「bury the hatchet」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S06E09で学ぶ英会話

「bury the hatchet」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

さんざん揉めた相手と、最後にはグラスを片手に笑い合って仲直りする——そんな場面が、ドラマの終盤には時々あります。

争いをやめて和解する「bury the hatchet」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン6第9話、長く続いた駐車場争いがようやく決着し、全員でレストランに集まって乾杯するシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「bury the hatchet」の意味とニュアンス

bury the hatchet
意味:和解する/矛を収める/いがみ合いをやめる

直訳は「斧を埋める」です。手にしていた武器(hatchet=手斧)を地面に埋めてしまえば、もう戦う道具はない——そのイメージから、「対立していた者どうしが過去のいさかいを水に流し、和解する」という意味で使われます。

単に「仲直りする」というだけでなく、敵対関係そのものを終わらせる、というニュアンスを持つのが特徴です。乾杯や握手など、何らかの和解の所作とともに使われることが多く、let’s bury the hatchet (もう仲直りしよう)のように、自分から歩み寄りを切り出す形でもよく登場します。長く続いた対立にきっぱり区切りをつける、という前向きな響きのある表現です。

【ここがポイント!】

  • 核は「武器(斧)を地面に埋めて、もう戦わない」という映像
  • 単なる仲直りではなく、敵対関係そのものを終わらせる一言
  • 乾杯や握手など、和解の所作とともに使われることが多い表現

『ビッグバン★セオリー』S06E09のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

駐車スペースをめぐる長い争いがようやく決着し、男性陣も女性陣もそろってレストランに集まります。さんざん意地を張り合った末に、ハワードが乾杯の音頭をとって、わだかまりに区切りをつけます。

Howard: I’d like to propose a toast, to burying the hatchet.
(乾杯を提案したい。仲直りに)

Sheldon: To burying the hatchet.
(仲直りに)

Amy: In some weird way, I kind of feel like it brought us closer.
(変な言い方だけど、これでかえって距離が縮まった気がするわ)

The Big Bang Theory Season6 Episode9(The Parking Spot Escalation)

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シーン解説と心理考察

直前まで意地を張り合っていた面々が、ひとつのテーブルを囲んで乾杯する——その構図に、bury the hatchet という「争いの道具を地面に埋める」比喩がぴたりと重なる場面です。乾杯という所作が、言葉どおり和解の区切りとして機能しています。

ハワードが音頭をとり、あの理屈っぽいシェルドンまで素直に応じるところに、騒動がようやく収まった安堵がにじみます。さらにエイミーが「かえって距離が縮まった気がする」と振り返り、ひと騒動が一周回って絆を強めたことを示します。和解の温かさをコメディらしく描きつつ、顔を負傷したペニーだけが釈然としない、という落ちまで添えられているのが見どころと言えます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

争っていた二人が、それぞれ手にした斧を地面に掘った穴へ一緒に埋め、上から土をかぶせる場面を思い浮かべてください。武器を土の中に「埋めて(bury)」しまえば、もう戦う道具はありません——この「武器を埋める=争いをやめる」という映像が bury the hatchet の核心です。

劇中では、長い駐車場戦争の末に全員で乾杯し、まさに斧を埋めて手打ちにしています。「乾杯のグラス=和解の合図」と劇中シーンを結びつけておくと、仲直りを切り出したい場面でするりと出てきます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「bury the hatchet」

長く対立していた相手と和解する、という場面で使える表現です。フォーマル度を変えながら3つの使い方を見ていきましょう。

After years of rivalry, the two companies finally buried the hatchet.
(長年の競争の末、二社はついに和解した)
ビジネスで、長期の対立が解消する場面です。組織どうしが敵対関係に区切りをつける、という使い方になります。

Come on, it’s the holidays—let’s bury the hatchet and enjoy dinner.
(もう、せっかくの祝日だろ。仲直りして食事を楽しもうよ)
家族や友人に、仲直りを促す場面です。劇中の和解ムードに近い、温かい使い方になります。

A: I know we’ve said some harsh things to each other.
B: Yeah… maybe it’s time we buried the hatchet.
(A:お互い、ずいぶんきついことを言い合ったよね)
(B:ああ…そろそろ仲直りしてもいい頃かもね)
気まずくなった相手に、自分から歩み寄る場面です。会話の中で、わだかまりを終わらせようと切り出す流れが伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

make peace (with)
((〜と)和解する/仲直りする)
最も一般的で中立な言い方です。bury the hatchet は「過去の争いを完全に水に流す」という比喩的な色合いと、和解の儀式的なニュアンスが加わります。

let bygones be bygones
(過ぎたことは過ぎたことにする/水に流す)
「過去を蒸し返さない」点に焦点があります。bury the hatchet は「敵対関係そのものを終わらせる」点に重きがあり、より積極的な和解を表します。

patch things up
(関係を修復する/よりを戻す)
壊れた関係を「繕う」イメージで、友人や恋人など個人的な関係の修復に使いやすい表現です。bury the hatchet は対立の終結に重点があります。

Note|ネイティブアメリカンの和平儀礼に由来する表現

ハワードが乾杯の音頭に選んだ bury the hatchet は、ただの比喩ではなく、実際の「武器を埋める」行為に由来するとされます。

この表現は、北米先住民の部族が和平を結ぶ際に、武器(手斧=トマホーク)を文字どおり地中に埋めた儀礼に由来すると言われています。戦いの道具を地面に埋めることで、「もう争わない」という意志を目に見える形で示したわけです。この慣習が、17〜18世紀の入植者たちの記録を通じて英語圏に伝わり、やがて「斧を埋める=戦いを終える・和解する」という比喩として定着していったとされます。具体的な道具を地面に埋めるという行為が言葉に残っているため、bury the hatchet には今も「対立にはっきり区切りをつける」という儀式的な重みがあります。劇中で全員が乾杯とともにこの言葉を口にするのも、まさに和解の所作と言葉が一体になった使い方です。

由来を知ると、この表現が単なる「仲直り」より一段深い、けじめの感覚を帯びていることが見えてきます。

斧を埋める儀式のイメージごと、覚えておきたい一言です。

まとめ|駐車場戦争の手打ちから学ぶこと

bury the hatchet は、武器を地面に埋めて和平を結んだ儀礼に由来する、「和解する・矛を収める」という表現です。単なる仲直りではなく、長く続いた敵対関係そのものに区切りをつける、という重みのあるニュアンスを伝えられます。

let’s bury the hatchet と切り出せば、自分から歩み寄る前向きな一言にもなります。乾杯や握手といった和解の所作とあわせて、表現の引き出しに加えてみてください。

さんざん揉めた末に全員でグラスを掲げる——その光景に、和解という言葉の温度がそのまま重なる場面でした。

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