「get into trouble」の意味と使い方|『ホワイトカラー』S01E01で学ぶ英会話

「get into trouble」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

小さな不注意やちょっとした欲張りが、気づけば大きな面倒を引き寄せてしまう。そんな瞬間が、日常にもふとした拍子に訪れるものです。誰かに警告されて初めて、自分の行動の危うさに気づくこともあります。

そんな場面にぴったりの「get into trouble」を、知能犯罪ドラマ『ホワイトカラー』シーズン1第1話、豪華な新居に浮かれるニールへ、担当捜査官ピーターが車内で言い渡す忠告の場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「get into trouble」の意味とニュアンス

get into trouble
意味:トラブルに巻き込まれる、面倒なことになる

get into troubleは、getの持つ「(ある状態に)なる」という変化の感覚に、troubleという「面倒・厄介ごと」を組み合わせた句動詞です。intoが「外から中へ入り込む」動きを表すため、問題のない状態から、面倒な状態へ一歩踏み込んでしまう変化がそのまま伝わります。

get + 人 + into troubleの形にすると「(人)をトラブルに巻き込む」という他動詞的な使い方になり、劇中のピーターのセリフもこの形です。規則違反での叱責から、危ない誘いに乗ってしまう場面まで、日常からビジネスまで幅広く使われます。相手を主語にしても、自分を主語にしても使える懐の広さも特徴です。

似た形にget out of troubleがあり、こちらは「トラブルから抜け出す」という逆方向の変化を表します。intoとout ofをセットで押さえておくと、troubleへの出入りをまとめて理解できます。

【ここがポイント!】

  • get into troubleの核は、平穏な状態から面倒な状態へ「入り込む」変化
  • get + 人 + into troubleで「(人)を巻き込む」という他動詞の形になる
  • 警告・忠告の場面で使われやすく、やや説教くさい響きも持つ表現
  • 逆方向のget out of troubleとセットで覚えると理解が定着しやすい

『ホワイトカラー』S01E01のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

FBIコンサルタントとして働く条件で安ホテル暮らしのはずだったニールが、資産家ジューンの厚意でマンハッタンを一望する豪邸の一室に住むことになります。完璧なコーヒーと豪華な部屋を目の当たりにしたピーターが、地道に働く自分との落差に苛立ちをぶつける場面です。

Neal: Look, I will find out where June buys her coffee if it’s that important.
(そんなに重要なら、ジューンがどこでコーヒーを買っているか調べておくよ。)

Peter: It’s not about the coffee.
(コーヒーの話をしているんじゃない。)

Neal: I think it is.
(その話だと思うけど。)

Peter: No, it’s not. This is what gets you into trouble. This is the start of those something-for-nothing schemes that lead to the frauds that got you locked up.
(いや、違う。こういうところがお前をトラブルに巻き込むんだ。労せずに得をしようとする企みの始まりが、結局は詐欺につながって、お前を刑務所送りにしたんだろう。)

Neal: I think it’s… some sort of Italian roast.
(これは……イタリアンローストか何かだと思うな。)

Peter: Get in the car!
(車に乗れ!)

White Collar Season1 Episode1 (Pilot)

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シーン解説と心理考察

ピーターの苛立ちの根っこには、単なる不公平感だけでなく、担当捜査官としての警告が込められています。「労せずに何かを得る」という発想こそが、ニールを詐欺と服役に導いた根本だと見抜いており、同じ道を繰り返させまいとする保護者的な意図が読み取れます。

一方のニールは、コーヒーの銘柄をとぼけてみせることで、真剣な忠告をやんわりと受け流しています。危機感の薄さといたずらっぽさが同居する態度が見どころです。Get in the car!という短い命令には、言葉を尽くしても伝わらないもどかしさが、そのまま音になって表れています。

この温度差こそが、後にニールを見張り続けることになるピーターの立場を予告しているとも言えます。忠告を真正面から受け止めない相棒を、それでも見捨てずに叱り続ける。そんな二人の距離感の原点が、このやり取りには詰まっています。

『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ

intoは「外から中へ入り込む」動きを表す前置詞です。troubleという名前の深い沼が目の前にあり、知らないうちに足を一歩踏み入れてしまう場面を想像してみましょう。まだ沼のふちに立っている状態が安全圏、片足が泥に沈み始めた瞬間がget into troubleです。

