海外ドラマを使って英語表現を学ぶ「ドラマdeエイゴ」へようこそ。
『メンタリスト』シーズン1エピソード19では、亡くなった資金提供者フェリックス・ハンソンの家族をめぐる場面で、義理の母フェリシアが継娘シドニーとの向き合い方を語ります。今回はその場面で交わされる「give ourselves a second chance」と「a lot of leeway」という言い回しを起点に、許しと温情を伝える英語を読み解いていきます。
誰かの過ちにどう向き合うか、その言葉の選び方には話し手の姿勢がにじみ出るものです。その言い回しに触れていきます。
「give ourselves a second chance」に見る、許しを選ぶ英語
フェリックスの車から見つかった薬物が、実は継娘シドニーのものであったこと、そしてフェリックスは数日前からその事実を知りながら、どう向き合うかを家族の中で話し合っていたことが明らかになります。フェリックスが亡くなった今どうするのかと問われたフェリシアは、こう答えます。
And now that Felix is gone, what are you gonna do?
(「フェリックスがいなくなった今、これからどうするつもりですか?」)Felicia: Forgive her. Show her love. We all make mistakes, but we have the power to give ourselves a second chance.
(「許して、愛情を注ぐわ。誰だって間違いは犯すもの。でも私たちには、自分自身にもう一度チャンスを与える力があるはずよ。」)The Mentalist Season1 Episode19 (A Dozen Red Roses)
forgive と show love という短い言葉を並べたあと、フェリシアは we all make mistakes と続けます。「誰だって間違いを犯す」という前置きは、相手だけを責めるのではなく、自分も含めた人間全体の話として許しを語る言い方です。
そして本題の give ourselves a second chance で注目したいのは ourselves という語です。「彼女にもう一度チャンスを与える(give her a second chance)」ではなく「私たち自身にもう一度チャンスを与える」という言い方が、この場面では選ばれています。許しの対象を「彼女」ではなく「私たち」に置き換える言い回しは、過ちを個人の問題として切り離さず、家族という単位に置き換えて語る型だと言えます。言葉の上では、一人称単数から複数へと視点を広げることで、許しをより大きな単位に位置づける効果を持つ表現です。
「a lot of leeway」に見る、少年事件に示される温情の英語
場面は少し進み、シドニーの薬物に関する件についてこれ以上の罪には問わないことが伝えられます。フェリシアは深く頭を下げます。
Felicia: Thank you so much for your kindness and your understanding. Thank you.
(「本当にありがとうございます、温かいご配慮に感謝します。ありがとうございます。」)That’s okay. There’s a lot of leeway in juvenile cases.
(「大丈夫ですよ。少年事件には融通の利く余地が大きいので。」)Felicia: I’ll always be very grateful.
(「この先ずっと、感謝し続けます。」)The Mentalist Season1 Episode19 (A Dozen Red Roses)
leeway は「融通、余裕、判断の幅」を意味する語で、”a lot of leeway in juvenile cases” は「少年事件には判断に融通が利く余地が大きい」というニュアンスで使われています。少年事件の扱いは法域や時代によって運用が異なるため、この場面のせりふもドラマ内の一つの描写として捉えるのが妥当ですが、leeway という語自体は、規則を杓子定規に当てはめず状況に応じた判断の余地を残す場面で広く使われる表現です。
直前の kindness and understanding(温かさと理解)という二語の並びも、単なる事務的な対応ではなく人としての配慮を受け取ったことを示す言い方です。I’ll always be very grateful は、always という語を添えることで、その場限りの礼儀ではなく、この先ずっと続く感謝の気持ちであることを伝えています。
まとめ|許しと温情を伝える英語
give ourselves a second chance、we all make mistakes、a lot of leeway。これらの言い回しを並べてみると、誰かの過ちにどう向き合うか、その姿勢を伝える英語の幅広さが見えてきます。許しや温情を語る語彙として、心に留めておきたい表現です。
許しや温情をめぐる言葉づかいは、『メンタリスト』の登場人物たちの関係性を眺める中で、これからも見えてくるはずです。
この場面をめぐる英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも角度を変えて取り上げています。
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