

White Collar Season2 Episode13 (Countermeasures)

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シーン解説と心理考察

ピーターが仕事上の懸念を正直に打ち明けても、エリザベスは深刻に受け止めず、「少しくらい仕事と楽しみを一緒にしたって、何が悪いの?」とあっさり切り返します。夫の抱える事情を承知のうえで、それを楽しみに変えてしまう軽やかさが、このやり取りの温度を決めています。

ピーターが「ランチの埋め合わせだった」と訂正を試みても、エリザベスは「だから夕食で払ってもらうのよ」と押し切り、話題を貸し借りの精算にずらしてしまいます。この短い応酬には、ピーターとエリザベスの夫婦関係の力学がよく表れています。深刻な話をユーモアに変えて受け流す役回りをエリザベスが担うことで、ニールの計画に巻き込まれることも含めて楽しんでしまう余裕がにじみ出ています。ピーターが訂正を挟むたびにエリザベスがさらりと押し返す、この小さな攻防の繰り返しが会話の温度を軽やかに保っています。ランチとディナーという些細な言葉尻の応酬に付き合いながらも、最終的には妻の主張に押し切られるピーターの姿も、この夫婦らしい距離感を物語っています。

『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ

2つの器に入った「business(仕事)」と「pleasure(楽しみ)」を、あえて1つの器に混ぜ合わせるイメージを思い浮かべてみましょう。本来は分けておくべきものを一緒にするという発想から、「公私混同」に近いニュアンスが生まれます。

劇中のエリザベスのように、深刻に捉えず「混ぜたっていいじゃない」と前向きに使う場面もセットで覚えておくと、表現の幅が広がります。禁止の忠告にも、軽い開き直りにも変身する、この振れ幅の広さこそがこの表現の面白さです。器を分けたままにするか、あえて1つにまとめてしまうか、その選択そのものが会話の中でどちらの立場を取っているかを表す合図にもなります。

例文で覚える「mix business with pleasure」

戒めとしても、軽い開き直りとしても使える「mix business with pleasure」を、3つの例文で確認していきましょう。

I try not to mix business with pleasure when I’m working with friends.
(友人と仕事をするときは、仕事と私事を混同しないようにしているんだ。)
仕事上の一線を保つ姿勢を語る場面です。最も基本的な、戒めとしての使い方です。

They decided to mix business with pleasure and turned the meeting into a dinner date.
(二人は仕事と楽しみを一緒にすることにして、会議を夕食デートに変えてしまった。)
仕事関係の相手と親しくなっていく場面です。境界が緩やかに溶けていく様子を表せます。

A: Is it okay to mix business with pleasure at a company dinner?
B: As long as it stays professional, I don’t see a problem.
(A:会社の食事会で、仕事と楽しみを一緒にしてもいいのかな?)
(B:節度さえ保てれば、問題ないと思うよ。)
社内イベントでの距離感を話し合うカジュアルな会話です。

あわせて覚えたい関連表現

keep business and pleasure separate
(仕事と私事を分けておく)
「mix business with pleasure」の対義的な表現です。今回のフレーズが境界を緩めるイメージなのに対し、こちらは公私をきっちり分ける姿勢を表します。

wear two hats
(二足のわらじを履く)
1人が2つの役割を同時にこなすことを表す表現です。「仕事と楽しみを混ぜる」というより「役割の兼務」に焦点がある点で、今回のフレーズとは視点が異なります。

kill two birds with one stone
(一石二鳥)
1つの行動で2つの目的を同時に達成することを表す表現です。今回のフレーズが状況の質(公私混同)を語るのに対し、こちらは効率の良さを語るニュアンスが強く出ます。

Note|仕事と楽しみは分けるべき、という発想はどこから来るのか

「仕事と私事は分けるべきだ」という考え方は、ビジネスの現場でよく耳にする定番の教訓です。ただ、なぜこの2つがわざわざセットで語られ、戒めの対象になるのかを考えてみると、そこには利害関係が絡む場での判断が曇ることへの警戒があるように見えます。

取引先や同僚との個人的な親しさが深まりすぎると、仕事上の公正な判断が難しくなる、という懸念は多くの職場文化に共通するものです。会食や接待といった場が「ビジネスの延長」として制度化されている一方で、そこに私情が入り込みすぎることへの警戒が、こうした戒めの言葉を生んできたとも考えられます。一方で、ドラマの中のエリザベスのように、仕事上の事情を承知のうえであえて私的な楽しみに変えてしまう発想は、堅苦しいビジネスマナーへの軽やかな抵抗のようにも見えます(文化的背景の詳細は外部確認未実施)。「分けるべきだ」という一般論と、「少しくらい混ぜてもいいじゃない」という現場の柔らかさ、この2つの立場のあいだで揺れ動くのが、このフレーズが持つ面白さだと言えます。

エリザベスの切り返しは、まさにこの柔らかい立場を体現したものでした。戒めの表現として使われることが多いフレーズだからこそ、あえてそれをひっくり返して肯定する言い方には、独特のユーモアが宿ります。同じ一言でも、話す立場や場の空気次第で忠告にも軽口にもなるという振れ幅の広さが、このフレーズを覚えておく価値を高めていると言えます。

まとめ|公私を混ぜることへの、2つの向き合い方

「mix business with pleasure」は、本来分けておくべき仕事とプライベートを一緒にすることを表す表現です。戒めとしても、あえて肯定する軽い調子としても使える、両面性のある言い回しだと言えます。

取引先との会食や同僚との交流など、公私の境界が曖昧になる場面に出会ったとき、忠告としても、軽い開き直りとしても、この一言が自然に使えます。堅苦しくなりがちな公私の線引きの話題に、ふっと軽さを添えられる便利さも見逃せません。

夫の抱える事情を承知のうえで楽しみに変えてしまうエリザベスの余裕には、深刻になりすぎない夫婦関係の心地よさが表れているとも読み取れます。仕事と私事の線引きに悩んだときの一言として、会話のレパートリーに加えてみてください。

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