劇中でピーターは、豪華な部屋も完璧なコーヒーも「楽して得たもの」であり、その一歩一歩がニールを詐欺という沼へ導いたのだと警告します。誰かの腕を引いて一緒に沼へ引き込んでしまう絵を思い浮かべると、get you into trouble(人を巻き込む形)もあわせて記憶に残ります。

例文で覚える「get into trouble」

get into troubleは、警告や忠告の場面から、心配や懸念を伝える会話まで幅広く使える表現です。3つの例文で使い方を見ていきましょう。

If you keep skipping class, you’ll get into trouble.
(授業をサボり続けたら、面倒なことになるよ。)
未来形と組み合わせた、友人や同級生への軽い忠告で使える定番形です。このままだとまずい、という予告のニュアンスが伝わります。

I don’t want to get you into trouble, so I’ll ask the manager myself.
(君を面倒に巻き込みたくないから、マネージャーには自分で聞くよ。)
劇中と同じget someone into troubleの形で、同僚への配慮を伝える場面です。相手を巻き込みたくないという気遣いがそのまま伝わる言い方です。

A: My son got into trouble at school again.
B: What happened this time?
(A:息子がまた学校で問題を起こしたの。)
(B:今度は何があったの?)
家族についての心配や近況を語り合う会話の一例です。過去形にすることで、すでに起きた出来事として報告する形になります。

あわせて覚えたい関連表現

be in trouble
(困った状況にある、まずいことになっている)
be in troubleはすでにトラブルの中にいる「状態」を表し、get into troubleはそこへ入り込む「変化」を表します。You’re in trouble.は「もうまずい状況だ」、You’ll get into trouble.は「このままだとまずくなる」という違いです。

get into hot water
(窮地に陥る、まずい立場になる)
get into troubleとほぼ同じ意味のくだけた言い回しで、熱い湯に浸かる比喩から「叱られる・非難される状況」を指すことが多い表現です。日常会話寄りで、フォーマルな場面ではget into troubleの方が無難です。

stay out of trouble
(トラブルを避ける、問題を起こさずにいる)
方向が逆の表現で、troubleの外(out)に留まる意味です。別れ際にStay out of trouble.と言えば「問題を起こすなよ」という軽い忠告になり、into / out ofの対比とあわせて覚えると記憶に残りやすくなります。

Note|get into troubleとbe in trouble、「入り込む」と「中にいる」の違い

同じtroubleを使った表現でも、get intoとbe inでは伝わる中身が変わります。この違いを整理すると、英語の「状態」と「変化」を区別する感覚がつかみやすくなります。

be inは「ある状態の中にいる」ことを表す静的な言い方です。You’re in trouble.と言えば、すでに問題が起きてしまった、今まさにその渦中にいるという事実を伝えます。一方get intoは「その状態の中へ入り込む」という動きそのものに焦点があり、You’ll get into trouble.と言えば、まだ起きていないけれど、このままではそうなってしまうという未来への警告になります。

この区別は英語の前置詞句に広く見られる感覚で、be at homeとget home、be marriedとget marriedのように、同じ状況を「状態」として描くか「変化」として描くかで、動詞や前置詞の選び方が変わります。get intoは変化の入り口を切り取り、be inはその先の状態そのものを切り取っているというイメージです。

劇中でピーターが放ったThis is what gets you into trouble.という警告も、すでに起きた過去の失敗そのものではなく、「今この選び方を続けると、また同じ状態に入り込むぞ」という未来への警鐘として機能しています。ニールがまさにその状態にたどり着く前の、ぎりぎりの引き止めの言葉だったと言えます。

まとめ|面倒の入り口は、いつも小さな一歩から

get into trouble は、平穏な状態から面倒な状態へと足を踏み入れてしまう変化を表す表現です。get + 人 + into troubleの形にすると、「(人)を巻き込む」という他動詞の使い方になります。

豪華な部屋も完璧なコーヒーも「楽して得たもの」だと切り込んだピーターの忠告は、小さな一歩の積み重ねがやがて大きな面倒につながることを、身をもって示す場面でした。get intoとbe inの違いを押さえておけば、まだ起きていない事態への警告なのか、すでに起きた事態への言及なのかを、瞬時に聞き分けられるようになります。

うっかり誰かを巻き込んでしまいそうな場面に出会ったら、表現の幅を広げてみてください。

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