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何かに苦戦している相手に向かって、深く考えずにとっさに「大丈夫、できるって」と声をかけたことは誰にでもあるはずです。難しく考えず、短い一言で相手の背中を押すだけで、場の空気が変わることもあります。長々と励ましの言葉を並べる必要はなく、たった数語の相槌でも十分に伝わるところが、この手のフレーズの便利さでもあります。
そんな場面にぴったりの「you got it」を、『ホワイトカラー』シーズン4第14話の前半、目当てのものをうまく開けられずに手こずる相棒に、覆面をした強盗の一人が短く力強くかける声かけから、一緒に見ていきましょう。
「you got it」の意味とニュアンス
you got it
意味:できるよ、その調子、任せろ
you got it は文字どおりには「お前はそれを手に入れた」という意味ですが、口語では相手が何かをやり遂げようとしている場面で「その調子でいける」「君ならできる」と後押しする声かけとしてよく使われます。got は get の過去形で「すでに手に入れた」という完了のニュアンスを持つため、まだ成功していない相手に対して「もう手にしているようなものだ」と背中を押す効果が生まれます。
また別の場面では、頼まれごとに対して「了解」「任せて」という即答の相槌としても使われる幅広い表現です。誰かを励ますときも、依頼に応じるときも使える、汎用性の高いカジュアルなフレーズだといえます。
【ここがポイント!】
- 「you got it」の核は、相手にすでに成功が握られているという後押しのイメージ
- 苦戦している相手を励ますときにも、依頼への即答にも使える万能フレーズ
- You got it! と単独で使うと、短くテンポの良い声かけになる
『ホワイトカラー』S04E14のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
香水ブランドの発表イベント会場が、覆面をした2人組の強盗に襲われる緊迫した場面です。客たちを牽制した一人が、相棒が目当てのものをうまく開けられずに困っている様子を見て、短く力強い言葉をかけます。
Oz: No heroes today, folks.
(今日はヒーロー気取りはなしだ、みんな。)Penny: Babe, I can’t get it. Oh, God.
(ねえ、これ開けられない。ああ、もう。)Oz: Yeah, you got it babe. You got it. Just hit it.
(大丈夫、お前ならできる。できるって。叩けばいいんだ。)Penny: She’s gonna be upset if she doesn’t get that perfume.
(あの香水が手に入らなかったら、彼女がっかりするでしょうね。)White Collar Season4 Episode14 (Shoot the Moon)
シーン解説と心理考察
覆面姿の2人組による強盗の最中、まず「今日はヒーロー気取りはなしだ」と客たち全員を牽制した一人は、相棒が目当てのものを開けられずに困っている様子にすぐ気づきます。「大丈夫、お前ならできる。叩けばいい」という短く力強い後押しには、緊迫した犯行現場でも息の合った2人組であることがよく表れています。焦りを見せず、まずは相棒を安心させることから入るこの余裕こそが、2人がただの行き当たりばったりの犯行を働いているのではないことをうかがわせます。
このやり取りに続けて、2人は誰かが香水を手に入れられずがっかりするだろうと軽口を叩き合います。犯罪行為の最中でありながらどこか余裕を見せる態度が、この2人組の人物像を印象づける伏線にもなっている場面です。緊張感の高い場面のはずが、どこか軽妙なやり取りとして描かれている点も、この2人組らしいカラーを際立たせています。
『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ
you got it は、相手の手の中にすでに「答え」や「成功」が握られているイメージを思い浮かべると覚えやすくなります。got は get の過去形で「すでに手に入れた」という完了のニュアンスを持つため、「まだできていない」相手に対して「もう手にしているようなものだよ」と背中を押す効果があります。
劇中では、目当てのものを開けようと苦戦する相棒に「お前ならできる、叩けばいい」と力強く声をかける場面で使われていました。緊迫した状況での即興的な励ましとして、この短さとテンポの良さごと覚えておくと、日常のさまざまな場面でとっさに口をついて出てくるはずです。
例文で覚える「you got it」
重い荷物を運ぶ場面から、上司への即答まで、you got it を、3つの例文で確認していきましょう。
Come on, you got it! Just a little more push.
(ほら、できるよ! あと少し押すだけ。)
重い荷物を運ぶ相手やスポーツで頑張る相手を励ます日常会話の場面です。Come on と組み合わせることで、勢いよく背中を押す一言になります。
“Can you finish this by Friday?” “You got it.”
(「これ、金曜までに終わらせられる?」「任せてください。」)
上司からの依頼に自信を持って応じるビジネスの場面です。短く即答することで、頼りがいのある印象を与えられます。
A: Can you carry these boxes upstairs?
B: You got it. I’ll take care of it.
(A: この箱、上の階まで運んでもらえる?)
(B: 了解、任せて。)
頼まれごとに即答で応じるカジュアルな会話です。You got it. の後に一言添えることで、引き受ける意志がより明確に伝わります。
あわせて覚えたい関連表現
I got it
(了解、任せて)
主語が I になり、自分自身が「引き受けた」ことを伝える表現です。you got it は相手への声かけ、I got it は自分の意思表示という違いがあります。
gotcha
(了解)
you got it よりもさらにくだけた相槌で、短い返事として使われることが多い表現です。励ましのニュアンスは弱まります。
you can do it
(君ならできる)
you got it よりも直接的で分かりやすい応援表現です。you got it はより口語的でスラング寄りの響きを持ちます。
Note|”you got it” が持つ2つの意味(了解/応援)の使い分け
you got it という表現には、大きく分けて2つの使い方があります。ひとつは劇中のように、苦戦している相手を「その調子でできる」と励ますとき。もうひとつは、頼まれごとに対して「了解」「任せて」と即答するときです。
この2つの意味は、実は文脈によって自然に切り替わります。相手が何かに取り組んでいる最中に you got it と言えば励ましになり、相手から何かを頼まれた直後に you got it と返せば快諾の返事になります。共通しているのは、どちらの場合も「すでに成功や答えが手の中にある」という完了形のニュアンスが、相手への信頼や自信を伝える働きをしているという点です。
劇中の場面では、相棒が目当てのものを開けようと苦戦している最中に you got it が使われており、明確に励ましの意味で機能していました。もし同じ場面で誰かから何かを頼まれた直後に you got it と返していれば、今度は快諾の意味に変わっていたはずです。同じ3語のフレーズでも、置かれる状況によって役割が変わる。この柔軟さこそが、you got it が英語の日常会話で頻繁に使われる理由のひとつだといえます。
短いフレーズだからこそ、状況に応じた使い分けを意識しておくと、とっさの場面でも自然に使いこなせるようになります。声のトーンや表情を添えるだけで、同じ3語がまったく違う役割を果たすというのも、英語の口語表現ならではの面白さだといえます。
まとめ|相手の手にすでにある答えを言葉にする
you got it は、相手が何かをやり遂げようとしている場面での後押しにも、頼まれごとへの即答にも使える便利な表現です。got が持つ「すでに手に入れた」という完了のニュアンスを覚えておけば、短い一言で相手に信頼を伝えられる場面がぐっと増えます。
苦戦している相手を励ますときも、頼まれごとに自信を持って応じるときも、この一言があれば気負わずに伝えられます。
犯行の最中でも相棒への声かけを忘れなかった強盗2人組のやり取りには、短い一言が相手の動きを引き出す働きがよく表れています。深刻な場面でも軽やかさを失わない、そんな会話のリズムが印象に残る一言でもあります。短くテンポの良いフレーズとして、覚えておいて損はありません。


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