海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は、絶体絶命の暗闇の中で語られる、胸を打つほどに純粋で切ない告白シーンから、日常でも愛される英語フレーズをご紹介しますね。
一緒に楽しく学んでいきましょう。
実際にそのシーンを見てみよう!
連続誘拐犯によって車ごと土中に生き埋めにされたブレナンとホッジンズ。
足に重傷を負い、車内の酸素も残り少なくなる中、ホッジンズが死を覚悟し、ブレナンに対してアンジェラへの秘めた想いを吐露する切ないシーンです。
Brennan: You’re burning too much oxygen.
(酸素を使いすぎてるわ。)Brennan: It’s best if you don’t talk right now.
(今は話さない方がいいわ。)Hodgins: I’m nuts about Angela. Over the moon. Stupid in love with her.
(俺はアンジェラに夢中なんだ。天にも昇る心地で。バカみたいに彼女を愛してる。)
BONES Season2 Episode9 (Aliens in a Spaceship)
シーン解説と心理考察
酸素を節約するために「今は話すな」と論理的かつ冷静に指示するブレナンに対し、ホッジンズは命綱である酸素を消費してでも、アンジェラへの愛を言葉にすることを選びます。
究極の極限状態において、どこまでも合理的なブレナンと、理屈を捨てて「バカみたいに恋してる」と純粋な感情を吐露するホッジンズ。
二人の科学者の鮮やかな対比が、彼の告白の切実さと人間としての温かみをより一層際立たせる、涙なしには見られない屈指の名場面ですね。
フレーズの意味とニュアンス
nuts about
意味:〜に夢中である、〜に首ったけである、〜が大好きである
nutsは本来「木の実(ナッツ)」を意味しますが、スラングでは「頭がおかしい」「狂気じみた」という意味になります。
そこから派生して、about(〜について)を伴うことで「(頭がおかしくなるくらい)誰かや何かに夢中になっている」状態を表します。
crazy aboutとほぼ同じ意味ですが、より口語的で少しおどけた親しみやすさがありますよ。
【ここがポイント!】
ネイティブがこのフレーズを使う時、頭の中には「理性を失って心がポンポンと弾んでいる」ようなコアイメージがあります。
真面目で論理的なホッジンズが、柄にもなく「バカみたいに恋してる」と重ねて言っている通り、計算や理屈を通り越して純粋に惹きつけられている、抑えきれない愛情や熱意がストレートに伝わる人間味あふれる表現です。
実際に使ってみよう!
I know he has a lot of flaws, but I’m still nuts about him.
(彼には欠点もたくさんあるって分かってるけど、それでも彼に夢中なの。)
[解説] 恋愛において、理屈ではなく感情で強く惹かれていることを伝えるロマンチックな表現です。
She’s completely nuts about vintage coffee grinders lately.
(彼女、最近ヴィンテージのコーヒーミルにすっかり夢中なのよ。)
[解説] 大人のマニアックな趣味や、何かに時間を忘れて熱中している様子を微笑ましく語る際にもぴったりです。
To be honest, I’m not really nuts about the idea of changing the plan now.
(正直なところ、今になって計画を変更するという案にはあまり乗り気ではありません。)
[解説] 否定形(not nuts about)にすることで、「〜があまり好きではない」「〜に乗り気ではない」という角の立たないマイルドな意見の表明として、ビジネスの場でもスマートに使うことができますよ。
『BONES』流・覚え方のコツ
死を目前にした暗闇の車内で、大切な酸素を消費してでも「アンジェラへの愛」を口に出さずにはいられなかったホッジンズの切実な横顔を思い出してみてください。
徹底的な理系男子である彼が、素直な少年のように心を弾ませる映像と、「I’m nuts about Angela.」という言葉をリンクさせましょう。
感情の乗った生きたフレーズとして、いつまでも心に定着するはずですよ。
似た表現・関連表現
crazy about
(意味:〜に夢中である、〜に熱狂している)
nuts aboutと一番近い定番フレーズです。恋愛にも趣味にも幅広く使え、nutsよりも少しだけ一般的でストレートな表現です。
obsessed with
(意味:〜に取り憑かれている、〜で頭がいっぱいである)
ポジティブな意味での「夢中」だけでなく、少し度を超して「そればかり考えてしまう(執着している)」という、より強いニュアンスを持ちます。
fond of
(意味:〜を好んでいる、〜を大切に思っている)
nuts aboutのような熱狂的な激しさはありませんが、時間をかけて育まれた温かい愛情や、心からの好意を表す上品な大人の表現ですね。
深掘り知識:なぜ「狂気(nuts)」が「愛の言葉」になるの?
「nuts」がなぜ「夢中」という意味になったのか、不思議ですよね。
実は19世紀半ばのスラングで、人間の「頭部」のことを、その丸い形や硬さから「nut(木の実)」と呼ぶようになりました。そこから「頭のネジが外れている」というニュアンスで「nuts=狂気じみた」という形容詞に変化していったと言われています。
では、なぜそれが愛の告白に使われるのでしょうか。
それは、「恋は盲目」という言葉があるように、本当に誰かを愛する時は理性を失い、ある種の「狂気」に似た状態になるからです。
「I’m nuts about you.」は、「あなたを想うと頭がおかしくなりそうだよ」という、計算を捨てた情熱的な愛の証なんです。
言葉の背景を知ると、その奥深さに気づかされますね。
まとめ|理屈を超えた「大好き」を英語で伝えてみよう
いかがでしたか?
今回は、切ない告白シーンから、情熱的で親しみやすいフレーズ「nuts about(〜に夢中である)」を深掘りしました。
論理や理屈を大切にする科学者のホッジンズが、計算なしの愛情を言葉にした瞬間に胸が熱くなりましたね。
英語学習も、時には理屈を忘れて「I’m nuts about this drama!(このドラマ大好き!)」と純粋にのめり込む気持ちが、一番のモチベーションになりますよ。
次回のエピソードも楽しみにしていてくださいね。


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