海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン1 第1話に登場する、初対面の挨拶とスモールトークの表現です。向かいの部屋に越してきたペニーと出会ったレナードたちは、自己紹介の前後で「Hi」を何度も繰り返してしまい、決まり文句だけで会話をつなぐ気まずい間を持て余します。
この「Hi」の連呼や、welcome to the buildingのような社交辞令の定型句から、初対面ならではの言葉のやりとりを見ていきます。
「Hi」しか出てこない、最初の数秒
階段で新しい隣人と鉢合わせた場面です。レナードとシェルドンは、挨拶以上の言葉がなかなか出てきません。
Penny: Oh, hi!
(あ、こんにちは!)Leonard: Hi.
(やあ。)Sheldon: Hi.
(どうも。)Leonard: Hi.
(やあ。)Sheldon: Hi.
(どうも。)Penny: Hi?
(……どうも?)TBBT Season1 Episode1 (Pilot)
Hi. は本来、一度言えば済む挨拶です。ですがこの場面では、誰も次の言葉を継げないまま、同じ一言が5回続いています。最後のペニーの Hi? には疑問符が付き、「……で、次は?」という戸惑いがそのまま滲み出ています。初対面の沈黙を埋めようとして、かえって同じ言葉を重ねてしまう瞬間です。
自己紹介のあと、また「Hi」
名乗り合ったにもかかわらず、3人は再び同じやりとりを繰り返します。
Penny: Oh, okay, well, guess I’m your new neighbor, Penny.
(ああ、そっか。じゃあ、私が新しい隣人ってことね。ペニーよ。)Leonard: Leonard, Sheldon.
(レナードだ。こっちはシェルドン。)Penny: Hi.
(どうも。)Leonard: Hi.
(やあ。)Sheldon: Hi.
(どうも。)Penny: Hi.
(どうも。)TBBT Season1 Episode1 (Pilot)
guess I’m your new neighbor の guess は、「〜ってことになるのかな」と、確信を持たずに軽く言い切る言い方です。断定を避けて、初対面の自己紹介をやわらかく差し出しています。名乗り合った直後にまた「Hi」が挟まるのも、この場面らしい一幕と言えます。
定型句で締めくくる、社交辞令のやりとり
会話の最後は、決まり文句が連なって幕を閉じます。
Leonard: Hi. Well, uh, oh, welcome to the building.
(やあ。ええと、その……ようこそ、このアパートへ。)Penny: Thankyou, maybe we can have coffee sometime.
(どうも。今度、コーヒーでもどう?)Leonard: Oh, great.
(ああ、いいね。)Penny: Great.
(いいね。)Sheldon: Great.
(いいね。)Leonard: Great. Well, bye.
(いいね。じゃあ、またね。)TBBT Season1 Episode1 (Pilot)
welcome to the building は新しく越してきた住人を迎える定型句、maybe we can have coffee sometime は「今度お茶でも」に近い社交辞令の誘い文句です。そのやりとりに続く Great は、話の内容に反応しているというより、会話を締めくくるための相槌として3人の間で行ったり来たりしています。意味のある返事というより、間を持たせる便利な一言という顔も持っています。
まとめ|挨拶とスモールトークは、繰り返しでできている
「Hi」の連呼、guess を使ったやわらかい自己紹介、welcome to the building や coffee sometime のような定型句、そして間を埋める Great。初対面の会話は、気の利いた一言よりも、こうした短い言葉の積み重ねで進んでいく様子が伝わってきます。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
このエピソードのフレーズ記事やエピソードまとめでも、初対面のやりとりに関連する表現を扱っています。
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